『ばいばい、アース』 | 冲方丁 | 角川書店 | 2000/12 | ♪:☆☆☆★★ | 概要 | 理由(ことわり)の少女 |
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神が定めたテーマを礎に、様々な種族がいきているという世界。 その世界、あらゆる種族の特徴を持たない孤独な少女。のっぺらぼうの顔とからだ。珍しき者、ラブラック=ベル。 導かれるように唸る剣(ルンディング)と出会ったベルは、 師と出会い別れ自らを捜す旅する者となる為に、神が存在する都市を訪れる・・・。 | 感想 | 世界を穿孔せよ | ||
SFでもって長編。手元に無いので何頁だか忘れたですが、最近でいうと『模倣犯』なみのボリューム。
健康器具には今一歩届かなく、武器にするには勿論不安だが、
小口径の弾丸程度なら貫通を防ぎ、漬物石には足りないレベル。 「パサッ」ではなく「ドサッ」と落ちる。風呂場で油断してると危険(謎) なんか最初は読みズライちゅーか、世界観を掴めない(俺は)ままに動き出す物語に 違和感を憶えたりもしてみたりするのですが、設定自体はオーソドックスなんで、単に好き嫌いとか集中力の問題かと。 ハードカバー糞重く寝転び読みズライしね。 剣を植物?みたいに扱って育てていく辺りや演算魔法とかをみてると、 SFつーよりは、ファンタジーっぽい雰囲気だなぁと思うのですが、 そのどっちについても、ラインみたいなものがあるわけじゃないだろうし。 おおまかな物語の筋は読んでる最中に「なんだか、これがこうなんじゃないか」みたいな予感があって、 いいのかわるいのかどうか、そして世界はその通り。 結果ではなくプロセスの問題として、ゆっくりと時間かけて読んでみたい1冊・・・ であって、そう読むべき作品だと思う。 現状、中々難しいと思うのですが、こーいう本だからこそ文庫で出して欲しいねぇ、と。 まぁ、この物語<<続き>>があるんじゃないかなと思うし。 続きを書けるお話でもあるし。 ベルが師匠の元を旅立つ時、なんとなく路がおぼろげにうかぶ・・・・ 悪くいうならば、設定で物語がある程度うかぶ、SFとしては。ってことにもなってもしまうのでしょう。 でもゆっくりと、世界に物語に、月することのようにしてみると、 なんかかなり見方の違うおはなしになると思うのです。だから文庫化を望む。 | KeyWord:『無何有郷』 | Here? | ||
「おまえの中で、そうして言い訳のきかないでいるそれを、俺なら郷愁と呼ぶね」 「郷愁・・・・・・?なんだよ、それ」 「そうさなぁ・・・・・・ 故郷を思うこと、理想郷への憧れ、あるいは、今いる自分も場所も愛せない、心の痛み・・・・・と言ったところか」 | KeyWord:師と弟子と | つたえるということ | ||
「卒業する者に、師についての記憶は必要ない。ただ、その教えが、生きてさえいればいい。 それに、その方が、教えることの下心が知れずに済むのでな」 「下心・・・・・・?」 「託すのさ。俺には辿りつけないと判っている処に、行って貰うために」 | KeyWord:『止揚』 | 年々歳々・・・みたいなのかな。 | ||
「花が咲けば蕾は消える。果実がみのれば花もまた消える。消えたものは、新たに現れたものによって否定されたのだ。 だが同時に、果実は、花がなくては実らない。よって花は常に咲き、そのためにまた、蕾が必要とされる。 全ては果実という真実に到達するために、繰り返し歩まれる、一つの道のりだ。 止揚とは、そのような、世界の月することの尽きぬ歩みをいう」 |
『』 | 冲方丁 | / | ♪: | 作品紹介 |
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感想 | ||||
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