私のRZV

私がRZVを手に入れたのは1996年の2月29日のことで、新車で買ってからほとんど走らずに眠っていたという代物。持つべき物は知り合いの輪!

走行513キロの上玉をインナーチューブ交換(さすがに錆びていたそう)と右サイドカウル交換(この為ステッカーがない)等の整備料こみこみで40万という破格値で手に入れたのだった。
改造点についてはそのページを見てもらうとして、ここではその他乗ってみての印象、パーツリストから見た輸出仕様との違いなどを書き記していこう。


RZVってこんなバイク

1. エンジンブレーキが効かない
RZVに乗るまで2ストロークには(もちろん原付を除いて)縁のなかった私。乗って最初の感想は何と言ってもエンブレがきかねー!

比較対象が無いため2stってこんなもんかぁと思っていたが、友人の後方排気TZRに乗ってみると、RZVよりエンブレ効くー!

4st単発とかから乗り換えると間違いなく突っ込むね、目の前の物体に。気をつけるべし!

でも、峠でガンガンシフトダウンしてもロックの心配がないのはホントいいよ。いやー、スズキのテストコース試乗会をGSX-R750で走っていて、シフトダウンでケツが踊ったあの時の何とも言えない気持ちといったらもう。

2. キックが重い
死ぬほど重いって訳じゃないけど軽くはない。じゃあなんで書くんだ!!それはね、靴の底が痛めつけられ穴が開いちゃうことがあるからなんだな。4stのキックだとゴムのカバーが付いてるけどRZVは2stだから金属そのまま。これじゃぁ安物スニーカーでは穴もあきますがな。

3. ノーマルでも結構うるさい
80年代の2st全般に言えるかもしれないけどノーマルチャンバーでもいい音しまっせ。しかもお得なことにもれなくクランクが2本付いてくるので、それを繋ぐギアの音もこれまたもれなく加わってパワーバンドに入った日にゃもう「すんごい音がして壊れそうだから回わせない」と2stマニアに言わせる程の豪快なGPサウンドをまき散らす!

ノーマルなのにガンマのスガヤチャンバー付きより騒々しかったのには笑ったけど。

4. リアショックは腹下にある
有名かもしれないけど、RZVのリアショックはエンジンの下に横置きで配置される。ビューエルなんかより10年以上前にやっているんだぞ!しかし、数年前のショーで出てきたホンダのロードバイクも腹下にショックがあり、公道使用に問題があるのでは、と雑誌で結構騒がれた。もう10年も前にそういうバイク出てるぞ!それに今乗ってる人はどうなんじゃ!ともかく一般的な使用に於いては何の問題もない。

が、レースなんかでは問題がある。ショックそのものでなく、その副作用的問題で。腹下にショックがある為にチャンバーが追い込めずバンク角が浅くなってしまうのだ。特にリアを17インチ化した時に。17インチ化できないのはタイヤの面でとても不利になる。最新ハイグリップタイヤを選ぶことができないのだから。

テイストオブフリーランスに出場していたRZV。わかりにくい写真だがリアサス周りを変更し、一般的な形式にしている(スイングアーム付け根付近の新造したリンク)のが分かる

 

 

輸出仕様との違い

あるイベントでヤマハに行き、開発者の話を聞いたのですが、これまぁビックリ。なんと開発そのものが違う、かなり別車種的ものの違いある!

内臓(エンジン・エアクリ等)は同じだけれど、積み方なんかがまるで違うとのこと。うーん深い。

1. フレーム

これは超有名な話。塩害がどーのと言われてますが、実際は上記のように開発が違い(輸出仕様のが先行していた)アルミフレームだと間に合わなかったから、鉄でいったのが理由。

さて、海外のマニアには日本仕様にしか存在しないアルミフレームというのはいつかは手に入れたい幻の逸品のようで。

普段下手をすれば車体そのものが手に入らず指をくわえさせられている日本人にとってはちょっとうれしくなる話だね。あ、それと輸出仕様にはタンデムグリップが付いているのでその取り付け用の穴の有無も違います。

2. チャンバー
基本的な構造は変わらない。では何が違うのか?チャンバー入り口にパイプが入れられて、内径が絞られているのだ。詳しくは改造のフルパワー化の所で。

3. キャブセッティング
雑誌等には輸出仕様のキャブを云々、という改造例がありますが、パーツリストで確認をとった所、メインジェットが大きく違う程度で、他はニードルジェットの番手が違う等違いはわずか。もちろんインマニやボックス等同じも。具体的な数字はフルパワー化の所で。

4. 前後ショック
国内仕様ではF・エア加圧+減衰調整(3段)&R・プリロード無段階調整(ロックナット)+減衰調整(3段)・アルミ製。

輸出仕様はF・調整機能なし&Rプリロードのみ?(調整方不明)・鉄製とだいぶ物が落ちる。フレームだけでなく、造りそのものは国内のが数段上か。

5. 保安部品
まずはミラー。ステーが国内では一直線なのに対し、70度位カーブしたもの。それとウィンカー、国内より大きな物になる。当然スピードメーターも違う。フルスケールのものは240km/h。

6. カラーリング
日本ではお馴染みのあの色のみ。国外では黒ベースなど4パターンぐらいあったようです。

7. 名前
RD500LCが有名だけど、RZ500というのも。これはカナダ仕様とかで、かなり数は少ないでしょう。



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