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瘋癲狼藉帖
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October * *
2002
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Oct-30-2002
電源ケーブル(スターカッド)
10年来、つい最近まで愛用してきたテーブルタップがあります。4芯スターカッドケーブルを繋いだオヤイデのOCB-1です。FE208S、特に208SSでクラシックを聴くときの必需品でした。
FE208ESになって、このテーブルタップの出番は減ったものの、市販で評価が高い電源ケーブルの中には、4芯構造をとるものが少なくありません。
そこで、スターカッドケーブルについても比較することにしました。
 
線の太さ(断面積)は、代表的なスターカッドケーブルであるHIGH END HOSEの3.5スケやL/i50 OFCの4スケから見て、4スケ以下として良いでしょう。
ところが、VCT 2mm^2の4芯ケーブルが見つからない。結局、入手できたのは、同じ600V耐圧のキャブタイヤケーブルの2CTの1.25mm^2と2mm^2の4芯でした(2CTの詳細は次回の狼藉帖に)。
 
さて、Shuksさんが、スターカッドの中で、特に、好印象を持たれたのは、
 
             2CT 1.25mm^2 4芯
 
です。一方、
富山県のGAさんの評価は、L/i50 OFC 次いで2CT 1.25mm^2でした。
 
Shuksさんのシステムでの試聴結果が、気まぐれ日記帳(10月23日)に纏められておりますが、その後、
「VCT 2mm^2 と 2CT の1.25mm^2 は結構いい勝負ですね。我が家では甲乙つけがたいです。」
とのメールを戴きました。
 
瘋癲老人は、今回の企画を次のように締めくくりましょう。
 
「電源ケーブルは、長くても、2mです。ホスピタルグレードのプラグやフルテックのコネクターの値段に比べたら、線材の費用は大きなファクターではありません。
まず、その音で判断しましょう。
キャブタイヤを愛用された長岡先生を信奉される方は、VCT 3.5mm^2 に加えて、VCT 2mm^2 と 2CT の1.25mm^2を試されたらいかがでしょうか。
ただし、SPケーブルのVCT 5.5スケと同様に、いずれも、かなりの burn−inが必要のようです。
CDPで電源ケーブルを交換して、それぞれの音を楽しむことは、ADPでのカートリッヂを交換する楽しみに似ているとも思います。」
 
Oct-29-2002
電源ケーブル(VCT 2.0mm^2)
好ましい線材の太さについての考察に続いて、
「というわけで、少し太い3.5mm^2は妥当な線と思うが、2.0mm^2キャブタイヤケーブルの電源ケーブルも実検してみたかった。ところが、今回は2.0mm^2キャブタイヤ丸形ケーブルが入手できなかったのである。実は3ヶ月前にも別の雑誌の取材で1.25mm^2を使おうと思ったのだが、店に置いてなかった。2.0mm^2、1.25mm^2のキャブタイヤケーブルは恒常的に入手困難なようである。」
と長岡先生は、述べられています。
   音元出版 ”不思議の国の長岡鉄男(1)” 157ページ (2001)
             「”方舟” 専用の究極の電源ケーブルが完成」
しからば、と、アキバの電線屋巡りをすると、中央通りに面した一軒で、ようやく、見つけました。
 
    ラバロン VCT 2mm^2 <PS>E FUJI E.W.C 2002
 
と印字され、160円/m。
 
VRDS-25xsに繋いだケーブル比較試聴で、4名が一致して、長岡ACケーブルよりVCT2スケのケーブルを好まれた理由として、次のことが考えられます。
 
このCDPの付属ケーブルの断面積が、一般的な 1.25mm^2や2.0mm^2ではなく、珍しい 1.4mm^2であって、ここにTEACさんのコダワリが窺えます。
VCT3.5スケは、このCDPに対しては、少し太いのかもしれません。
 
Oct-25-2002
電源ケーブル(付属ケーブル)
そもそも、この企画を思い立ったのは、長岡ACケーブルが付属ケーブルに勝てなった、burn-inが足りないだろうと思って、2週間、鳴らし続けたけど、なお、追いつけなかったからです。
VRDS-25xsのダイナミックテストで、長岡ACケーブルに換えたとき、
「これはアシスタントを含む全員がアッと驚いた」とは、何か。
これを解明するには、瘋癲老人の耳では、頼りになりません。
Shuksさんにお願いしよう。でも、長岡ACケーブル一本のためだけに、お出で戴くのでは申し訳ない、もったいない。
と、いうことで
 
「よ〜し、めぼしい電線を集めて、トコトン、聴いて戴こう」
 
という気になったのです。
 
家に到着して、軽くのどを潤しながら、Fischer-Dieskau の冬の旅、鮫島有美子のからたちの花、伊藤君子の Follow Me、Helen Merrill の Carrousel、Kim Sang Hee の I Don't Know Why から一曲ずつ、約30分、耳慣らしをして戴きました。
 
「システムは昨日から暖めてあります。 トゥィターはジャンセンの銅コン0.47μ(630WVDC)で繋ぎ、アンプはバランス接続。今、使っている電源ケーブルは付属ケーブルです。」
「これで十分です。どこも変えることはないです。」
「それでは、始まらない、というか、終わっちゃいます。」
 
テストは、2芯のと4芯のとのグループに分け、
2芯グループは、付属ケーブル、長岡ACケーブル、VCT2mm^2
4芯グループは、HIGH END HOSE 3.5、L/i50 OFC、2CT2mm^2、
           2CT1.25mm^2
の順に聴いて、計7本から3本に絞り、この3本を、より丁寧に、聴くことにしました。
 
2芯グループを試聴して、Shuksさんが付けた順序は
 
     VCT2mm^2 > 付属ケーブル > 長岡ACケーブル
 
ところで、この10日前に、富山県のGAさんと横浜のNAさんが来宅し、あの妖しい907LIMITED(改)を搬入されましたが、その機会に、同様のケーブル試聴を行いました。
その結果は
 
     VCT2mm^2 = 付属ケーブル > 長岡ACケーブル
 
でした。
 
では、あのダイナミックテストとの不一致は何故か。
記事を読み返してみると、そのテストのときの付属ケーブルは2mm^2です。
一方、購入したVRDS-25xsに付属したケーブルは1.4mm^2で、プラグの片側にはTEAC、その反対側には、ESOTERICとあります。
すなわち、不一致の理由は、ケーブルが異なっていたことです。
 
それにしても、TEACさんは、先生に挑発されたためでしょうか、良いケーブルを付けてくれました。
ただ、キチンと180度で折り畳まれていて、なかなか折り癖が、真っ直ぐになりません。高額ケーブルのように、ループ状にして、同梱できないでしょうか。そのスペースは十分ありそうです。
TEACさん、折角のケーブルが泣いていますよ。
 
Oct-23-2002
電源ケーブル(Shuksさんが聴いた)
約束場所の改札口に立つと、Shuksさんが思わぬ方向から現れました。
早く着いたので、コーヒーを飲んでいらしたとのこと。 
う〜ん、並ならぬ気合いを感じちゃいました。
 
使用ソフトは、Shuksさんのリファレンスの一つ、ヘルゲ・リエン・トリオ/スパイラル・サークル(DIW-627)のトラック [7] です。
ディスクのライナー・ノーツを、電線界でも著名な寺島靖国さんが執筆されているのを見ても、この選定、なかなか粋じゃあ、ありませんか。
トラック [7] は、2002年インターナショナルオーディオショウでの、ハーマンのブースで、JBL4348から、ほとんど間断なく、奔出していた曲だそうです。
 
ちなみに、Shuksさんは、日本での、4348 導入、一番槍。
 
お帰りになったあと、お土産に戴いたそのディスクを廻していると、娘が飛び込んできて、
 
     「すご−い Take Five」
 
といって、腰を揺らせはじめました。
 
さあて、WADIA 850 を Transparent Ultra XLR 3M (30萬円だそうだ) でマッキン MC352 に繋ぎ、4348 を鳴らす Shuksさんには、300円/mそこそこの電線で作ったケーブルは、どのように聞こえたのでしょうか。
 
早朝、Shuksさんからメールが届いていました。なんと、昨日の出来事を、早々と、気まぐれ日記帳(10月22日)に纏められたとのこと。
今回も、おそらく、4時間は睡眠されていらっしゃらないのでしょう。
 
Oct-20-2002
電源ケーブル(比較試聴:使用機器)
試聴機器は、シンプルかつポピュラーということで、
 
   CDP : VRDS-25xs (TEAC)
   アンプ : AU-α907i MOS LIMITED
 
いずれも、長岡先生のリファレンスとなったものです。
 
CDPへの電力は[壁直出しタップ]から、アンプへのは[壁コンセント]から送ります。
 
アンプに直付けされていた電源コード(KAWASAKI 300V 1988 2.0mm^2 -F-)は約半分に切り詰め、ホスピタルグレードのプラグ(ハッベルのHBL8125CT)を接続、これを繋ぐ壁コンセントは PADのCRYO-L2 に変更しました
(ジャズ派の Shuks さんを意識しているのはミエミエですね)。
CDPとアンプの接続は、shuks さんに、 その場で、次の二つから選んで戴きましょう。
 
   RCA : Reference 6NX (オルトフォン)
   XLR : MTAX-205B (日立電線)
SPケーブルは、もちろん、VCTの5.5スケ。
テストケーブルは、壁直出しコンセントとCDPの間に挿入します。
 
また、時間に余裕があれば、次の線材からなる中継ケーブル(1.5m)を、アンプ直出しコードと壁コンセントの間に入れて、比較したいと思います。
(両端は、松下電工のプラグ[WF5018]とレヴィトンのメスプラグ[8219-C])
 
   L/i50 OFC (オヤイデ)
   2CT 2mm^2 (富士電線)
 
いずれも、4芯で、スターカッドにすると4スケです。
ところで、突然、こんなアンプが飛び込んで来ました。
 
   AU-α907LIMITED (改)
脚が、金メッキの楕円形純銅ムク(300g)から、チープなゴムに換えられていて、なにやら、妖しい雰囲気が漂っています。
更に、時間に余裕があれば、これも聴いて戴きましょう。
 
Oct-16-2002
電源 (電源ケーブル)
電源ケーブルは市販品も多く、また、資格が無くても簡単に自作できます。
手軽に交換して音の変化を楽しめることから、関心をもつ方は少なくありません。
長岡先生は、電源ケーブルについても、定番とされるケーブル(以後、長岡ACケーブルという)を残されました。丁度、SPケーブルとして定番になっているVCTの5.5スケのように。
長岡ACケーブルの特徴は、線材としてVCT3.5スケを用い、これにFLチューブを被せ、プラグをホスピタルグレード、コネクターをフルテックのFI-15としたものです。
先生の著作(狼藉帖: Sep-25-2002 参照)によると、屋内配線の太さから、
「線材は、2.0〜3.5mm^2 が適当であろう」
と、されたものの
「2.0mm^2のケーブルも試したかったが、入手できなかった」
とのことです。
すなわち、長岡ACケーブルの線材は、複数を比較した上で選定されたものではありません。
そこで、瘋癲老人は、VCT2.0スケを探しました。
さらに、先生はスターカッドに無関心のようですが、4芯ケーブル(2CT)も加えました。
 
写真で判読しにくい文字を、次に、上から順に示します。
 
  (a) ラバロン VCT 2mm^2 <PS>E FUJI E.W.C. 2002
  (b) VCT 3.5mm^2 <PS>E FUJI E.W.C. 2002
  (c) 2CT 1.25mm^2 FUJI E.W.C
  (d) 2CT 2mm^2 FUJI E.W.C.
 
何れも、400円/m 未満で購入しました。
この4種の線材から、長岡ACケーブルに準じて、長さ1.5mのACケーブルを製作しました。
プラグは、2芯では明工社のME2573、4芯では松下電工WF5018(この理由は、後日、説明する予定)、コネクターは全てフルテックのFI-15Gです。
 
これらと比較する市販の電源用線材は、次の定評ある2種で、共にスターカッドです。
 
  (e) L/i50 OFC (オヤイデ)
  (f) HIGH END HOSE 3.5 (S/A LAB)
 
(e)では、FLチューブのサイズのみを、(c)・(d)での6mmから、3mmに変更しました。これは、オヤイデの[L/i50 OFCパワーコードRev.2]からアース線を除いたものに相当します。
(f)は、谷崎さん(狼藉帖:Jun-11-2002 参照)がバイトしていたお店から購入しました。これは
「HIGH END HOSE 3.5 AC より、いい音が出る」
と店長が豪語するもので、プラグだけがハッベルのHBL8215Cになっています。なお、アース線は両端とも切断しております。
 
さて、以上に、VRDS25xsの付属ケーブルを加えた、計7種の比較試聴となりますが、クラシック派の瘋癲老人の独断を避けるため、ジャズ派のShuksさんにお願いして、その錬磨された耳をお借りすることにしました。
ケーブルは、全て、100時間を超える burn-in を済ませてあります。
 
いよいよ、来週が楽しみです。
Oct-09-2002
電源 (壁直出しタップ)
「壁直出しタップ」とは、屋内配線に、直接、接続したテーブルタップのことです。
すなわち、「可動式壁コンセント」とも、言い換えることができるでしょう。
コンセントボックスに接続する線材は、壁の中の屋内配線(VVF、φ2mm、3芯)に対応させて、屋内配線にも使用されるキャブタイヤケーブル(VCT、3.5スケ、3芯)とし、これにFLチューブを被せました。
VVFとVCTの接続は、各箇所、スリーブを2個を用い、ダブル圧着です。
 
コンセントへの接続は、前回の壁コンの場合の応用で、穴は二つとも ”入れる” です。
壁にアース線がきていれば、タップのコンセントのアースに繋いでおきましょう。
金属製のカバープレートを使用するときは、アースを取るように指示しているコンセントもあります。
Oct-02-2002
電源 (先ず壁コンセント)
築後5年にして初めて壁コンセントのカバーを開けてみました。
取り出したコンセントは松下電工のWN1532Kで、直径2mmの3本(黒・白・緑)の単線が差し込まれていました。
これに換えるコンセントとして選んだのは明工社のUL規格のME2573です
(その根拠は、単に、質感と重さ)。
下の写真の、各、左がWN1532K、右がME2573。
お店の方に
「何故、穴が二つあるの」
と尋ねたら
「入れる穴と出す穴です」
だって。
 
瘋癲老人は二つとも ”入れる” にしちゃいました。
マイナスドライバーで、目一杯、締め込んでから取り出してみると、こんな具合に歯形が刻まれていました。
その音の変化については触れません。コンセントに繋がる機器や音の聞こえ方は、人により、様々ですから。      
 
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