AMANO'S
超・究極のBH
瘋癲狼藉帖
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July  * *
2003
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Jul-28-2003
α907LTD・改(応用)
 
907LTDとMosLtdが上下に並んでラックに納まっています(あの黒い脚が金色に)。
今回、何度も両者を対比させて観察しましたが、電源基盤からパワー・アンプ部まで、ほとんど変わりません。
確かに、一部、907LTDの方に工夫が見られます。
 
たとえば、左の907LTDでは、銅板を介してパワー・トランジスターをヒート・シンクに固定しています。
しかし、大部分は共通なので、GAさんの改造が応用できそうです。
 
MosLtdのブロックダイアグラム(カタログから転載)を見ると、バランス入力は、907LTDの回路図と同様に、直接パワー・アンプに入っています。
現在リファレンスとして使用しているMosLtdで最大の懸念はボリュームの寿命です。
でも、ボリュームが不調になっても、良質のボリューム(アッテネーター)ボックスを用意すれば、これをパワー・アンプに直結して復活できます。
 
さて、あの怪しい黒い脚、
 
ホーム・センターで見つけられたゴム製です。中央が907LTD自慢のムクの銅に金メッキした楕円形の脚、右はMosLtdの銅ムク円形の脚。
 
GAさんのエライところは、M−8000の音が気に入れば即座に買ってしまう、ゴムの脚が好ければ惜しげもなく取り替える、このように、ご自身の耳をたよりに、値段に左右されず、心地よい音をひたすら求められていく姿勢だと思います。
 
Jul-22-2003
α907LTD・改(インピーダンス)
907LTDを搬入したとき、GAさんと一緒にお出になった横浜のNAさんが修理にお見えになることになりました。
「NA君は電気工事のプロなので安心してお任せください。
修理後の最終型は次の通りです。
 
  入力側  43 kΩ     ゲイン
  出力側  470  Ω    -39 dB
         680  Ω    -36 dB
         1.0 kΩ    -33 dB
         1.3 kΩ    -30 dB
         2.2 kΩ    -27 dB
         3.3 kΩ    -23 dB
 
これで、大きな音から開放されると思います。」
 
さて、NAさんの見事な手際を堪能した後、いよいよ音出しです。
二人は顔を見合わせました。まだ 6 dBほど高い。
「この結果は、GAに伝えます。」
と。
しかし、これ以上お世話いただけません。あとは自力で解決しましょう。
 
 
NAさんは、XLR端子のところに上の写真の抵抗を挿入されました。
一方、元々のロータリー・アッテネーターをテスターでみると、こうなっていました。
 
  入力側 : 6.8 kΩ
  出力側 : 680 Ω,1.0 kΩ,1.2 kΩ,2.2 kΩ,3.3 kΩ,4.7 kΩ
 
680 Ωの端子は接触不良で使えないので、結局、
  1÷(1+6.8+33)=1/40.8=0.025 ・・・・・ -32 dB
が最小量となっていたことになります。
 
33 kΩの追加で音が硬くなっています。さらに追加はできません。
そこで、33 kΩを外し、2.2 kΩと300Ωで分圧してみました。
 
 
左が最終的に落ち着いたXLR端子の部分。ここに8個の抵抗が犇いています。
右はMosLtdの同じ箇所。
 
肝心の音は、大激変。それは聴いていただくほか、説明の言葉がありません。
 
どうも、VRDS25xsのバランス出力を直接受けるボリューム(アッテネーター)のインピーダンスは、10 kΩ では、そのCDPの実力を十分に発揮していないようです。
 
Jul-14-2003
α907LTD・改(ボリュ−ム)
 
左は、取り外されてしまった907LTDのボリューム。ブチルゴムでダンプされており、線材の残骸から、内部配線の交換後に、ボリュームが交換されたようです。
右は、MosLtdのボリューム(カタログから転載)。「防振対策を施した高精度ディテント型6連マスター・ボリューム」と説明されています。
両者は、外観からは、同一規格品のようです。
 
では、907LTD・改のボリューム(アッテネーター)を覗いてみましょう。
 
白く見えるのが、セイデンのオーディオ用ロータリースイッチ。接点は銀ベースに金メッキされています。
黒く何本も見えるのが、ビシェーの抵抗。絶縁と防振を兼ねて、熱収縮チューブを丁寧に被せてあります。
 
GAさんに、RK−501を選ばれなかった理由を尋ねたところ、
「セイデンとビシェーの組み合わせが、最も良かった」
とのことです。
ちなみに、ラックスのコントロールアンプで、最上級機(C-10II Cusutom)ではロータリー・アッテネーター、次(C-9II Custom)がRK−501です。
 
さて、肝心の907LTD・改の音です。
残念ながら、VRDS−25xsと信号レベルが合いません。デジタル・ボリュームで−20dBも絞って、聴きなれたレベルです。
 
そこで、GAさんがとって下さった対策は、次回に。
 
 
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