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超・究極のBH
瘋癲狼藉帖
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October ***
2004
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Oct-20-2004
コニカルいろいろ
先月、コニカルを採用した作品を紹介したところ、その作者の方々から、直接あるいはメールや掲示板を通じてコメントを頂きました。
有益な示唆に富む見解が多く含まれていますので、簡単に纏めておきたいと思います。
  
コニカルが選ばれるのは、第一に、「直管より広がりが滑らかで美しい」
からではないでしょうか。
直管には、特定の周波数で共鳴するのではないか、平行面間に定在波が生じるのではないか、その結果としてオトにクセが感じられるのではないか、との懸念もあります。
そして、カットや組み立てが容易な直管を簡易型と見なされ、コニカルに魂を込められる方も少なくないと思います。
 
さて、コニカルでもその広げ方です。
 
理論家のコエフさんの八角獣はきれいなエクスポーネンシャル。芸術家肌の岩田さんの作品もこのタイプが多いようです。
 
ところが、[ミューズの方舟]の前田会長は、ネオコンドルを次のように解説されています。
「設計上の特徴のひとつは、ホーンのカーブを意図的にエキスポーネンシャルホーンにしていない、ということです。私はすくなくても、バックロードホーン方式の場合、エキスポーネンシャルでは低音の音質に多少疑問を感じてきたからです。低音の鮮度がやや損なわれているのではないでしょうか?そんなわけで、今回のネオコンドルのホーンも独自のカーブを基本とし、実際には4本のコニカルホーンでそれに近いラインを構成しています。」
 
ついでながら、コニカルの泣き所にも触れておきましょう。
それは、開口部からの中高音のモレです。
ネオコンドルでは、吸音材として使用するのフェルトの体積を含めた設計をされています。
一方、小音量再生を重視される岩田さんは、コニカルでも、吸音材を使用しない主義です(その調整の難しさも楽しみの一つとされているのでしょうか)。
 
と、いうことで、まさに「コニカルいろいろ」。
 
最後に、コニカルと直管について、石田さんのイイオト的見解を紹介しましょう。
「コニカルの利点は、短い音道で比較的簡単に低域の量感が得られることです
(質は別として)。
僕の経験だとすべてをコニカルにするより直管との組み合わせの方が良いみたいです。特にスロート部分は直管の方がロードがかかり易いし、芯がはいります。
いずれにしてもコニカルの音の出方はスムーズですね。
(理想のコニカルは5cm刻みですかね?)(難)。
超低域をもとめるなら直管、音楽性ならコニカル?
後は好み次第というところですかね。」
 
ああ、助かりました。SUT−100 は、直管4本+コニカル2本。
「超・究極のBH」の看板を降ろさずに済みそうです。
 
 
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      「ミューズの方舟」の10月定例会は、24日(日)午後2時から
      東京都中小企業振興公社 3B会議室
 
 
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