「ミューズの方舟」25周年記念の企画として「会員宅訪問DVD」を製作しました。
その一環として「方舟」を取材した帰りのOff会でのことです。
「SACDPの導入を検討しています。
[人気SACDガチンコ試聴会]に行ってみましたが、
ESOTERICのX-03はオトが硬くて未成熟、LUXMANのDU-8は眠くなっちゃって、
AccuphaseのDP-77はオトに芯があるけど透明感と解像度がイマイチで−−−」
隣のシトさん曰く
「marantzのSA-11SA1が入っていなかったでしょう。
DENONは、それがあまり売れるので、急いで同じ値段のDCD-SA11を出したくらいです」
斜向かいのAE86さん曰く
「一度、聴いてみればわかります」
と、いうことで、一度も試聴せずに買ってしまいました。
これは、発売当時のAudio Accessory(114,2004,Autumn,P58)に掲載されたSA-11S1の内部写真で、一見して、導線が極度に短いのが特徴の一つです。
次は昨年8月に購入した同機の内部で、中央部と左側がかなり変更されてます。
両者の違いとして目に付くのは、購入品にはフェライトコアが多用されていることです。
電源インレット直後には、最初からありますが、トランスの直後にも加えられました。
ドライブメカとDAC基板の直前にもあります。
最も変わったのは、この電源部分です。
銅板の衝立と大きなヒートシンク。コンデンサーが邪魔をしているからか、銅板で制振されていないダイオードもあります。
marantzらしからぬ雑居ビルになってしまいました。整然としたDAC基板と対照的です。
これは日本インターのショットキーバリアダイオード。
ヒートシンクもなしにFCH10A15とペアで2組使われています。
話題のパワーアンプSM6100SAでは立派なヒートシンク付きでワンペアですから、SA-11S1はなんとも贅沢ではありませんか。
さて、これからは瘋癲老人の妄想です。
marantzの技術者は、その試作品のオトを聴いてビックリ。
SA-14 Ver2の後継として、28万円位を想定していたけど、それでは同系会社DENONのDCD-SA1がまったく売れなくなる。ならば、35万円か。
でも、そのクラスなら、トランスは2個欲しい。しかし、いまさら増設するスペースも時間もない。ならば、トランスはそのままに、電源部のつくり込みで解決。
そして
「本機は通常のCDプレーヤーと異なり−−−
CD再生時も約2倍のスピードでディスクを回転させており−−−
読み込みエラー時の再読み込みを行いやすくしています」
カタログ(とカタログを下敷きにした評論家の記事)には記載されていないけど、
ここにも、SA-11S1のオトの秘密の一端がありそうだ。