ひと月あまり、耳だけを頼りに、FE208ES-Rを取り付けたSUT-200のチューニングをしました。
結果は如何にと、おそるおそる測定したF特(ピンクノイズ)を紹介しましょう。
1) Lチャンのみ FE208ES-Rの軸上 1m
2) Lチャンのみ FE208ES-Rの軸上 2m
3) L+R 聴点 FE208ES-R
4) L+R 聴点 FE208ES-R + JA0506II (0.47μF)
部屋の影響 and/or ユニットからの音と開口部からの音の干渉によるものと思われる40Hzと50Hzのバンドの落ち込みを除けば、25Hz〜20kHzがほぼフラット。
続いて、実際の音です。
「タイタニック」 オリジナル・サウンドトラック(SONY RECORDS SRCS8529)
#11 A PROMISE KEPT (冒頭の60秒間)
ユニットの位置が横の壁から110cm、後ろの壁から160cmのセッティングで、この低域ですから、サブウーファーは必要ないでしょう。
主なチューニングの箇所は空気室とスロート。
FE208ES FE208ES-R
空気室容積 12 L 10.5 L
スロート断面積 184 cu 163 cu
FE208ES-Rでは、空気室容積とスロート断面積が、FE208ESの場合より小さくなっています。これは、径の小さいアルニコマグネットの採用により、バッフル開口部とマグネット部の隙間が広くなったためと考えられます。
FE208ES-Rでは、ハコとのコミュニケーションが密になりましたから、ハコの少しの変化がオトに鋭敏に反映します。
FE208ES-Rの真価を享受したい人は、ハコをチューニングしましょう。
そのハコに惚れ込んでいて、折角の傑作ユニットに加工するなんて、ES-Rが可哀想ではありませんか。