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January***
2009
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Jan-30-2009
FE138ES-R 対策
スピーカーユニットへの音質改善対策としては、ナマリを貼る、キャンセリングマグネットを貼る、フレームにパテを盛る、などの手法が知られています。
今回は、FE138ES-Rへの対策として、そのアルニコに布テープを巻いた、というお話です。
 
まずは、その姿を示しましょう。
マグネット(直径 90mm、長さ 40mm)に布テープ(巾 38mm)を巻いて、その直径を110mmにしました。
 
では、このFE138ES-Rを取り付けたSUT-130のF特です。
 
1.軸上 0.2m
 
2.軸上 0.5m
 
3.軸上 1m
 
4.軸上 2m
 
ハコ未調整、ハコ調整後、ユニット対策後、それぞれのF特を細かく見ると、微妙に異なっていますが、F特のパターンからそれぞれのオトの特徴を予測できる方がいらっしゃるでしょうか。
 
SUT-130で、アルニコに布テープを巻いたときのオト的効果は次の二点でした。
 
1.透明感と解像感が、さらに、向上した
2.女性ヴォーカルで、立つ位置が少し前に出た
 
FE138ES-Rの場合、ユニット取り付け穴のサイズとの関係から、直径120mmまで巻くことが可能です。
布テープを巻く量によりその効果は変わりますが、ハコの形状や各自のオトの好みに合わせてその量を、適宜、加減できます。
また、もし、その結果に不満を感じるなら、簡単に元に戻せます。
 
アルニコに布テープを巻くという手法はFE208ES-Rにも適用可能です。
さて、その効果やいかに。
 
 
Jan-20-2009
SUT-130 のF特
空気室と音道の調整が一段落したSUT-130のF特を示します。
 
1.軸上 0.2m
 
2.軸上 0.5m
 
3.軸上 1m
 
4.軸上 2m
 
100時間は鳴らしていますから、FE138ES-Rの焼入れは済んだとしましょう。
 
調整前後のF特を見比べると、ほとんど違いがなく、その効果がF特に反映されていません。
すなわち、ピンクノイズでの1/3オクターブ巾のF特は空気室や音道の調整の際の羅針盤として役立ちそうにありません。
 
SUT-130(FE138ES-R)は50Hzまでは、音抜けなく再生しているようですが、30Hz以下はガクンと落ちています。
SUT-100(FE88ES-R)が30Hzまで再生していますから、その超低域の落ち込みは、ユニットが頑固なのか、ハコのチカラ不足なのか、どちらでしょうか。
 
もっとも、ほとんどの音楽ソースで、低音不足をまったく感じることもなく、中高域の透明感と繊細さに、FE138ES-Rの高いポテンシャルを首肯せざるをえません。
 
       
FE138ES-Rを始め、多くの銘ユニットを自作派のために創出されたフォステックスのSさんが永眠されました。ここに、深くご冥福をお祈りいたします。
 
 
Jan-15-2009
FE138ES-R 惨敗
[ミューズの方舟]主催「自作スピーカーコンテスト2008」での音質賞の成績とその使用ユニットを並べてみましょう。
 
    1位 (31票)   FE166ES-R  (Fostex)
    2位 (24票)   C130K16D   (Foster)
    3位 (17票)   W5-1611SA  (Tangband)
    4位 (11票)   FE138ES-R  (Fostex)
    5位 ( 9票)   FE167E     (Fostex)
    −−−−−以下略
 
FE138ES-R使用は4作品(全10作中)、すべて[ミューズの方舟]の会員によるものです。
上記4位の作者が「高域のキャラを抑えるため、コイルを入れマグネシウムキャップを透明塗料で処理した」と告白されていました。
2千円でお釣りのくる C130K16D の作品に約4万円のFE138ES-Rのそれらが大差とは、まさに「FE138ES-R 惨敗」です。
 
SUT-130の出品を見送ったのは、そのような結果を予感したのでは、決してありませんが、そのF特を紹介しましょう。
 
空気室・音道は未調整、オト出し約10時間後です。
 
1.軸上 0.2m
 
2.軸上 0.5m
 
3.軸上 1m
 
4.軸上 2m
 
4KHzと10KHzのバンドの持ち上がりは、ユニットの特性です。
 
 
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