映画の効果音として使う風の音を採取するために録音機器を携えて夜の公園をさまよっていた映画音響技師のジャックは、偶然そこでクルマがスリップして川に突っ込む事故を目にして、その車内にいた女性、サリーを助け出す。 しかし実は同じクルマには、大統領に立候補することになっていた知事も乗っていた。 彼は助からなかった。 諸々の理由から、クルマには知事が一人で乗っていたということになり、サリーの存在は伏せられた。
一方、クルマが川に突っ込む際の一部始終を録音していたジャックは、タイヤがパンクする直前にあった銃声をテープから聞き取り、事故ではなく殺人事件であることを確信する。
警察はあくまでも事故とみなしている。 しかしこれは殺人であり、犯人がどこかにいるのだ。 そしてそうであれば、事件の証人となりうるサリーの命も危ない。
かつては警察で特殊任務についていた過去を持ちながら、今はもう警察を頼ることもできないジャックは、真実を明るみに出すことによって自らの正義を貫くとともにサリーの命を守るべく、証拠のテープを武器に闘おうとする。 しかし、殺人者の手はすぐ近くまで伸びていたのだ……。
ビデオ借りて観たんだけど、画面が横にひろーい。 本作では、この横長のスクリーンを左右に分割して使う構図や左右どちらか一方に焦点を合わせる構図が多用されている。 ので、テレビサイズに左右を切り落としてしまうとなんだか分からないのでビデオもこうなってるんだろうな。 映画館か、せめてワイドテレビで観たかったなぁ。
あまりに悲しいオチは、本で読んであらかじめ知っていたにもかかわらず、ちょっとだけ涙が出た。
1998-06-21