死者が蘇り、食料すなわち人肉を求めて地上をさまよう。
ヘリを駆って狂乱の巷を逃れ、ショッピングモールに立てこもった4人の男女の運命は?
とても怖かった。
二度と観たくない。
「ホラーって別に平気だし、この作品はもう古典だし、大体どういう話だか知ってるんだから怖くないや」と思ってビデオ借りたのが大間違いだった。
不気味なゾンビ(下記参照)がゆっくりと襲ってくるのが怖いとか、スプラッタな場面が怖いとか、異常な状況に置かれた人々の狂気が怖いとか、そういうのじゃない。
何も起きてないときや襲われてないときの緊張感がたまらなく恐ろしく耐え難い。
途中何度もテープを止めたので、全部観るのに結局3日かかった(途中の1日は他に用事を作って観なかった)。
さて、ぼくが観たのは「ディレクターズカット完全版」となっていることからも判るように編集し直されたものである。
「ぴあシネマクラブ洋画編」によれば、「ダリオ・アルジェント監修版」との違いは以下の通り。
復活した場面の一例に、暴走族がゾンビ相手にパイ投げする場面が長くなっている点があるが、確かにこの場面のおかげでその後が余計に怖くなっている気がする。
暴走族の一人が「フロム・ダスク・ティル・ドーン」のセックスマシーン(そういう名前の登場人物がいるのよ)に似てたけど、そうなのかな?
と思って調べたらその通りだった。 The Internet Movie Database (IMDb) によれば Tom Savini という人で、本作のSFXを担当した人でもある。
ここで「ゾンビ Zombie, Zombi」について解説(出典は青土社「吸血鬼の辞典」)。
本作の監督ロメロは 「ゾンビ=人肉を求めて人間を襲う死者」 という理解を普及させるのに多大な貢献をしたが、本来「ゾンビ」という言葉は
ヴードゥの呪術師が死体を蘇らせるのに使う魔術的な力のことを指す。転じて、
魔術師がその力によって蘇らせた死体、というのが元々のゾンビの概念である。
もしくは魔術師の完全な支配下にある生者
ともあれ、知性を持たずただ大勢でゆっくりと人間に襲いかかる怪物を創り出し、そういう状況に置かれた人間の恐怖をスクリーンにリアルに現出させたロメロは偉大。
最後に、
1998-04-21