私は天井をただじっと見つめていた。

 

今はそれしかできない。

 

それしかしたくない。

 

 

私の周りには様々な機械が置いてあった。
私の身体を維持するのに必要なものや、それ以外のもの。
きっと大事なのだろうけれど、興味はない。
だって、いまの私になにより大切なのは。


握り締めた左手のなかのもの。


ジョーの破片。


間違っても手を開いたりしないよう細心の注意を払う。
この破片がマーカーとなって、いつかきっとジョーに接触できるはず。
私の周りにあるものは、そのための機械なのだ。

 

きっとジョーは私が死んだと思ってる。

私が迎えに行ったらどんな顔をするだろう?

 

 

私は何度目かのトライに備えて目をつむった。

意識が遠くなる少し前、ジョーの笑顔が見えた気がした。

 

 

 

また、会えるといいな。