断られてしまい、少しだけ気持ちが重くなる。
一緒に行って、選んで欲しかったのに。
自分の好きなのを。
そりゃ少しは高いのかもしれないけれど、そんなの関係ないのに。
それとも。
・・・僕からそういうのは受け取れないっていう意味かな。
ふーっとため息をつく。
確かに、いくつも持っているみたいだから、僕なんかから貰いたくはないのかもしれない。
今までそういうの、贈ったことがなかったし。
いや。
そういう意味なら、彼女に何か贈るなんてしたことはなかったな。
いつも、興味がないわとかわされて。
昨年の会社主催のクリスマスパーティに行く時だって、あるもので何とかするから大丈夫と洋服代も出させてくれなかった。
だけど僕は、自分の力で彼女の身にまとうものを揃えたかったんだ。・・・ただのわがままな独占欲だけど。
・・・まぁ、確かにあの時のフランソワーズはとっても綺麗で・・・。
僕は、彼女を連れて行くのが誇らしかったけれど、たくさんの男の目に晒すのが嫌でしょうがなかった。
ピンクのドレスに身を包んだ彼女は、本当に綺麗だったんだ。
ずっと彼女ばかり見ているなとさんざんからかわれたんだったっけ。
今年も一緒に行ってくれるだろうか?