たぶん僕は「自信がない」んだろうな。
今でも不思議に思う時がある。
どうして君は、僕を好きになってくれたのだろう?って。
だってそうだろう?
生まれも育ちも全く違う、僕と君。
共通している事といえば、「ブラックゴーストに改造された」という事だけ。
両親の顔も知らず、愛情も知らずに育った僕と
家族の愛情に包まれて、大切に育てられた君。
そんな君が、どうして僕なんかを?
同情?
憐れみ?
物珍しさ?
好奇心?
君が僕を見つめるたびに、僕は不安になる。
いつか君が・・・これは愛や恋ではなく、ただの同情だったと、ただの憐れみだったと勘違いに気付く時がくるに違いないと。
そしていつか、僕を見限り、もっともっと君にふさわしい誰かと行ってしまうのではないだろうかと。
そう考え始めると、不安で不安で怖くなる。
君が僕の前から去ったとき。
僕は、どうすればいいんだろう・・・?
・・・泣くかな。
それとも、嗤うかな。
それとも・・・何も感じなくなるかな。

 

僕が君を束縛するのは、そういう「自信の無さ」に他ならない。
自分でもわかっている。
でも、どうしようもないんだ。

君が見つめる全てのもの。
君が話しかける全てのもの。
それら全てに、僕は嫉妬する。

僕以外のものを見つめるなんて嫌だ。
僕以外の誰かに話しかけるなんて嫌だ。
僕だけを見て。
僕のことだけを考えてくれ。

本当は、君をどこかに閉じ込めて大事にしまっておきたい。誰の目にも触れさせたくない。
・・・そう、思ってしまうのは、ただの妄執だとわかっている。
だけど僕は、君をどんな風に愛したらいいのかがわからない。

ねえ、僕だけを見て?

君の世界には僕だけしか存在しないかのように。
だって、僕の世界の中心は、いつだって君なのだから。