だから、彼に言うのは諦めた――というのが現状だった。
「ばかってなんだ」 「だって。・・・本当に女の子三人だけなんだもの」 「――えっ?しかし、合コンって」 「だから、それは」
「もうっ・・・ジョーが行ったら、みんなびっくりしちゃうわよ」
フランソワーズはジョーの頬にくちづけた。
「だって、女の子しかいないのに」 「え、でも」 「もうっ。あなたが両腕に彼女たちを連れている姿を思うと妬けちゃうわ」
「私、メールしたのよ?見なかったの?」 「メール?」 「ええ」 「そんなのは――」
きていたかもしれない。 が、怒りに任せて電話を壊したから知らない。
「だって電話には出てくれないし」
フランソワーズが息を吐き出した。
「――もうっ。そんなに怒らなくても良かったのに」