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「なんか・・・思っていたよりつまんない、かも」 DVDを5本ほど観た後、早くもフランソワーズは退屈していた。 フランソワーズは大画面に映し出される男女の姿をそのままに、手元のダンボール箱の中を漁った。 「SMとかは・・・ないんだ」 ちょっとほっとする。彼女自身、痛いのとか傷つけるのとか、そういう方向はできれば避けたかった。 「コスプレとか・・・は、」 それも無かった。 「・・・セーラー服もの、・・・熟女・・・」 それも無い。 ジョーの趣味にはほっとしたものの、観るぶんには同じようなものばかりで退屈この上ない。 「もー。ジョーったら、何か面白いもの持ってないのかしら」 頬を膨らませながら箱の中を漁るけれども、どれも似たようなタイトルのものばかり。 「・・・あ。これ、・・・何かしら?」 一枚だけ、DVDケースに入ってないものがあった。不織布に包まれている。 「・・・観ちゃおうっと」
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数分後。 大画面に映し出されたのは、今まで観たものとは全く異なるものだった。 が、しかし。 「・・・つまんなーいっ」 大きく伸びをして、ソファの背もたれによりかかった。 「無修正ってこんなんなの?・・・どこが面白いんだろう?」 むしろ「からだのひみつ」を観るかのような思いに捕らわれ、色っぽい気分には程遠いフランソワーズであった。
実は今日、ジョーのマンションへ来たのはアダルトなDVDを観るためであった。 けれども、思っていたより楽しめず、だんだん眠くなってきたところだった。 「んん、これじゃダメだわっ。何かひとつくらい収穫がないと今日という日が無駄になってしまうわ!」 箱から適当にDVDを取り出し、セットする。 「・・・あ。これっ・・・」 大画面に写しだされた映像を見つめ、フランソワーズは拳を握っていた。
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