ジョーを見つめる事をやめれば、楽になると思ってた。

彼が何をしても気にしない。
彼を待たない。
彼に、背を向ける。

そうしたら、きっとあなたは追いかけて、抱き締めてくれると思っていた。
「ごめんね」って。不安にさせて悪かった、って。
たくさんたくさん言って、安心させてくれると思ってた。

だけど。

まさか、あなたも私に背を向けるなんて思ってもいなかった。

彼の、拒絶。
彼の瞳を見ることができない。見せてくれない。
今まで、彼の瞳のなかの優しさに包まれていたのに。

今は、何も無い。

 

 

勝手に彼を信じて待っていたのは、私のほうだった。

平気なフリをしていたんじゃなくて、本当に平気だった。
私があなたの方を向いてさえいれば、あなたは私に背を向けたりしないってわかっていたから。
触れ合えば、全て許せる。許しあえると思っていたのは、私のほうだった。

だけど・・・もう遅い。

 

あなたから離れたのは私。

はじめから素直に言えば良かったのに。
あなたが戻ってこないかもしれないと、怖かった。
辛くて辛くて、どうしようもなかった。って。
たくさん疑って、妬いて、嫌な女になっていた。って。
だって、あなたが大好きだから。
戻ってきてほしかったから。って。

 

だけど・・・もう遅い。