「――あ」 顔を見合わせてお互いに固まった。
「悪い悪い、ちょっと急ぐんだ。だから――いいかな」 脱衣所で、ピュンマが服を脱ぎ始める。 「ん?どうしたジョー?なんでそんなとこで」 ピュンマの再三の声にも、バスルームのドアに両手をかけたままモジモジと動かない。 「ホラ。邪魔だ」 ピュンマがドアに手をかけると、物凄い力で押さえられた。一瞬、ドアがみしっと軋む。 「ジョー。いい加減に」 しろ、と言い掛けたところへ。
「ジョー、・・・もうだめ。のぼせちゃうわ」
弱々しい声が聞こえてきた。
「・・・・あ?」
ピュンマが目を丸くしてジョーをまじまじと見つめる。 その凝視から避けるように、ジョーは背後を振り返った。 「ゴメンゴメン。ちょっと待って」
ジョーの背後から顔を覗かせたのは――
「・・・お前らな。・・・ちゃんと札を――ああ、出してたのか」 一瞬、こめかみを押さえて目を閉じるピュンマ。 「――オーケー。特別に作ってやるから、次からそれ出しておけ」
***
「らぶらぶ混浴中・入るな危険!」(byピュンマ)
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