旧ゼロ「嫌い!」
「嫌い!」 言った瞬間に後悔していた。 「――今日は4月1日じゃないよな」 あの、ごめ… 「てことは、本気で言ってる――」 ちが… ん? 「泣くくらいなら言わないこと」 と優しく言われ頬にキスされた。 「だって、呪いが」 言っている間に二人を包み込む謎の紫色の煙。 「試されているの。早く、俺も嫌いって言って」 ああもう時間がない……っ ? 瞬間、引き寄せられナインの唇が唇に触れ強引に舌が侵入してくる。 「ん、ジョ」 しかしそれはあっさりと離れ、何だか置いてきぼりにされたような妙な寂寥感が残った。 見ると煙は消えていた。 「真実の愛のキスっていうの?それなら確か呪いを無効にさせるはず…って、フランソワーズ聞いてる?」
身動きしない身体に表情の消えた顔。
「――わけないか」
途端、呪縛が解けたかのように数歩で彼我の距離を詰められ
「呪い?」
「えー、やだよ」
「ジョー、蛙になってもいいの?」
「それもやだな…ふむ。試されているのは何だ?」
「それは、」
「ほら、やっぱりな」
知らない。
何だか色々中途半端っ。
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