NEXT 2
〜大好き!〜

 

 

ぱっちりと目が開いた。

夢も見ないでぐっすり眠った。
すぐそばにはナインの顔がある。こちらもぐっすり眠っているようだった。

スリーはしばらくナインの顔を眺めていた。

いつもきりっとしている眉。
意思の強さを湛えた黒い瞳。
たまに意地悪を言う唇。
それら全てがなんだか笑っているようで、スリーも思わず笑んでいた。


昨夜は随分、大事にされた。
痛くないように、って、それを一番気にかけてくれたのが嬉しくてくすぐったくて。
あんまりこそばゆかったから、・・・ナインの腕を噛んでしまった。照れ隠しに。
でもナインは笑っただけで、痛いなんて言わなかった。
まるで、スリーが何をしても怒らないんじゃないかと思うくらい優しくて。
でも、ただ優しいだけではなく、きっぱりと男らしく躊躇わなかった。

その腕にいま抱き締められている。

不思議な気持ちだった。
ナインとこんなに近い朝を迎えるなんて。
2回目だけど、でも明らかに前回とは違う気持ち。

スリーはナインの腕をかいくぐり、彼の胸から脱出することに成功した。


大好きなジョー。


大好きで、大好きで。


そんな大好きな彼の腕のなかにいることは幸せだった。

そう・・・昨夜は幸せだったのだ。

こんなに気持ちの良い幸せな朝を迎えるのなら、ジョーに大事にされるのがもう少し増えてもいいかな、と、思った。

 

だって、大好きなんだもん!