―3―

 

僕はきみを見ているのが好きだった。

くるくる変わる蒼い瞳。時には幼く時にはびっくりするくらい大人びて。
いつも、何度見てもドキドキする。
最強のサイボーグのはずの僕が、こんなに落ち着かない気分になっているなんてきっと誰も知らないだろう。
おそらく、フランソワーズ、きみだってわかっていないだろう。
だけどそれでも僕はきみを見る。
そうせずにはいられない。
きみを見ているのは僕を落ち着かなくさせるけれど、きみが見えなくなると落ち着かないどころじゃなくなる。

だから。

僕はきみを見ている。

 

 

でもね。

 

 

きみが見ていいのも僕だけなんだよ?わかってる?

 

もしも、他の誰かを見ていたら、その時は

 

僕は何をするかわからないよ?

 

 

 

 

――そう、言ったのに。

 

 

 

 

 

きみが悪いんだよ。

 

きみが――僕以外のひとを見たりするから。