僕は途方に暮れていた。
どうしたらいいのか、解決策さえ浮かばない。

「ジョー?どうかした?」

ソファに座り、膝の上に肘をついて頭を抱えている僕に、フランソワーズがそっと声をかけてくる。
心配そうに。

・・・フランソワーズ。

・・・・・フランソワーズ?

そうだ。
フランソワーズがいるじゃないか。

でも・・・。

いや。
今はプライドを捨てろ。
笑いものになるより、フランソワーズに笑われた方がずうっとマシだ。

・・・よし。

意を決して顔を上げる。

「・・・フランソワーズ」
「なぁに?」

隣に座っているフランソワーズが笑顔でこちらを見る。

「・・・どうしたの?こわい顔して」

ぷに。

フランソワーズが僕の頬をつつく。
いや、だから、そういう場合じゃないんだ今は。

「ん?」

ちょっと首を傾げて、じっと僕の目を見つめる蒼い瞳。
・・・可愛い。

いや。

だから、そういう場合じゃなくて。
・・・そういう場合じゃ、ないんだけど。
思わずそっと抱き寄せてしまった。
えぇと。
こほん。

「・・・その。ちょっとフランソワーズに相談があるんだけど・・・」