![]() 【二日目:事件の連続化、二人目の犠牲者】キーパー:翌日でございます。小林くんは岡山県の出身なので、実家から親御さんが来るそうです。 村瀬:それでは我々が葬式に出るのは難しそうですね。 織本:そうだね……。 キーパー:ただし、状況が異常なので、もう少し調べてから遺体の引渡しになるようです。そのため、おそらくはこちらで火葬して運ばれるという事になるでしょう。 鷲羽:原因は何だろうな〜。不安だ。 チェ:そうだよね。 キーパー:今日は佐野さんだけがBOXに来てくれました。他には鷺山さんが来ているということで。 織本:「佐野さん! いや〜、待っていたよ〜!」。 チェ:さすがに他の二人はドン引きで足を向けなかったか。 村瀬:然もありなん。 キーパー:そんなこんなでBOXにいると、新入生の立花くんがやって来ます。「ど、どうもー。……昨日、先輩どうなりました?」。 鷲羽:「死んだ」。 キーパー:(立花)「マジですか!?」。 鷲羽:「マジマジ」。 キーパー:(立花)「やっぱりそうでしたか。実は今、学食で倒れた人がいるらしくて、救急車を呼んで大騒ぎになっているんですよ。それで心配になって来てみたんですが……」。 鷲羽:「村瀬! ダッシュ!!」。 村瀬:「分かりました」と言って、その現場とやらへ向かいます。 キーパー:学食へ行ってみると、確かに救急車が来ています。 村瀬:スルスルと人ごみを抜けて最前列へ。 キーパー:ちょうど昨日と同じように担架が来ていて、それに乗せられた学生が運ばれていく所です。血の気を失っているということが、遠目にも分かります。ここで村瀬は<アイデア>&<目星>のコンビ・ロール。 村瀬:(コロコロ)85なので<アイデア>のみ成功。 キーパー:昨日と同じ状況だなぁと見送っていると、人だかりの中に、今日はまだBOXに顔を見せていない天草くんがいることに気付きます。 村瀬:まぁ、天草くんはさておいて、運ばれていったのが誰か分からないか、周囲の話に耳を傾けます。 キーパー:周囲の話は漠然としていて参考になりません。食事中に倒れた学生がいて、一緒にいた友人たちが付き添いで救急車に乗っていったというところです。國史院大学の学生だという事は間違いないようですな。 村瀬:では天草くんに話しかけてみましょう。「誰か運ばれていったみたいだけど、何か見ていないか?」。 キーパー:(天草)「僕もたまたま食事中だっただけでして」。 村瀬:「昨日の小林先輩の件と同じような状況かと思ったんだけど」。 キーパー:(天草)「さぁ、どうでしょうね? ところで昨日の先輩の具合は?」。 村瀬:「ああー……お亡くなりになってねぇ」。 キーパー:(天草)「えーっ!?」。彼も周りの野次馬以上のことは知らないみたいです。「また後で寄らせてもらいます」と言って彼は立ち去りました。 村瀬:BOXに戻ったら見てきた事を報告します。 鷲羽:「結局どうなんだ、コレ? 流行病とか、そういうの? うちの学内だけなの?」。 チェ:実際、似たような症例とか、検索した方が良いんじゃないの? 織本:う〜ん。 キーパー:そんな事を話していると、また鷲羽さんの電話が鳴ります。病院からです。「また運び込まれてきました。昨日と同じ症状ですね」。 鷲羽:「うちの大学の学生?」。 キーパー:(病院関係者)「そのようですな」。 鷲羽:「名前とか、学部とかは分からないか?」。 キーパー:どうやら医学部ではないようです。形而上学部の二回生だそうです。 チェ:お? 鷲羽:医学部つながりじゃないのか。う〜ん。 キーパー:(病院関係者)「搬送中に容態が急変して変死したところは同じです」。 鷲羽:「うちの学生以外で同じ症状を発症した人は?」。 キーパー:(病院関係者)「今の所はいませんな」。 チェ:これで二例目っていうことか。 村瀬:二日で二例っていうのはペース速いですよ。 鷲羽:自失状態になる直前までの行動にも共通点はなさそうだな。今回は「口から毒物が入って」ということも考えられるけど、昨日の例が違う状況だしなぁ。毒物でもないとなると、何だろう? チェ:可能性が少なくても何でも手掛かりを当たってみた方が良いんじゃないの? 鷲羽:探索者的な穿った見方をすると、二回とも天草くんがいる現場で起こっていますよね。 織本:立花くんはどうだっけ? 村瀬:今日の事件のことは知っていましたけど、現場にいたかどうかまでは確認できませんね。ただ、立花くんも相当耳が早いですよね。あの段階で情報を持っていたのだとすると。 キーパー:確かに、最初に情報を持ってきたのは立花くんでしたね。そんな騒ぎの中、この日は暮れます。最終的に天草くんはこの日はBOXに姿を見せませんでした。なお、佐野さんは入会希望届を出して入会していきました。 一同:(笑)。 「深淵より」トップへ戻る |