境界上に建つ館

4

襲撃!

キーパー:寝ずの番をしているWヒロシは<聞き耳>ロールを振ってください。
Wヒロシ:失敗!
キーパー:了解(笑)。二手に分かれて館を巡回しているんだよね? そうか、二人とも失敗ね(コロコロ、コロコロ、コロコロ、コロコロ……田中に1発命中、佐川に2発命中か)
一同:おおお?
キーパー:では田中がレセプションホールを巡回中に……<アイデア>ロールを。
田中:(コロコロ)成功。
キーパー:急に何者かが襲いかかってきたことに、ギリギリで気づいた!
田中:迎撃します。
キーパー:残念ながら、君は<聞き耳>に失敗したのでそれはできない。しかし、<アイデア>ロールに成功したので、<回避>はできる。
田中:成功! ヒラリ!
キーパー:同時に、佐川が二階への階段を上っていたところ……<アイデア>ロールを2回。
佐川:(コロコロ、コロコロ)両方とも成功!
キーパー:何者かに襲われた! <回避>はできます。
佐川:失敗です。
キーパー:佐川は何者かに背中をひどく引っ掻かれて、6ポイントのダメージを受ける。
一同:イテェーーーーーー!!
キーパー:耐久力の半分を失った? ではCONの5倍ロールをしてください。
佐川:(コロコロ)……92、失敗。
キーパー:佐川は気絶しました。バタッ! 階段の途中でくずおれた感じです。
田中:私は<回避>に成功したんですが、襲撃者は見えますか?
キーパー:暗がりにいた何者かが君を不意打ちし、鋭い鉤爪を振り下ろした。その何者かは二体いて、片方は、ゲーム的に言うと命中ロールに失敗して、片方は命中ロールに成功した。君が間一髪<回避>したのは、その命中した方だったという状況だね。
田中:二対一か……。
ブタ人間キーパー:レセプションホールの暗がりに立つそいつらは、二足歩行の人間に似た姿形をしていますが、顔が豚です。どんな奴かと言うと……こんな感じです(※ミニチュアを取り出す)
一同:……おおぅ。
佐川:この鉤爪でやられたらヤバいんじゃないですか?
田中:「ハァ!?」という感じで驚愕して、SANチェックですかね。(コロコロ)……04で成功(※正気度喪失なし)。トランシーバーで佐川に応援を――
キーパー:二階の方からうめき声と、ドサッと重いものが倒れる音が聞こえた。
田中:「!? 佐川? 佐川!?」
佐川:ザーーーーー(※ブラックアウト)
キーパー:「ブギィ!」という豚の雄叫びが二階の方から聞こえてきます。その声を聞くと、君を襲わんとしていた二体は「ブゴブゴ」と鳴き交わしながら、君に目をくれずに階段室の方へ走って行きます。
田中:!? 佐川に応援を要請しながら、後を追います。「佐川!? 佐川っ!?」
佐川:応答なし。
キーパー:階段室は登り階段が回っているので影になっている部分が多いのだけれど、ブタ人間たちはその影になっている部分でフッと消えてしまいます。それはちょうど、絵画『階』の前の辺りです。同時に、二階方面から聞こえていた豚の雄叫びが、突然ブツッと途切れるように聞こえなくなりました。
田中:戦々恐々としながらも暗がりを懐中電灯で照らして化け物が消えたのを確認してから、佐川が心配なので階段へダッシュします。

キーパー:ちょっと時間を戻して、この騒ぎに寝ている人たちが気づくか、<聞き耳>の1/2ロールをしてください。ただし、梶原さんは半分にしなくて良いです。
川上神父:失敗。
照葉:成功です。
間之原:成功。「何だ?」と言って部屋から出ます。
キーパー:間之原君の部屋は二階の一番北側だから、部屋を出るとすぐに階段が見えますね。階段の途中に佐川が倒れていて、彼のすぐそばの暗がりに何やら二つの影が見えます。ギリギリセーフで目撃できてしまった! 正気度ロールをどうぞ。
間之原:(コロコロ)……成功(※喪失なし)
キーパー:二体のブタ人間は、下階に向かって雄叫びを上げます。その様子は、何かの合図をしたかのようです。
間之原:助けに行かなきゃな。とりあえず、変なのはいるけど、血を流している佐川君を助けるために階段を降ります!
キーパー:佐川が襲撃されたのはちょうど『窓』の絵画がある場所だったのですが、ブタ人間たちはその場からフッと消え去ります。
間之原:え? でも、これ幸いとして駆け寄ります。
キーパー:では、ちょうど下から来た田中と鉢合わせする感じですね。
田中<応急手当>をします(成功したので、佐川は耐久力を3ポイント回復)。
佐川:耐久力、9ポイントまで回復。「ううっ……」
田中:肩を貸して、彼を寝室まで運びます。
間之原:そうですな。俺も肩を貸します。
キーパー:了解です。それでは梶原さん。隣の部屋から、物凄い豚のいななきが聞こえてきます。
照葉:おお!? ではそちらへ向かいます。ウォークイン・クローゼットを突っ切ります。バーーーンと扉を開けて「大丈夫ですか!?」
キーパー:部屋に入ると、豚の声は途切れました。あなたが入ってきたことに気づいた倫子は目を覚ましたようで、ベッドから半身を起こして「どうかしたのですか?」と尋ねます。
照葉:……豚の声が聞こえたことは言わずにおきまして、「今、何やら騒ぎが起きたようですので、まずあなたの安全を確認に来ました」と倫子さんを落ち着かせます。それから扉を開けて「何かあったのですか?」と階段に向かって確認します。
田中:「うちの佐川が何者かに襲撃されまして」
照葉:「襲撃!? 不審者ですか!?」
田中:「不審者です! 見ました!」
照葉:そういう流れになりますわな。これをどのように倫子さんに報告するか。見たところ、入った時には彼女の部屋に異常な点は見受けられなかったということですよね? ……じゃあ、「ちょっと待っていてください。詳しい話を聞いて来ます」
間之原:とりあえず、物理的に攻撃されちゃったんで、「何か起きている」レベルじゃないよね。
照葉:「実は……」ということで、同じタイミングで倫子さんの部屋から豚の鳴き声のような音が聞こえたことを話しておきます。「間之原さんが見たのは、物置で見た肖像画のような……?」
間之原:「ほぼ違いないかと……」
田中:「肖像画とは?」
照葉:物置で見た絵のことを話します。
間之原:「佐川さんを襲ったのと同じものらしき怪物の絵を風見飄衛が自画像として残しているので、何か関連があるのは間違いないと思うんですけど……どんな関連があるかはさっぱり分かりません」
佐川:「俺は豚に襲われて背中を掻き毟られたってことですか?」
間之原:しかし、倫子さんの部屋からは声だけ聞こえて、姿が見えなかったっていうのは不思議だな。
照葉:ちなみに、倫子さんの部屋から聞こえてきた豚の声っていうのは、複数でしたか?
キーパー:いいえ、一体の豚が鳴く声でした。
一同:ふ~む。
間之原:ともかく、外から襲って来たのではないことは分かったので、外の警備は強化しても意味がないことは分かったね。
照葉:「絵画の前で消えた、というあなた方の話を信じれば、という話ですけどね」
一同:……。
川上神父:では、俺は「夜中にうるさいですよ、皆さん!」と言って部屋から出てきます。
一同:(爆笑)


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