
諸事露見すること。
キーパー:大学の研究棟にある丸川教授の研究室の前まで来ました。扉は施錠されていますので〈鍵開け〉ロールをどうぞ。
山田:(コロコロ……)67かぁ(※山田の〈鍵開け〉技能は61%)。ま、ここは〈幸運〉ポイントを使って成功にしておきましょう。
キーパー:危うい所でしたが鍵は開きました、と。ガチャッとドアを開けて研究室に入った泰野先生がまず気づくのは、先日飾ってあった場所に遊覧船のおもちゃがないことですね。
佐山の〈コンピューター〉技能によってパスワードを突破し、探索者たちは丸川教授のノートPCを起動させてメールを調べ始めます。そのほか、手分けして判明した情報は以下の通り。
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丸川教授は泰野教授と新城にエジプト土産(スカラベ)を渡した翌日から、コーンウォールの私設博物館に連絡を取って展覧会の協力を仰いでいる(添付されていた貸出品リストをプリントアウトして入手)。
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エジプト展の初期計画書(展示品の貸し出しを依頼する先の候補が記されていたが、当初、その中にコーンウォールの私設博物館は含まれていなかったことが判明)。
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コーンウォールの博物館とのやり取りで発生した請求書など(不自然な点はなし)。
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デスクの下に落ちていた儀式用遊覧船のおもちゃの部品と思われる櫂(おもちゃの船を処分した時に落ちたと思われる)。
手がかりを手に泰野教授の研究室に戻った探索者たちは、私設博物館からはもともと大型パネルを借りていないことを突き止めます。しかしコーンウォールからの出荷リスト、および日本での受荷リストには大型荷物が記されているので、何かを持ち込んだことは間違いないようです。
宇乃:なるほど! コーンウォールの私設博物館ていうのは、その“何か”を受け取るためのカモフラージュだったってことか!
佐山:展覧会自体がカモフラージュだったのかもしれないですね。
泰野教授:何かを持ち込んでいるんだ。それが何か分からないし、そうしようとしたきっかけが分からないけど。う~ん。なんだか輪郭は見えるんだけれども、はっきりした像が浮かんでこないというか。
キーパー:ミッシング・リンクはスカラベのオブジェを受け取った日の前後ですね。エジプト展のテーマが、突然コーンウォールに切り替わったのが分かります。
泰野教授:スカラベをもらった翌日に何かが発生して、コーンウォールから是が非でもこの“何か”を持ち込む決意をして、適当にコーンウォールの博物館を見つけて、日本に“何か”を持ち込んだ、と。
新城:だから現地まで飛んで、その“何か”を手配したんでしょうね。でも、この期に及んで博物館に入り浸っているのは何故でしょうね?
泰野教授:博物館に持ち込んだその“何か”をどうにかしようと思っているんだろうね。
新城:そう考えると、逆に腑に落ちますよね。本気であんな中身がスカスカな博覧会をやる人じゃないでしょうし。
宇乃:この“何か”と“千疋町の化け猫”事件を結びつける明確なものは見つかっていないよね。
泰野教授:そう。だから、この“何か”について丸川教授を問い詰めるには根拠が弱すぎるんだよなぁ。多分、前回の問答のようにのらりくらりと躱されるのは目に見えている。
翌日、探索者たちは白凰市立博物館に丸川教授を訪ねますが、彼はPCに残された印刷履歴から「研究室に何者かが忍び込んで博物館の展示品に関するリストを盗み見たこと」を知っており、あまり深入りしない方が良いとやんわり釘を刺されます。
新たな方針が思いつかない探索者たちは(〈アイデア〉ロールにより強引に)初心に立ち返って、千疋町をパトロールしてみることにします(実時間の2時間くらい前に宇乃が提案していました)。妖怪(=千疋太夫?)、および立ち去った謎の女性と再び出会うことを期待して、探索者たちは夜の千疋町へ行く決定を下します。
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