GM:最後の傭兵が姿を消すと、正面の扉が「バーーーン!」と開いて、グリップス軍曹率いる警備隊が入ってきます。(グリップス軍曹)「大丈夫ですか!?」警備隊兵士たちの何人かは逃げていった連中を追いかけて、食堂の裏手へと走っていきます。
エドガー:「お怪我はありませんか?」とやんごとなきお方にうかがいますけど。
GM:(金色の仮面の男)「あ、ああ……。大丈夫、大丈夫……」
エドワード:やんごとなきお方の正体は、今までの言動とかを踏まえて、薄っすらとでも分からないの?
GM:〈知識(地域)〉の-60%でロールしてください(※全員失敗)。これだけVIP扱いされているのに、皆さんには見当もつきません。
エドガー:それほどひた隠しにされている人物なのか……。
GM:(ラドクリフ校長)「グリップス軍曹、3~4人の兵士を率いてこちらの方をお送りしてくれ」
エドガー:「もし良ければ、我々が護衛しますが……」
GM:そこで食堂にレジナルド卿が入ってきます。(レジナルド卿)「ご苦労だった。君たちは、もうここで良い」
エドワード:雇い主がそう言うのであれば……。
GM:残った2人の護衛と、警備隊の兵士たちがやんごとなきお方を外まで護衛し、ブレイズン・ノーズから馬車でクライスト・チャーチへと連れて行きます。なお、ブレイズン・ノーズからクライスト・チャーチまでは徒歩でほんの数分です。これは、要するにそういう儀礼なのです。ほんの数分の距離も、馬車で送迎するべき賓客なのです。
エドガー:プリンス・ルパートはクライスト・チャーチに宮廷を構えているんだよね? つまり、ルパートと一緒にいるほどの人物ってことだよね。
冒険者たちは校長室へ戻って、朗読会であったことをレジナルド卿に報告します。レジナルド卿は、特にウィリアム・ダヴェナント卿の取った行動にショックを受けていましたが、包み隠さずプリンス・ルパートに報告すると語ります。どうやら王党派の中枢も一枚岩ではないようです。
また冒険者たちは、今回の悪魔崇拝(?)の儀式について、ビングリー・ウィルソン参事会員と謎の“秘儀発見教団”が関わっていることも報告します。しかし、逃げていった連中とビングリー・ウィルソンをつなぐ具体的な証拠が発見できていないため直接的な行動をとることはできず、注視を続けていくことになります。
GM:(レジナルド卿)「今回はご苦労だった。心と体を存分に休めてくれ」
GM:数日後、レジナルド卿から召集がかかります。(レジナルド卿)「これは約束の報酬だ」ということで300シリングが渡されます。ランジワース夫人に渡した見舞金の20シリングも、必要経費として払ってくれます。
エドガー:本当ですか!? 俺としてはありがたい!
GM:(レジナルド卿)「君たちが守ってくれた金色の仮面のお方だが、実は、非常にやんごとなきお方だったのだ。君たちがやってくれたことは、君たちが思っている以上に重大なことなのだぞ」

レジナルド卿は他言無用の前置きをしてから、今回の出来事について説明してくれます。
金色の仮面の男の正体は、護国卿オリヴァー・クロムウェルの三男リチャード・クロムウェルでした。彼はモーリス(プリンス・ルパートの弟)との交換でオックスフォードへ来て、戦争の重要な協議に臨む予定でした。
しかし、リチャード・クロムウェルを見たルパートは、彼の本質を見抜きます。もともと時間稼ぎが目的で、譲る気のないルパート(きっと議会派も同じです)は、適当に楽しませて期日が来たら弟モーリスと交換で送り返すつもりでした。そこでリチャードをダニエル・グリーンウッドの朗読会に行かせますが、秘儀発見教団が密かに彼を抹殺しようとしていることは想定外でした。
GM:もしリチャードが王党派領内で死亡したりすれば、クロムウェルも黙っていないでしょうから、プリンス・モーリスも無事にオックスフォードへ帰ってくることはなかったでしょう。
エドガー:つまり、リチャード・クロムウェルを殺して、戦争を再開させようとする者がいたっていうことですね。
GM:以上のようなことを、実際には“リチャード・クロムウェル”という名前をぼかして教えてくれます。(レジナルド卿)「プリンス・ルパートから直々に、君たちには褒美を出すように言われている。何なりと言うと良い。可能な限り叶えよう」
一同:「マジですか!!!」
【素材提供】
ショゴス illust:脳痛男
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