シャードリー・ホールの謎


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ゲームズ・マスター(以下GM):エドワードの友人にウィリアム・カートライトという人物がいます。ウィリアムは国王軍でエドワードと一緒に戦った近衛騎兵連隊の下級士官でしたが、乱戦の最中倒れた馬の下敷きになって、3日後に錯乱した状態で発見されたという経歴の持ち主です。その時の怪我がもとで右足が不自由になり、血気盛んな若者であったはずのウィリアムは病気がちで弱々しい男になってしまいました。現在は軍を退役して、年金を頼りに細々と暮らしています。
エドワード:はい。
GM:ファーネスからオックスフォードに帰ってきたエドワードは、そのウィリアムからの手紙を受け取ります。

 ウィリアム・カートライトからの手紙の内容は以下の通り。

  • 平民として育ってきた彼だが、実はシャードリーというランカシャーの貴族家の私生児であることが最近発覚した。
  • 最近、当主を亡くしたシャードリー家がウィリアムの居所を突き止めて訪ねてきて、彼は准男爵の位とともに、その所領であるシャードリー・ホールを相続することになった。療養も兼ねて、彼はその土地へ転居することにした。

GM:シャードリー・ホールへの出発前に、「最後に一緒に食事をしないか?」とウィリアムから誘われたというわけです。おお、なんかすごくクトゥルーっぽい導入だな(笑)
一同:(笑)
ウィリアム・カートライトGMヴァレリィを含む皆さんは連れ立って指定された時間に酒場へ向かい、ウィリアム・カートライトと合流します。エドワードの顔を見て軽く冗談を飛ばすくらいに、彼は元気を取り戻しています。
エドワード:「やあ、元気そうじゃないか」
エドガー:立場をわきまえていますので、控えめに挨拶して静かにしています。
GM:ウィリアム自身は平民として育ってきたので、階級意識は皆無です。エドガーやジョンに対しても分け隔てなく接してくれます。「ネイズビーには間に合わなかったんだって?」とエドガーを何度もイジってきます(笑)
エドガー:「……私が間に合っていれば、国王軍に勝利をもたらせましたものを」(笑)
GM:怪我をして、職を失って、体調を崩して、貧困にあえいでいたウィリアムでしたが、降ってわいた幸運によって、その悩みは解消されたようです。彼は皆さんの分も含めて食事の会計を済ますと、「落ち着いたら手紙を書くから、ぜひ遊びに来てくれよ」と言って去っていきました。

ライン


GM:それから2か月ほどして、エドワードはウィリアムからの手紙を受け取ります。

親愛なるみんな、もし時間があるならば、僕の家の整理を手伝ってはくれないだろうか。地元の人たちは僕に対してやや警戒しており、必要なことは頻繁に行なっているが、この家を僕が住みやすいものにする作業はほとんど進んでいないんだ。僕には少しばかり財産があるから、手伝ってくれれば、必要に応じて1週間に20シリングほどを支払うことができる。できるだけ早くこちらに来てほしい、

君たちの親友、ウィリアム

GM:その手紙を受け取ったエドワードは「“20シリング払う”なんて水臭いじゃないか! もちろんタダで手伝わせてもらうよ!!!」という返事を書きます(笑)
一同:いやいやいや(笑)
エドワード:「このような話があるのだが、行ってみないか?」と皆に声をかけましょう。
エドガージョンヴァレリィ:「行きましょう」