(休憩明け)

 性急な様子の鵬泰正に先導されてバンガローの前まで戻ってきた一行。

 キーパー: ではバンガロー前まで戻ってきた
 和馬: 「何が起こってるんですか?」
 キーパー: 泰正「そのことは後でゆっくり話そう。かなり複雑な話だ」
 和馬: 「・・・友達が1人死んだんです」
 キーパー: 泰正「改めて聞くが、君らは何故あんな場所にいたんだ?」
 和馬: 「2人が行方不明になったので・・・」
 陸: また説明するしかないか
 キーパー: 祥子「隠しても得は無さそうです」
 陸: 「最初から話そう」
 キーパー: カクカクシカジカという人間の開発した最高のマシン言語で説明した
 キーパー: 泰正「・・・もしかして、オレンジの羽根を持ってきているのか?」
 陸: 「これか?」
 和馬: 「はい・・・」(差し出す)
 キーパー: 泰正「すぐに捨てるんだ!」
 和馬: 慌てて放る
 陸: 捨てます
 和馬: 「何、何ですか?!」
 キーパー: 泰正が持っていたライターで火をつけると、羽根は緑色の炎を発して激しく燃える
 キーパー: 泰正「君たちの友人が死んだのは、この羽根の持ち主の毒にやられたからだ」 CONを1減らしておいて>陸>和馬
 和馬: ええ! 耐久力も下がるの?
 キーパー: 下がる
 和馬: きっつ〜う
 陸: 永続効果?
 キーパー: とりあえず、このシナリオでは下がったまま<CON
 陸: うわっ、痛い
 和馬: 「毒? 持ち主? あそこに何が居るんですか?」
 陸: 「毒をもった鳥なんて聞いたことないぞ」
 キーパー: 泰正「それは聞いたことないだろうな。でも、すぐに知ることになる」
 和馬: 「知らなくちゃいけない気がします」
 キーパー: しばらくするとキャンプ場に高級車が到着し、あなたたちに乗るようにと泰正は指示します
 和馬: 「どこへ行くんですか?」
 キーパー: 泰正「鵬の本宅へ行く。話はそこでしよう」
 和馬: 「・・・分かりました」

 高級車の座席に乗り込む一行。車内で和馬は美咲を、陸は祥子を気遣う。途上、泰正は携帯電話で仁の死体の回収と可奈子の行方の捜索を指示する。

 キーパー: そんなわけででっかい屋敷に着く。表札にはデカデカと「鵬」
 和馬: うわぁ〜
 陸: 横溝の世界
 キーパー: 広大な客間に通されて、そこで小一時間待たされます
 陸: ゴムマスクの男が出てくるのか
 和馬: 菊人形でしょう
 陸: ここは助清の出番だろ
 キーパー: 残念ながら、出てきたのは先程の泰正1人
 陸: ちっ
 和馬: 姿勢を正します
 キーパー: 前置き無しで泰正は語り始めます

■「橙羽流れし時、水毒に染まる」の言い伝え通り、川にオレンジ色の羽根が流れ着き、毒に侵された水で魚が死んだ。
■それはドリームランドのクレドの森と通じる「イメノアワイ(夢の間)」が開いた事で起こった。
■イメノアワイは不規則に開閉する扉のようなものであり、過去の記録によると最短で2日、最長で80年の間隔を開けて開閉を繰り返している。
■イメノアワイの奥のクレドの森には毒蛇(イメノアワイの蛇)が棲んでおり、その毒蛇の吐く毒によって仁は死んだ。イメノアワイの毒蛇は大変危険な存在で、一睨みで人間一人を即死させるといわれている。
■和馬たちが仁の死体を見つけた時は、幸運にも風向きが追い風であったため、毒を吸い込まずに済んだ。
■イメノアワイは護封十三家の誰かの夢と繋がっており、現状調査したところ、それらしき悪夢を見た者はいない。つまり、可奈子の夢がイメノアワイと繋がっている可能性がある。可奈子を保護して目覚めさせればイメノアワイは消滅する。
■可奈子は鷲羽の娘だから、毒に対しての耐性がある。仁のように即死という事はないが、早く助けなければ手遅れになる。


 キーパー: 泰正「さてここで相談なのだが・・・」
 和馬: ゴク
 キーパー: 泰正「イメノアワイを閉じるのは鷲羽・鵬家の役目だが、橙羽を最初に見つけた者の役目でもある」
 和馬: 「・・・はい」
 キーパー: 泰正「イメノアワイの警戒に当たっていた私が羽根を見つけていれば問題はなかったが、アクシデントにより君たちが見つけてしまったため、特例を設けて事態の収拾に当たる」
 和馬: 「それで」
 陸: 「どうすればいいんだ」
 キーパー: 泰正「橙羽を見つけた君たちにイメノアワイを越えてもらって、可奈子を保護してもらいたい」
 和馬: 「しかし! 私や陸はいいとしても、美咲さんや祥子さんまでもですか!? それは反対です!」
 キーパー: 泰正「首尾よく事を成し遂げた者には鷲羽家の婿養子に入ってもらって、つまり可奈子と結婚してもらって、結果的に鷲羽・鵬の人間が事態を収拾した事にする。それで十三家の面目は保たれる」
 和馬: 「はい、がんばります」
 キーパー:
 陸: お〜い、いいのか
 キーパー: 泰正「可奈子は鷲羽とはいえ本筋ではないし、婿に入ったとしても十三家の運営には携わらなくて済む。しかも一生遊んで暮らせる上に、可奈子は宮鷺の母親の血を引いて美人だ。不満はないだろう?」
 和馬: むしろ、陸来なくて良いから
 陸: あ、そう
 和馬: 「さ! 行こう!」
 キーパー: 泰正「頼もしいな、オイ」
 和馬: えへ
 和馬: 「具体的にはどうすれば良いんでしょう?」
 キーパー: 泰正「手順は私が指示しよう。君たちは決意を固めてくれれば良い」

 ここでプレイヤー会議開始。実際にイメノアワイを越えて可奈子を救出に行くメンバーの選定に取り掛かる。泰正の話からイメノアワイの蛇がハンパじゃなく危険な存在であることを感じ取り、和馬は姉弟子・美咲の、陸は想い人の祥子の同行を渋る。

 陸: 婿養子云々はどういうこと?
 キーパー: イメノアワイを閉じるのは十三家の役目なので、十三家以外の人間がそれを成し遂げた場合は時制を前後させて「十三家の婿養子が閉じた」ことにしたい模様
 陸: 固いなあ、極道みたい
 キーパー: そういう融通の利かないところが十三家の十三家たる所以なのでしょう。私の世界では、例外なく旧家は融通が利かないのです(例:厨子村御三家)

 もともと頭数が少ない(PC2人、女性NPC2人)所に肉体的に恵まれていない陸や祥子、逆に貴重な戦力のサムライ・美咲のポテンシャルを考え、一行4人でイメノアワイにアタックすることに決定する。
 泰正の手配によって防毒マスクと防護服を身に着けた物々しい一行がイメの森を行進。泰正の先導で注連縄のあった付近へと戻ってくる。そしてこれも泰正の手配であろう、ねじくれた仁の死体は既にない。


 和馬: 様子はどんな感じ?
 キーパー: 草木は枯れまくり。沼はゴポゴポと毒ガスを噴出させている
 和馬: うう・・思わず、マスクをチェック
 キーパー: ! 花粉症予防のマスクだった!!
 和馬: ゲハァ!
 陸: 死んだな
 キーパー: 祥子「・・・なんて事だったら笑えますよね。ぷふっ」
 和馬: 「祥子さん・・?」
 陸: 「え、祥子ちゃん?」
 キーパー: 泰正「ここから奥は君たちで頼む。道は一本だから迷いようがないだろう」
 和馬: 「分かりました」
 和馬: 先頭に立ちます
 キーパー: 美咲「行くぜ。気合入れろよ」
 陸: 「よし」
 キーパー: 泰正「・・・帰ってこいよ」
 和馬: 無言でうなずく
 陸: 手を振ります
 キーパー: では泰正に見送られて森の奥へ進むことになります

 一行は草木の枯れ果てたイメの森の奥に向かって行軍を始める。毒ガスが発生しているのか鳥の死骸が散見され始めると、いよいよ一行の緊張も高まってくる。そして・・・

 キーパー: 腐沼をすぎてしばらく進むと、突然周囲の景色が変わる
 陸: どんな風に?
 キーパー: 見たこともないような草木に囲まれた森林を歩いている事に気付き、話に聞いていたイメノアワイを越えた事が分かる
 キーパー: もちろんSANチェック
 和馬: (成功)神よ!!
 陸: またか・・・失敗
 キーパー: 美咲は成功、祥子は失敗
 陸: 祥子ファンブル
 キーパー: 成功者は1ポイント減ります。失敗は1D6+1
 和馬: うい。計7ポイント減、ヤバイな
 キーパー: 祥子はちょっと恐慌気味。怖い怖いを連発してしゃがみ込んでしまう
 陸: 抱き寄せて落ち着かせる
 和馬: ふっ
 キーパー: ではゲーム的に5戦闘ラウンドくらい経ったら落ち着いた
 陸: 「大丈夫、落ち着いて」とかいって
 キーパー: 潤んだ目で陸を見上げてコクリと頷く
 陸: くぅ〜、来て良かった
 キーパー: 以後陸の手を放そうとしない祥子であった
 陸: バンザーイ、目的は達成された
 キーパー: まだまだw
 和馬: 死んでも良いと
 キーパー: まだ死ぬなw
 陸: えっ、死にませんよ

 面白いように正気度を減らしつつも先へと進む一行。見たこともない魚の死体が小川に浮かび、既に見慣れたオレンジの羽根がそれにまとわりつくように流れてくる。何時間も歩いたような、それでいて数分しか経っていないような夢現の行軍を経て、周囲の草木が枯れ果てたイメノアワイの蛇の巣にたどり着く。

 キーパー: 冠毛を頂いた、蛇と鳥のキメラのような怪物です<イメノアワイの蛇
 和馬: 可奈子は?
 キーパー: 蛇の後ろに倒れているのが見える
 和馬: おいおい
 キーパー: つーかSANチェックだけどね
 和馬: (成功)ふううううう
 陸: やっと成功
 キーパー: あー・・・美咲(出目は100)
 陸: 美咲、まずいんじゃないか
 和馬: わぁぁ
 キーパー:(1D8で7)
 和馬: おい
 陸: うわ、やっちゃった、もしかして
 キーパー: ・・・まだ不定の狂気まではいっていない
 和馬: しかし
 陸: よかった〜
 キーパー: 美咲「そんなことって・・・! でも・・・!」
 キーパー: 8戦闘ラウンドの間幻覚を見ているらしい
 和馬: ああああ・・・
 キーパー: 鞘のついたままの日本刀を振り回して周りをなぎ払い始める
 陸: 8ラウンドもやるのか・・・
 和馬: 何とか肩をつかんで、揺すってみます。「美咲さん!  しっかり」
 キーパー: 本気でやるなら<回避>
 和馬: 成功
 キーパー: ついでに<組み付き>
 和馬: 成功
 陸: おお、やる〜
 キーパー: 見事! 美咲を羽交い絞めにして動きを制約することに成功した
 和馬: 抱きしめて、落ち着かせましょう
 キーパー: ここから絞めに入れるよ?
 和馬: こらぁ!!
 陸: 落とすと戦力ダウンだ〜
 和馬: 「大丈夫、大丈夫だよ・・・」
 キーパー: 数分間暴れていたが、8戦闘ラウンド後に落ち着いた
 陸: 美咲に「可奈子を助けるんだろ」といいます
 和馬: うむ
 キーパー: 美咲「ゴメン・・・でも怖ぃ・・・」 と、いつもの美咲らしからぬ女性の部分を見せたりする。幸運ロール
 和馬: 失敗
 陸: あれれ、ダメ
 キーパー: 二人とも萌えたw
 和馬: なんじゃそりゃ
 陸: そうきたか

 未だにこちらに注意を向けていないイメノアワイの蛇に対する作戦会議を開始。<オカルト>ロールで1を出した和馬のおかげで蛇の正体が「バシリスク」である事が判明。即死判定の塊である魔獣が相手と知ってプチ恐慌な一行。基本ラインとして「蛇の気を逸らしている間に、残りの人員で可奈子を蛇の巣から救出する」と決まるが、誰が蛇の気を逸らす囮となるかで紛糾する。即死の凝視を持つバシリスクに対するに当たり、抵抗力(POW)が高い者が囮になる方が得策だろうということで、和馬と美咲の剣士コンビが囮、陸と祥子が救出班という結論に至る。

 和馬: 「俺らなら、運が良ければ倒せるし。これでいこうか、美咲さん?」
 キーパー: 美咲「異論はないよ」
 陸: 救助は陸と祥子でやるということでいきますか
 和馬: 「よし、そうしよう」
 キーパー: 祥子「異論はないです」
 和馬: 段取りとしては、俺らが斬りかかり
 和馬: 可奈子の元へ陸達が行くのは、次のラウンド?
 キーパー: 同ラウンドに到着で良いだろう。脱出は次のラウンド
 和馬: 了解
 陸: OK
 キーパー: 担ぐ時にロール、担いで逃げる時にロール
 陸: 両方STR?
 キーパー: そうですね
 陸: 70%か
 和馬: 「さて、九音道場で習った腕前、披露しようか」
 キーパー: 美咲「看板に泥塗るんじゃないよ!」
 和馬: 「押忍!!」
 キーパー: 祥子「が、頑張りましょう」>陸
 陸: 「おう、まかせとけ」
 和馬: スタートしましょう
 キーパー: では戦闘ラウンド開始。イメノアワイの蛇はあなたたちに注意を向けた
 和馬: 出来るだけ注意を引きましょう
 キーパー: 蛇のDEXは12だから、それより早い人どうぞ
 和馬: DEX10
 陸: 10
 キーパー: 美咲が一番だ
 陸: がんばれ〜
 キーパー: 美咲「九音流抜刀術、一の太刀!!」 ・・・あたり。3ダメ
 和馬: よしよし
 キーパー: 次は祥子。可奈子の傍に到着
 キーパー: 祥子「陸さん、早く!!」
 陸: 「おう」でも残念ながらDEX10
 キーパー: 蛇・・・ガン飛ばします。1:和馬 2:陸 3:美咲 4:祥子 (キーパーの出目は1)
 和馬: 俺か
 キーパー: 和馬逝ったー!
 和馬: ダイスの神よ!!
 キーパー: バシリスク視線判定。死ね、和馬!!
 和馬: ・・・
 キーパー:(キーパーの出目は100)
 和馬: おし!!!
 キーパー: 空に向けて視線ビーム!! 和馬の攻撃、どぞ
 和馬: ヒット!!・・・11ダメ
 陸: おお、すげえ、マジで
 キーパー: あ、0だ
 和馬: よし!!!
 キーパー: 陸も到着w
 和馬:
 キーパー:イメノアワイの蛇は息絶えました
 和馬: ほっ・・・。可奈子を起こしに行きます。抱き上げて、呼びかけます
 キーパー: 可奈子「う、う〜ん」
 和馬: 「可奈子さん!!」
 陸: 「眠り姫を起こすのは、ゴリラの呼び声でしたとさ」と言って、祥子にウインクします
 キーパー: 祥子「王子様がゴリラかどうかは、起こされるお姫様が決めればいいんですよ」
 陸: 「おっしゃるとおり」
 キーパー: 祥子「長居は無用です。戻りましょう」
 和馬: 「そうだな」(可奈子をお姫様抱っこして行きます)
 キーパー: 美咲「よっし! じゃ、帰るか!」
 和馬: 「よし、急ごう!!」

 一行は急かされるようにして来た道を戻り、イメノアワイを抜けて覚醒の世界・イメの森へと辿り着く。可奈子の夢と通じていたイメノアワイは閉じ、それとともに可奈子は悪夢から解放される。
 切れた注連縄の落ちていた場所で待機していた鵬泰正が救急車を手配し、可奈子は國史院大学付属病院へと搬送される。可奈子は衰弱こそしているものの、命に別状はないと診断され、ホッと胸をなでおろす一行。ついでにCONの減っていた和馬と陸も治療を受け、虎の子のCON1を取り戻す。


 キーパー: 次の日には可奈子が目を覚ましたそうで、連絡が入ります>ALL
 和馬: 飛んでいきます
 キーパー: 可奈子は全ての事情を知っていて、許婚となった和馬の顔を見て恥ずかしそうな笑みを浮かべます
 和馬: 幸せじゃ〜
 陸: ひゅ〜ひゅ〜
 キーパー: 可奈子「和くんと、皆も、助けてくれてありがとう」
 陸: 「どういたしまして」
 和馬: 「うん、可奈子さんが無事で良かった」
 キーパー: 可奈子「え〜とぉ、これからよろしくお願いします」>和馬
 和馬: 「はっ、はい、こちらこそです」
 キーパー: 適当な時期になったら、和馬の姓は「鷲羽」に変わります
 和馬: よし、よし、よし
 陸: ほんとに入り婿したのね
 キーパー: 祥子「良かったですね」>陸
 陸: 「本当にな。俺も祥子ちゃんとああいうふうになりたいんだけど」
 キーパー: 祥子「それは私の命を助けてくれた時に、改めて考えますよ」
 陸: 「任せてください、お姫様」>祥子
 キーパー: 泰正「最終的に十三家の人間が解決したわけだから、まぁ、メデタシメデタシ、かな」
 和馬: (しかし、十三家って・・・)
 和馬: では、そっと可奈子の手をとって、二人でほほえみ合いましょう(APP5)
 キーパー: 美咲「なんだ、私だけ蚊帳の外かよ」
 陸: 「妬くなよ、小姑」
 キーパー: 美咲「妬いてねーよ!」
 和馬: ちょっと、萌えたくせに>陸
 陸: おめーもな>和馬
 キーパー: --------------END--------------



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