キーパー：いよいよ海底調査の本番です。皆さんの他に磯浦美和子と三谷努が参加します。蔦橋兄妹はセカエリア号でダイビング・ポイントまで送ってくれます。底州湾沖15キロ、ボートで約30分の場所で、水深は約20メートル。耐圧ケースに“饗酔の杯”を入れて持って行きます。頭像は誰が持ちますか？　美和子が「私が見つけたものですし……」と立候補しますが。
須堂：「毎晩、私のところに来ているので、責任を取るよ」ということで私が持ちます。
キーパー：耐圧ケースは誰が持ちますか？
新城：それは私が持ちましょう。
キーパー：かぶとがにくんの破壊を受け、「危険な生物がいるかもしれませんので」ということで三谷がバングスティックを2本用意してくれています。一応、予備の弾が2個ありますが、リロードには2戦闘ラウンドを要するので留意してください。
一同：おお！

バングスティック：先端に散弾銃の弾が付いた長さ4フィートの棒のこと。ターゲットの側面に突っ込むと炸裂し、4d6のダメージを与える。〈こぶし／パンチ〉を含む格闘技能を使用する。バングスティックのリロードには2戦闘ラウンドを要する。

〈近接戦闘（格闘）〉技能の高い泰野教授と安坂が1本ずつ、バングスティック（＋予備の弾）を持ちました。

キーパー：ここからは水中探査ルールに則って解決していきます。まずは「ダイビング前：〈ダイビング〉技能ロール（機材が正しくセットされているか）」です。
磯浦美和子

一同：（コロコロ……全員成功）出発！　ドブーン。
キーパー：水深20メートルに達しました。窒素酔いを避けるための〈ダイビング〉ロールです。
新城：（コロコロ……）失敗しました（泣）
キーパー：ここは「仲間のダイバーが〈ダイビング〉で救助できる」というルールがあります。先ほどのロールを成功した人が〈ダイビング〉ロールに成功すれば、OKです。
須堂：では私が……（コロコロ）……成功。
新城：ありがとうございます！
キーパー：須堂のリカバリーによってここもクリアです。ようやく海の底までやってきました。海底を見回すと、“迎え火”が漏れている横穴があるのが分かります。そちらの方へ行くには、もちろん――
一同：〈水泳〉！
泰野教授：（コロコロ……）失敗（泣）。幸運ポイントを28消費して強行突破します。
キーパー：了解です。皆さんは潜水リーダーの三谷を先頭に、海底にある岩山に開いた横穴へ泳ぎ入っていきます。耐圧ケースを持っているのは誰でしたっけ？
新城：（手を上げて）持っています！
キーパー：すると磯浦美和子があり得ない速度でグワッと新城に泳ぎ寄って来て、戦闘マヌーバーを使ってケースを強奪しようとします。取られないように抵抗するには応戦です（※新城と磯浦のビルドはともに1）。
新城：応戦します……（〈近接戦闘（格闘）〉、コロコロ）……失敗です。
キーパー：（コロコロ……磯浦の〈近接戦闘（格闘）〉は成功）では磯浦は耐圧ケースをガッとつかんで強奪すると、そのまま洞窟の奥へと泳ぎ去って姿が見えなくなります。泳ぎ去った後に泡を引いていくほどの、凄まじい速さです。
泰野教授：ボーゼン……。
キーパー：三谷も訳が分からない様子で皆さんを振り返ります。
新城：……とりあえず、後を追いながら先へ進みましょう。

キーパー：洞窟は直径5メートルほどの円形で、数十メートル水平に進んだ後、上に向かって直角に折れています。上方へ10メートルほど浮上すると、直径10メートルほどの半球形の洞窟（下図１）に出ます。上昇の際にはエレベーターに乗った時の浮遊感に似たものを覚えて、皆さんは正気度を1ポイントと、マジック・ポイントを3ポイント失います。
一同：おおぅ。
キーパー：たった今潜って来たばかりだから分かりますが、海底にこのような地形が収納できるような岩山はありませんでした。
泰野教授：地形的におかしいわけね。
新城：はいはい。なるほど、そういうことか。だからクラッとしたわけね（※《門》を通過しました）。

キーパー：浮上した先の洞窟（１）はドーム状になっていて、真ん中にたった今通ってきた縦穴に通じる水面があります。水面の岸には磯浦美和子のダイビング・スーツが脱ぎ捨てられ、機材一式が置き去りにされています。この場所は、完全に人工物です。自然の洞窟ではありません。まさに、ここが神殿（かむどの）なのでしょう。もちろん木造ではなく、ギリシャ神殿のように石でできています。
泰野教授：大理石的なやつね。
キーパー：脱ぎ捨てられたダイビング・スーツから、濡れた足跡が神殿の奥へと続く通路（２）へと続いています。
新城：その足跡を追いかけて行きましょう。
キーパー：では、ダイビング機材一式をどうするか、決めてください。
安坂：これは生死に関わりそうだな～。
泰野教授：関わりそうだけど、着て行ったほうが良いのか、脱いでいったほうが良いのか……。
キーパー：ゲーム的な話をしておきますと、ウェット・スーツは1ポイントの装甲になります。ダイビング機材を着用したままなら装甲は3ポイントになりますが、運動系の技能ロールにペナルティ・ダイスが1個つきます。さらに移動率が半分になります。機材の着用には5戦闘ラウンドを要します。
新城：でしょうね。
安坂：私は戦闘に備えて機材を降ろすしかありません。
泰野教授：そうだね。機材を降ろして、ウェット・スーツだけで行く。
新城：移動率が下がるのは痛いからな～。