スズメバチの巣・3

病院にて その3

キーパー:翌日です。皆さん、昨日の続きのバイトに行くということで。
一同:はい。
キーパー:現地に行くと、翠川さんも来てます。
一同:え!?
村瀬「大丈夫?」
キーパー:(翠川)「利き腕じゃないので、字を書くくらいならできます」という事だそうです。
西崎「傷の具合は?」
キーパー:(翠川)「痛むとか、動かせないとか、そういうことはなので、大丈夫ですよ。私は責任感強いんです……誰かと違って」
一同:(笑)
キーパー:(穂積)「え?」みたいな感じです(笑)。
チェもうキャラは固まったな(笑)。翠川さんに「傷口が拡がっているとかはない?」と聞いてみましょう。
キーパー:(翠川)「すごく痒いんだけど、痛みはないから大丈夫」
西崎とりあえず、蜂の巣の様子も見ておきましょう。
キーパー:周りに蜂の死骸が散らばっていて、巣からはブーンという音も聞こえなくなっています。おそらく、巣にいた蜂は全滅したのでしょう。
村瀬……ものすごい急襲を受けたんだな。
チェ誰か、巣を取ってみようとか思わないの? 割って、中を見てみようぜ、とか。
西崎取ってニスを塗って置物にして売ろうとか?(笑)。素人じゃ難しいでしょう、さすがに。
チェ他の患者さんの様子とかはどうなのかね? 三津多先生に連絡して様子を聞いた方が良くない?
村瀬でも、我々はバイト中なので(笑)
キーパー:では、お昼に診察がてら病院に行ってみましょうということになります。それまではバリバリ働きましょう。

キーパー:昼になって、病院に来ました。スズメバチに刺された患者は相変わらず大勢来ています。三津多先生への面会を求めると、「待合室でお待ちください」ということになります。
村瀬待合室を見渡して、患部をかきむしったりしている患者はいますか?
キーパー:そうですね、子供が患部をかきむしって、お母さんに「やめなさい!」と止められているのを見ます。
村瀬他にもいそうだな……。
キーパー:では、ここで<幸運>ロールを。(コロコロ……)では例によって待合室の新聞でテレビ欄を見ていたチェは気がつかなかったんですが(※チェ、失敗)、西崎と村瀬は待合室で妙な噂話を耳にします。スズメバチに刺された患者の中に、全員ではないんですが、だんだん光を発し始めて、そのまま失踪してしまうという、何とも荒唐無稽な出来損ないの怪談話のような噂話が交わされています。
村瀬ふ〜む。その噂話をしている人に話しかけます。「その光り輝く失踪した人物というのは、ご友人か何かで?」
キーパー:(待合室の患者)「いえ、友だちの友だちの、そのまた友だちが聞いたらしいですよ」
チェ信憑性がまったくないな(笑)
キーパー:まぁ、基本的にはありえない類の話でしょう。ただ、明らかに異常な状況にある今、そういう根も葉もない噂が捏造されてしまうくらい、町が悩まされているという事の証左ですな。
西崎「光り輝く、かぁ……」
村瀬我々は前にミ=ゴの大群(※「地底の侵略者」参照)に遭遇したこともあるので――
チェ「そんな非科学的な!!」と言って一笑に付してしまうって事はないんだろうな。
キーパー:では「翠川さん、どうぞー」という事で三津多先生の診察室に呼ばれます。患部を検診して、ショック症状の有無を問診したりしてくれます。結局は「まぁ、もう少し様子を見ますか」という結論になります。
チェ患部が拡がっているという事はないんだよね? 翠川さん自身が光り輝いているとかもないよね?
キーパー:今のところ、そういう事はありませなぁ。
西崎う〜む。
キーパー:三津多先生に診察してもらっていると、彼の後ろに年老いた医師がいて、それに立ち会っています。三津多先生は翠川さんの患部を示しながら、「どうですか、池上先生?」とその老医師に話しかけています。どうやら三津多先生の恩師に当たる人らしいです。
一同:なるほど。
キーパー:(池上医師)「う〜ん、何とも言えないところだねぇ。確かに蜂に刺された症状としては、私もあまり見た事がない症状だが」
村瀬「……ですよねぇ」。では、池上先生も交えて、翠川さんが蜂に刺された状況を説明します。「光の加減かもしれませんが、なんだか蜂が光って見えたんですが……」と付け加えて。
キーパー:(三津多医師)「またまたご冗談を」(笑)
チェ「コイツ、昼間っから酒飲んでたんですよ」(笑)
村瀬いえいえ、未成年ですから(笑)。池上医師の方はどうですか?
キーパー:池上医師の方は「光って見えた……?」と言って、腕組みをして眉間にしわを寄せて考え込んでいます。
村瀬「スズメバチに刺されたにしても、聞いた事がない状況になっているので、サークル仲間の我々としてもかなり心配しているんですよ」
キーパー:池上医師は「なるほど、う〜ん、いや、まさか……」と言って、もうひとつ、何かを言い出しかねている様子です。
チェ「何か?」
村瀬「古い症例とかでも良いので、何か似たような話はないですかねぇ?」
キーパー:池上医師に口を割らせようとするのであれば、<言いくるめ><説得>で。
西崎 始西崎<説得>55%。
チェ村瀬キタ!
西崎「何でも良いので、お話を聞かせてくれませんかねぇ?」。(コロコロ)36、成功!
キーパー:(池上医師)「実は、私は趣味で郷土史を調べておってねぇ……」
西崎「ほう! 私も歴史は好きなんですよ!」
キーパー:「ほう、そうかね!」と言って話し込んじゃって、後ろの患者さん、大迷惑です(笑)
一同:(笑)
キーパー:(池上医師)「過去にも今回のスズメバチの大発生と似た事件があって、その資料が郷土資料館にあるはずだ」
村瀬なるほど。
チェ行けば、資料を見せてもらえるんですかね?
キーパー:まぁ、門外不出の品ではないので、資料館に行けば見せてはもらえるんじゃないでしょうか?
村瀬時代としてはいつ頃なの?
キーパー:昔。えーと、1700年代。
村瀬江戸時代か。
チェ「その時には、大勢亡くなった人がいたのでしょうか?」
キーパー:(池上医師)「そうだな、大量に人が亡くなったはずだ。その時には“秘薬”というもので、命が助かった者もいたそうだ」
チェほう。
村瀬“秘薬”……。
チェつまり特殊な毒に対応する薬が必要って訳か。今回も蜂毒が特殊なものであるとすれば、それに対応した薬を開発する必要が出てくるかもな。「秘薬についての資料も残ってるんですか?」
キーパー:(池上医師)「たしか、調合の方法も記されていたような気がするよ」
西崎じゃ、郷土資料館へレッツラゴーしますかねぇ。
キーパー:三津多医師は「この科学万能の時代に何を言っているんですかwww」と言っています。



郷土資料館

キーパー:郷土資料館へはバスで30分くらいです。少し郊外に建っている事にしましょう。
村瀬目的ははっきりしているので調査を開始します。
キーパー:了解。資料を探すっていう事だね。ではもちろん、こういう場合は<図書館>
西崎00! ファンブル!
チェ96! 失敗!
村瀬普通に成功です(笑)
キーパー:西崎とチェは古文書を探していたら、なぜか『船木誠勝のハイブリッド肉体改造法』を見つけて「コレだよ、コレ!」と言って読み込んでしまいました。
一同:(爆笑)
チェまったく探索できてない(笑)
キーパー:村瀬は目的の本を見つけました。郷土資料館なので、注釈がつけられています。
 今から300年ほど前に、隕石が落下したんだそうです。それを発見した農夫が鋤で突付くと、軟らかい泥のようにそれがボロッと崩れて、内部に納まっていた球体があらわになりました。球体はパリンと割れるとスッと跡形もなく消えてしまったんだそうです。しばらくすると、隕石が落ちた場所の周辺から畸形のスズメバチが大発生して、今回と同じような症状の患者が続出した、と。
チェ患者が光って失踪するという話は載っていますか?
キーパー:載っています。夜な夜な山の方へ向かったまま行方不明になった人もいたとのことです。そんな患者を救ったのは、町医者と神主だったそうです。その際、神主は村を救うために自らを犠牲としたと記されています。
一同:……(苦笑)
キーパー:村は神主の犠牲により救われたそうです。その時落ちてきた隕石の破片をご神体に「天石神社(てんしゃくじんじゃ)」という神社が建立され、そこに保管されている古文書に“秘薬”の具体的な製法が記されているそうです。
チェ“秘薬”については天石神社の古文書に記されているのか。神社は今も残っているの?
キーパー:今もあります。
村瀬「早速行ってみましょう。さっさと終わらせてバイトに戻らないと」
西崎「うん」


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