【リアルにヤバイ! 邸の二階】



キーパー:茶の間に戻って階段を上ってみようか、ということですね。階段はかなりの勾配で狭いため、同時には一人しか上れません。誰から行きますか?
カフカ:懐中電灯は持っていますよね? それならオレが先頭行きますよ。
キーパー:では<アイデア>ロール
カフカ:そして余裕で失敗(笑)
古藤:後ろから成功です。
キーパー:監督が懐中電灯で先を照らしながら上っていくと、上った先にぼんやりと黄色い光が見えます。
古藤:「照明消してみて!」
木原:消します。
宜保夫:光は見えていますか?
キーパー:見えています。そして下から見上げた皆さんに分かるんですけど、上っていった先には階段と同じ幅の狭い空間しかありません。両側は全面、外壁と同じ黄色い壁になっています。
カフカ:先に光源があるんですよね? 「ん? 光源があるな。何だろう?」
古藤:再び照明をつけてもらって、進んでいきましょう。
キーパー:階段を上りきったところに頑丈な木の格子がはめ込んであります。
カフカ:ほうほう。すると、厳密には二階には上がれないんだ?
木原:つまり、その木の格子から光が漏れているんだね?
キーパー:そうです。
カフカ:格子だから当然その向こうは見えますよね? とりあえず全員に上がれるところまで上がってもらって、その先を照らしてもらいます。
キーパー:格子の向こう側には階段と同じ幅の空間が続いていて、やはり両側の壁は真っ黄色です。窓らしきものは一つもありません。
宜保夫:外から見た時、二階の広さってどれくらいだったっけ?
キーパー:普通の二階建て家屋に見えました。一階を一回り小さくしたようなものでしたね。で、格子の向こう側のスペースに大きな柱が一本、どーーーんと立っています。その柱に提灯が下がっています。提灯には真っ赤な五芒星が染め抜かれています。その提灯から黄色い光がぼんやりと出ています。提灯
木原:この柱って、一階には突き抜けていないよね? 突き抜けていたら分かるはずだよな。
カフカ:確かに大黒柱のようなものであれば、分かって当然ですな。
キーパー:不思議な空間ですね。
カフカ:光源は火ですかね?
木原:チラチラと揺れている?
キーパー:提灯からの明かりが光の源であることは間違いありませんが、揺れてはいません。
木原:電気?
カフカ:……という可能性もありますね。
古藤:もしかして、この柱って五角形の真ん中?
キーパー:……<ナビゲート>だな。
古藤:成功。
キーパー:ビンゴです。たぶん、そうではないかという気がします。
カフカ:「……何かのまじないか?」
木原:「う〜ん」
宜保夫:格子に鍵はついていますか?
キーパー:ありません。はめ込んであります。
木原:造り付けで、開けるということを前提にしていないのか。入るなら壊すしかないね。
カフカ:まぁ、いざとなれば木製ですから、バールのようなものでぶっ壊すこともできるでしょう。でもそれは器物損壊だから、そこまでして良いのかっていうのはあるよな。今でさえギリギリなのに(笑)
宜保夫:でも、ここって誰の家でもないんじゃないの?
カフカ:本当にそうなのかってことですよ。……何か棒のようなもので提灯を突いてみたいんですけど。
木原:音声のマイクで十分じゃない? 2メートルくらいあるでしょ。
カフカ:何か小型カメラのようなものを差し込めませんかね? ようするに、提灯の中身を見てみたいんですよ。本当に火が燃えていないのかを確かめたいんです。そこに何も入っていないことを確認してゾッとしたい、みたいな。
木原:(笑)
キーパー:ではここで<聞き耳>ロールをしてください。
宜保夫:成功!
キーパー:「ギシッ……」という音が聞こえました。壁の向こうから。
宜保夫:「……何か聞こえなかったっスか?」
カフカ:「え?」と言って壁をドンドンと叩いてみます。向こう側が空洞になっているかどうか分からないかな?
木原:二階の空間の幅が小さいので、壁の向こう側に何か空間があるという確信は持っているでしょうね。
キーパー:ドンドンと叩くと、まるでそれに答えるかのように、今度はみんなの耳にも聞こえます。「ギシッ……ギシッ……」
カフカ:足音ですか?
キーパー:そのようですね。左側の壁から聞こえてきます。
宜保夫:「……誰かいる」
カフカ:……突破しちゃいますかね、格子?
木原:う〜ん。
宜保夫:提灯を壊してみるのは?
カフカ:実際、それも一つの手でしょ。何で提灯なんだ? 何の意味があるんだ? 赤い五芒星って何か<オカルト>でピンと来ませんかね?
キーパー:振ってみてください。
全員:失敗。
キーパー:何も分かりません。
宜保夫:こんな企画に携わっていながら……なんなんだ、こいつらは(笑)
カフカ:こうなると……一度白凰市まで調べに戻るか、このまま押し通るか。
木原:押すっていうと、格子を壊して奥へ……?
古藤:「道具も必要だし、いったんここまで編集をかけて、あと何をしなければならないか、一度冷静になって相談しませんか?」
木原:と、カメラマンからの提案が出ていますが?
宜保夫:いやいや〜。
カフカ:いやいや〜。
キーパー:などと相談をしている間も、壁の向こうからは「ギシッ……ギシッ……」と聞こえてきます。
カフカ:聞こえているんですよね? それならコレだろ、今、確かめなくてはならないのは!
宜保夫:次に来た時に、この音が聞こえなくなっている可能性もあるわけで。今、ここを開けてみないことには。
カフカ:「誰かいるのか!?」と大声を上げて、その足音の反応をうかがいます。
キーパー:するとしばらくシーーーンとした後で、また、「ギシッ……ギシッ……」
木原:聞こえているらしい。
カフカ:でも、自分がいることを隠そうとしていませんね。
宜保夫:足音を聞かれても良いと思っているんですね。
カフカ:何も言ってこないところをみると、この家の持ち主じゃないのかもしれない。持ち主とやらがいるとしての話ですが。
木原:う〜ん。他に二階へ上がれるような出入り口はなかったよねぇ。念入りに二階のデッドスペースには入れないようにしてあるんだよね。
カフカ:とにかく、格子の隙間から棒のようなものを差し込んで、提灯の様子を見たい。
宜保夫:マイクを近づけて、中の音を拾ってみよう。火が燃えていなくても、中に電球があれば、何らかの音が拾えるはず。
キーパー:分かりました。ではうまく近づけられるかDEXの5倍ロールで。(宜保夫のロールは成功)マイクを近づけることには成功しました。火が燃えたり、電球がうなったりするような音は一切聞こえない。
カフカ:無音ということですか?
キーパー:無音です。
宜保夫:LEDかも……。
一同:(笑)
宜保夫:ついでに左側の壁にも近づけてみます。足音がどんなものなのか、拾ってみます。
キーパー:おそらく人間程の大きさのものが立てている足音でしょう。明らかに歩き回っています。数は、おそらく一つです。
宜保夫:提灯にマイクで触れてみますけど、材質は分かりますか? 紙製ですか?
キーパー:おそらくは紙でしょう。
カフカ:何とかして左側のスペースに入り込めないのかな? たとえば隠し扉とかないのかな?
キーパー<目星>ですね、これは。(宜保夫以外成功)少なくともそういう仕掛けはない。
カフカ:ないことが分かれば良いんですよ。それなら違う手を使うまで、ということです。



←戻   進→
表紙へ戻る