The Monongahela Carver Cipher

異変

キーパー:8月になりました。ミーン、ミーン。
鈴木:「探偵報酬はまだかいのぅ……」
沢渡:「……解読中に何かあったりしないだろうな?」と心配しています。
キーパー:猛暑の中、浮気調査の張り込み等で日々は過ぎていきますが、待てど暮らせど錦田からの連絡はありません。
沢渡:電話します。
キーパー:携帯からは「電源入ってないよ?」というメッセージが聞こえてきます。
鈴木:う〜む?
沢渡:ちょっと気になるので、私と錦田の共通の顔見知りが鑑識課にいると思うので、連絡を取ってみます。「よう! 久しぶり!!」
キーパー:まぁ、確かに知り合いはいるでしょうからな。「おう! 何か久しぶりだな! ゴホッ、ゴホッ!」ということでちょっと虚弱な鑑識課刑事、浜田刑事(通称ダーハマ)がいたことにしましょう。
沢渡:「ご無沙汰してるね。ところで錦田と話がしたいんだけど、いるかな?」
キーパー:(浜田)「錦田? ああ、錦田なら長期休暇中だぜ」
鈴木:は?
沢渡:は? 「……いつから?」
キーパー:(浜田)「もう半年以上になるかな。実は、ある事件で錦田の別れた奥さんが殺されてな。あいつは犯人を見つけようと躍起になっていたんだが、精神的にも危ないということで捜査から外されて休養ということになったんだ」
沢渡:マジか……。「その事件とは、もしかして新聞にも載った千夜来川の連続殺人か?」
キーパー:(浜田)「いや、う〜む……」 電話をしている沢渡は<心理学>をロールしてください。
沢渡:(コロコロ)27! 成功です!
キーパー:どうやら警察は錦田を容疑者の一人としてみている雰囲気が感じられます。
沢渡:……なるほどね。
鈴木:奥さんって何人目の犠牲者?
キーパー:一人目の新藤久未です。
鈴木:苗字が違うけど……元奥さんか。旧姓・錦田、錦田久未。
沢渡:錦田の居場所を警察は把握しているの?
キーパー:自宅の場所は分かっています。沢渡も知っていることにしましょう。
沢渡:「分かった。ありがとう」と言って電話を切って、錦田の家に行ってみますよ。
鈴木:「これって、報酬出るの?」 ボソッと。
沢渡:「だから……貰いに行くんだよ」



キーパー:本来の探偵の仕事を終えて、夕方頃に錦田の住むアパートへとやって来ました。
沢渡:人の気配はするかな? 聞き耳を立てます。(コロコロ)<聞き耳>ロールは成功。
キーパー:物音は聞こえません。
鈴木:新聞受けに新聞が溜まっているとかはありませんかね?
キーパー:溜まっています。新聞受けに入りきらなかった新聞が、入り口のドアの横にビニール袋に入れて積み上げられています。
沢渡:いつから残っていますか?
キーパー:7月27日から残っています。解読の電話が来た3日前からですね。
沢渡:ドアノブをひねってみますが……。
キーパー:鍵はかかっているようです。開けるなら<鍵開け>技能ですね。
沢渡:さすがに<鍵開け>は持ってねーな。
鈴木:いやいや、ありますよ(※<鍵開け>51%)
キーパー:さすが(?)探偵です。
鈴木:「だれか来ないか見張っててくれよ……」 えいやっ! (コロコロ)失敗。
キーパー:ガチャガチャ、ガチャガチャガチャ。
沢渡:くそー。……大家さんに頼んで開けてもらうか?
キーパー:大家さんに頼むなら、<言いくるめ><説得>……あるいは<ナイフ>という手もあります(笑)
沢渡:「ちょっとお話があるんですが……」(※ナイフを突きつける仕草)
キーパー:それはお話じゃないでしょ(笑)
鈴木:(笑) <言いくるめ>なら20%ありますけど、<説得>の基本値と大差ないよ(笑)
沢渡<説得>取っておけば良かったなぁ。手がかりは部屋の中にあると思うんだよなー。なんにせよ、<言いくるめ>てみますか。
鈴木:あいよ。では大家さんのところへ行って、「実は、事件に巻き込まれたみたいで連絡が取れないもので、部屋の中を見せてほしいのですが」 (コロコロ)23!
沢渡:くそー、惜しい!
鈴木:ダーハマ(※浜田刑事)に頼んでみようかねぇ。
沢渡:確かに。警察からの正式な依頼なら大家さんも動くかも。ダーハマに電話して、錦田から暗号の解読の手助けを頼まれていたことを話します。
キーパー:被害者の太腿に彫られていた暗号の件は本来極秘事項なので、ダーハマはすぐにあなたの話を信じてくれます。
沢渡:「錦田は27日以降、どうやら家には帰っていないらしい。中に入って確認したいことがあるんだけど、大家さんにその許可をもらってくれないか? 奴が犯人であるにしろ、あるいは犯人を追いつめようとしているにしろ、このままでは良くないことが起きる気がするんだよね」
鈴木:「それに、彼の部屋には解読された暗号の手がかりが残っているかもしれないからねぇ。ここはダーハマ君のナイスプレーということにして、点数を稼いでおいたら良いんじゃないか?」
キーパー:(浜田)「警視総監賞、もらえるかな!? ……ともかく、今からそちらへ行くから、乱暴なことはしないで待っていてくれよ」 ということで、しばらくするとダーハマが現場に来ました。警察手帳の力であっという間に大家から部屋の鍵を借りてきます。(浜田)「なるべく現場を荒らさないようにして、中を調べてくれ。お前らなら信頼できるだろう。俺は大家さんに話を聞いてくるから」
鈴木:「任せてください」
沢渡:現場を荒らさないように、そ〜っと入ります。電気つけますよ。パチッ。
キーパー:部屋にはデスクがあって、その上にバサバサと無造作に書類と暗号学に関する本が積み重ねられています。そして部屋の床に散乱しているのは、大量のナイフです。
沢渡:ナイフ!?
キーパー:さまざまな種類のナイフが雑多に置かれています。本物の刃物もあれば、イミテーションもあります。まるでナイフの資料館のように、日本の匕首から西洋のマインゴーシュのようなものまで、無造作に、ほとんどが抜き身で置いてあります。置いてあるというよりは、散らばっているといった風情ですね。
沢渡:俺もびっくり(※ナイフマニア)
鈴木:「う〜む、これは……」
沢渡:「……マジかよ」 ざっと見て使われた形跡とかはあるの?
キーパー:血がこびりついている、というようなものはありません。
鈴木:「こんな現場、警察が見たら真犯人はすぐにこいつになっちゃうよねぇ」
沢渡:「確かに……異様だな」 解読できた暗号の手がかりを探してみますよ。
キーパー:なるほど。デスクの上の書類がそれだということはすぐに分かりますよ。英語で書かれた書類が置かれています。
沢渡:読んでみます!
キーパー:英語です、英語。どうぞロールをして、ぜひ技能チェックを稼いでください。
沢渡:(コロコロ)89(※失敗)
鈴木:(コロコロ)64(※失敗)
沢渡:じゃ、後回しにして、メモに写し取っておきましょう。スマホで写真に撮っておけば良いか。分量はありますか?
キーパー:いえ、実は小冊子程度の分量なので、カメラで撮っておくのはそれほど難しくはないでしょう。
沢渡:他に目を引くものはありませんか?
キーパー:壁にコルクボードが掛けてあって、そこに写真がたくさん貼られています。
沢渡:奥さんの写真かな?
キーパー:どうやらそのようです。おそらく夫婦で山登りをした時の写真でしょう。ただし、どれもこれもにナイフが刺さっています。
鈴木:くぉぉぉ……。
沢渡:写真に写っているのは錦田と奥さんだけ? 他の被害者が写っているようなものは?
キーパー:それはありませんね。
沢渡:ん〜? 錦田は犯人じゃないのかな?
キーパー:写真を見た二人は<アイデア>ロールをしてください。(コロコロ……沢渡だけ成功)沢渡には分りますが、写真に写った二人の服装はどれも違うので、たぶん山登りをする機会がある都度、撮っていたものなのでしょう。ただし、必ず同じ山荘が写りこんでいます。
沢渡:「山荘が写っているな。どこの山荘か場所が分かるような手がかりはないかな?」
鈴木:「看板のようなものは写ってないか?」
キーパー:写っている山荘は遠景すぎて文字などは読み取れませんね。<アイデア>の1/2ロールで何かを思い出すかもしれません。
沢渡:(コロコロ)21! 成功。「ん? どっかで見たことあるぞ?」
キーパー:これは手洗岳という山にある山荘ですね。でも、営業不振で今はもう廃山荘になっているはずです。手洗岳は白凰市から車と徒歩で約半日の場所にあります。
沢渡:例の遺体が流れ着いた川の近くにありますか?
キーパー:そうですね。千夜来川の上流にあります。
沢渡:「う……いや〜な予感が」
鈴木:「う〜ん」
キーパー:そうこうしていると、大家さんからの聞き取りを終えたダーハマ刑事が部屋にやって来ます。「うおっ! なんだこの刃物は!?」
鈴木:「錦田が奥さんと別れたのはいつか知っているかな?」
キーパー:(浜田)「もうかれこれ三年位前のことかな。なんだか、彼の方には未練があったようだが……この写真を見ると、あながちハズレていないようだな」
鈴木:錦田は車を持っているんだっけ?
沢渡:駐車場に車はある?
キーパー:なるほど。そうですね、錦田はハマーに乗っていました。
沢渡:デカ!(笑)
キーパー:ハマーは停まっていませんね。



沢渡:もう山荘へ行くしかない。
鈴木:解読した暗号を読む仕事が残っていますよ。
沢渡:あ、そうか。それを片づけてからだな。事務所に戻って、解読された暗号を読んで、朝になったら山荘へ向かいましょう。金木班長には依頼料をもらってきますので、と言い訳します。
キーパー:(金木)「そういうことならしかたないな」ということで許可は出ます。
沢渡:もう夜だよね? では撮ってきた英文を機械翻訳にかけて読んでみます。
キーパー:翻訳ソフトに通せば+20%のボーナスが得られるルールです(※ルール間違っていました(笑) 正しくは魔道書の解読に機械翻訳は助けになりません:『クトゥルフ2010』25ページ参照)
鈴木:(コロコロ……)12! キラリン☆
キーパー:沢渡が舟を漕いでいる横で、鈴木は書類の内容を理解しました。解読された暗号の内容は筋の通った文章ではなくて、“刃とそれによって殺されるすべての者の守護者”ナイフの父という存在に捧げる連祷です。著者は自分自身を神話の登場人物、弟アベル殺害に追い込まれたカインに当てはめています。ナイフの父を喜ばせる活動を通して、寵愛を得て、入信者の輪を拡大させることを望むものです。
鈴木:「う、う〜む」
沢渡:「ぐうぐう」
キーパー:書類を読んだ鈴木は正気度ロールをしてください(ロールに成功して、鈴木の正気度は1ポイント減りました)。<クトゥルフ神話>技能が1%になります。しかも<ナイフ>技能に+2%です。
沢渡:マジですか!?(※←今回の<ナイフ>担当)
鈴木<ナイフ>が27%になりました(笑)
キーパー:沢渡が目を覚ますと、鈴木がナイフで演武をしています。しかも2%くらい身ごなしが見事です。
鈴木:(笑)



沢渡:とりあえず錦田が殺人の現場となったと思われるその山荘にいる可能性は高いので、早く行って依頼料を取り立ててこないと。
キーパー:いやいや、早く行って「凶行を止めないと」、でしょ(笑)
鈴木:本当にそこにいるかの保証はないけど。
沢渡:でも、他に手がかりはないし……夜が明けたらさっそく依頼料の取り立てに行きます!
キーパー:確かに急いだ方が良いでしょうねぇ。
沢渡:また天体ショーがあると、犠牲者が増えるかも。
キーパー:そうですねぇ……8月2日は満月ですよ。
沢渡:今日って何日だっけ?
キーパー:8月1日。
鈴木:「急がないと!」
沢渡:「急ごう!」

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