
涼ヶ淵村
キーパー: 涼ヶ淵村に到着しました。派出所の前です。派出所があるのは清淵地区です。一番大きい地区ですね
深沢: はやい!
古海: 「どなたかいらっしゃいますかー?」
悠乃: いちお、記念撮影も兼ねてデジカメでパシャw
キーパー: 木田「お待ちしておりました。四鴛氏の紹介の方ですな?」40歳半ばくらいのこの男性が木田巡査部長です
深沢: 「白凰署の深沢と言いますが」頭を下げる敬礼
悠乃: いちお、記録をとってます <デジカメ
古海: 「ええ、圭一郎氏の依頼で事件を調査しております」
キーパー: 木田「遠い所ご苦労様です。どうぞ中へ」中には若い警官が二人います。この二人に木田を足した3人がこの派出所の所員です。若い警官たちは林と森村だと名乗ります。木田「何でも水澱地区へ行くとかで?」
古海: 「ええ、二十年前の事件を調べてるんです」
キーパー: 木田「四鴛氏から協力するように言いつかっています。……あれは大変な事件でした。信じられないかもしれませんが、この清淵地区の涼ヶ淵という沼から無数の鰐が上陸してきたのですよ」
深沢: もう驚きません。……ぶるぶる
古海: 「なんと……」
淵沼: 「無数ですか……」
キーパー: 木田「沼から上陸する鰐の群れを我々警官隊と四鴛家の方々が迎撃し、食い止めたのです」
深沢: ……迎撃、勇ましい
キーパー: 「部長殿、またその話でありますか……」林と森村は苦笑いしています
キーパー: 木田「清淵の上には水流という地区がありまして、そこには70名ほどの住人がいたのですが、ほとんど鰐の襲撃によって命を落としました」
深沢: ぞくぞく
各務: いやな死に方かも……
キーパー: 林「部長殿、ですから、あの事件は野犬の群れによるものと……」
淵沼: 「口挟まんといてくれますか」>林
深沢: 若い者はそう信じ込まされてるのか、そう信じたいのか
古海: 荒唐無稽ですからね。「鰐はどこから発生したんですか?」
キーパー: 木田「水流地区の更に奥、水澱地区の水澱沼から現れたらしいですが、私は当時水流地区までしか行かせてもらえなかったので本当の所は……」
古海: 「なるほど、その水澱に問題の義景も身を潜ませていたと……」
キーパー: 木田「警官隊と四鴛家の方が水澱地区まで行って元凶を断ったのですが、その際に水澱地区の住民が強硬に抵抗しましてね」
深沢: ふむふむ
キーパー: 木田「以来、清淵の住民と水澱の住民は仲が悪いのです」
深沢: 「抵抗した理由は、解りますか?」
キーパー: 木田「水澱には老人ばかり100名ほど住んでおります。彼らは四鴛義景という人物を、その、非常に好いておりましてね。まあ、現地に行けばその様子が分かると思います」
深沢: 「どうして義景を好いてるんです?」
キーパー: 木田「水澱地区の住民は、何故か義景という人物に恩を感じているのですよ」
深沢: 「公共施設でも建ててやったんですかね?」
古海: 「四鴛義景が何か水澱地区に恩恵をもたらしたという事ですかね?」
キーパー: 木田「水澱は老人ばかりの地区であるにもかかわらず医者がいなかったのです」
深沢: 「無医村か」
古海: 「なるほど。四鴛義景は医者、か」
キーパー: 木田「四鴛義景は無償で水澱地区の住民を診察していたという話ですな。それと……いや、その……」 木田は何か口ごもります
古海: 「なんでしょう?」
深沢: 「言ってください」
(〈言いくるめ〉で先を促した古海と深沢)
キーパー: 木田「……水澱地区まで捜査に行った先輩警官が"水澱で巨大な鰐と遭遇した"というのですよ」
各務: それが化け物の正体か?
古海: 「それはいつの事です?」
キーパー: 木田「19年前のあの事件の最後の夜のことです」
深沢: 「なるほど。親玉ですかね?」
古海: 「それ以来その鰐を見たという話はありますか?」
キーパー: 木田「いやぁ、その、ねぇ?」〈心理学〉>ALL(古海、深沢、悠乃が成功)。成功した人には分かりますが、木田はこの巨大鰐の話はさすがに信じていないようです
古海: 「巨大ってどのくらいのサイズだって話なんですか?」
キーパー: 木田「戦車ほどもあったと……10メートルを超えていたという話もあります」
古海: 「それはちょっと……」
各務: 「アマゾンの鰐もでかいという話ではあるけどなぁ、さすがにでかすぎだな」
キーパー: 木田「でしょう? 極度の緊張がもたらした幻覚ですかね? ハハハ……」
淵沼: 「古代の鰐ならそれくらいはあったはず」
深沢: 「なんか証拠になる痕跡はあったんですか?」
キーパー: 木田「痕跡については何とも……。後始末は全て四鴛家主導で行われたようですので」
深沢: 「……自衛隊からカールグスタフでも借りてくれば良かった」
古海: 「圭一郎氏はそんな情報を把握しているのか?」
キーパー: 木田「四鴛氏は19年前のあの事件後から匿名で涼ヶ淵村に寄付金を寄せてくれています。ありがたいことですよ」
深沢: 「口止め料かよ」
悠乃: 「(深沢さん、口が悪いってば……)」
古海: 胡散臭い依頼人だな
キーパー: 真雪「キャップ(=古海)がう・さ・ん・く・さ・い・と・い・っ・た」(メモメモ)
古海: 「時給引くぞ……」
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