
凶報
キーパー: さて、では恐怖の日常に戻ります。例によって電話が鳴ります。四鴛圭一郎からのようです
古海: 用件は?
キーパー: 二つほど凶報があるそうです>古海
深崎: 「早速だね」>古海
キーパー: まず、四鴛家の墓が暴かれ、紫苑美弥子の遺骨が行方不明になったそうです
古海: 「……ロクでもない報せです」
淵沼: 「それはまた……」
各務: 「何に使うんだ? また儀式か?」
深崎: 「ここではロクな報せがないって聞いてる」
古海: 「死者の蘇生……?」
キーパー: 次に、鰐の大群が深夜の涼ヶ淵村の清淵地区を襲い、警官隊と交戦中だそうです
悠乃: 「……」
古海: 「しかし、義景は何を狙って鰐をけしかけたんだ? 陽動のつもりか?」
深崎: 「いや、あるとしたら牽制……おびき寄せたいのかも」
キーパー: 涼ヶ淵村へ向かう前に、四鴛家の屋敷に立ち寄って欲しいと付け加えて、圭一郎は電話を切りました
キーパー: 怜衣「私は事務所で待機しますので、皆さん気をつけて。例によって死なないように。これが私からの忠告です」
深崎: 「身に染みるねえ」
各務: 「それが難しいんだがな……」
悠乃: 「はい」
淵沼: 「どうも」
古海: 「努力はしますよ……」

キーパー: とりあえず何事もなく四鴛家に到着です。応接間で圭一郎が待っていました
古海: 「圭一郎さん、用件を手短にお願いします」
キーパー: 圭一郎「まず、美弥子さんの墓が暴かれた件です」
古海: 「義景の仕業、でしょうね」
キーパー: 圭一郎「ちょっと普通じゃない状況なので、皆さんにも見ていただきたいのですが……」
古海: 「……見せていただきましょう」
悠乃: (普通じゃない……?)
淵沼: 「(嫌そうに)見ますよ、見ますとも」
キーパー: 圭一郎「では、早速行きますか? 今お茶が来ますので、それを飲んでからでも遅くはありませんが……」
深崎: 「おそい!」
古海: 「悠長に事を構えられるのならいただきますよ」
各務: 「清淵は一刻を争うんだろ?」
淵沼: 「呑気者」
深崎: 「警察官が何人死ねば気が済むのよ?」
キーパー: 圭一郎「幸い、鰐が現れたのは涼ヶ淵村です。白凰市に危害が及ばなければ、他の十三家もうるさく言ってこないでしょうから」
深崎: 「幸いとはなんだ、幸いとは!」
各務: 「そう言う問題ではないだろ!」
古海: 「……いや、さすが十三家。恐れ入りますよ」
淵沼: 「これだからあんたらは……」
悠乃: 「行きましょう、ともかく」
キーパー: 圭一郎「確かに、広義で言えば警官も白凰市の一部ですから、この損失は見過ごせないかなぁ」
古海: (やはりこの男も信用が置けない。どこか理解しきれないところがある)
各務: (最初からそうだけどな)
古海: 「……さっさと行きましょう」
キーパー: 圭一郎「ではこちらです」
淵沼: 「へいへい」
キーパー: 墓は屋敷の裏手にある墓地にあります。一箇所掘り返された場所があるので、すぐにそこと分かります。ただ、掘り返された墓穴にもぐりこむ様に2体の鰐の死体があります
深崎: むむっ
悠乃: え?
古海: 「なんですか、これは?」
キーパー: 死体の鰐は4本の手足がボロボロになっていて、どうやらこの鰐たちによって墓は掘り返されたようです。深崎を除く4人は〈アイデア〉ロール(古海と淵沼が成功)。なんとなくピンと来ましたが、この鰐たちは義景との最初の遭遇で活性化した鉛蔵のミイラ鰐です>古海、淵沼
淵沼: 「お、こいつらあのときの鰐」
深崎: 「……?」
古海: 「感動のご対面だ」
キーパー: ポツポツと降り始めた雨が、乾ききった鰐のミイラを醜悪にふやけさせて行きます
キーパー: 圭一郎「ご覧のとおり、骨壺は持ち去られています」
古海: 「セベクはパーツからでも死者の蘇生を行えるという話だ。義景は彼女に執着しているのか?」
深崎: 「ふん、……オッキャルトな展開ね?」
淵沼: 「そういうこと」
古海: 「こんな話についてきてもらわないと困る」>深崎
キーパー: 圭一郎「復活云々の話が本当なら……そういうことではないでしょうか? 由々しき問題ですね」>古海
古海: 「何故ここまで執着する?」
各務: 「そもそも殺したのも義景では?」
深崎: 「……なにかを死の前に託した、あるいは封じた?」
古海: 「いや、彼女こそ実験の果てに神の子を生み出した存在かもしれません。根拠は無いですが」
深崎: 「と言うことだと思うけど」>古海
キーパー: 真雪「ともかく、美弥子さんの遺骨は墓荒らしの手の内にあるのは間違いないね。くそっ」
悠乃: 「"神の子" の母も、やはり重要なんですか?」
各務: 「聖母?」
深崎: 「選ばれた、としたら条件があると思うけど」>悠乃
古海: 「さあ? 何にしろ狂人のやる事だ。我々に正確に理解できるとは思えない」
キーパー: ザーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー……
キーパー: 圭一郎「雨が酷くなってきました。屋敷へ戻りましょう」
淵沼: 「嫌な雨」
キーパー: 応接間です。圭一郎「涼ヶ淵村の鰐の大群と警官隊の睨み合いは膠着状態のようです。あと、鰐の中に10メートルを越える金色の巨大鰐がいるとのことです。あなたたちが遭遇した怪物ではありませんか?」
古海: 「なんだって!?」
淵沼: 「また封印解いたな、義景め」
古海: 「控えめに言って状況はあまりよくないな」
各務: 「警察で手に負えるのか!?」
キーパー: 圭一郎「鰐は陽動、という線も捨て切れませんね。地元の警官隊は鰐を操る人間がいるなどとは露ほどに思っていないでしょうから。では皆さんは涼ヶ淵村へ向かうということでよろしいですか?」
深崎: 「ええ、武器を調達してね」
悠乃: 「はい……」(神妙な面持ちでうなずく)
淵沼: 「もちろん」
キーパー: 圭一郎「ふむ、武器ですか。こちらで少しなら調達できますが、どうでしょう?」
圭一郎の好意により荒事用装備を揃える一行。すっかり戦争気分です。
攻撃回数こそ少ないですがそこそこ当たり(基本命中率25%)、しかも破壊力の高いライフルは各務が受け持ちます。加えて護身用として特殊警棒も調達しました。
淵沼は前回の対セベクの子供戦で何度も命を救ってくれたスコップをラッキーアイテム(?)として選択します。予備としてもう一本スコップを調達しましたが、そのスコップで自分の墓穴を掘ることにならないように祈らずにはいられません。
悠乃の得物はスタンガンですが、接近戦用の護身具です。これを振るう時は、いよいよ悠乃にも危機が迫った時でしょう。また電撃が鰐のマミーに効くかは疑問の残る所です。
古海が所望したのは上等なウイスキーです。魔道書から得た知識やアンサタ十字による魔術戦が受け持ちの古海に鉄の得物は無用です。磨り減った古海の正気を奮い立たせるのに必要な武器は、脳を蕩かす熱いアルコールという所でしょうか。
深崎は自前の拳銃と警棒、および鰐の大群に対抗するため特別にサブマシンガンを用意し、仲間のPC全員に抗弾ベスト(装甲点1)を配布しました。
真雪は何やら怪しげなデイバッグを抱えています。彼女によると「便利アイテム」が入っているそうです。
前々回(『聖鰐』)の水澱での事件の際に各務の愛車は失われたままなので、集団移動手段として自動車(ハイエース)を借り、いよいよ義景の潜む涼ヶ淵村・水澱地区へ出発です。
キーパー: 圭一郎「無事を祈ります。そしてなんとしても義景さんを止めてください」
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