1996年北海道

 今回も相変わらず車中泊2回を含む4泊5日の旅で1日目は移動のみ。

 2日目、朝早く札幌につきそのまま電車を乗り継いで小樽へ向かう。その足で「C62ニセコ」を撮影に行きたいところだが、昨年をもって「C62ニセコ」は惜しまれつつも運行終了しているため小樽市内を観光することに。運河沿いにはレンガ造りの倉庫や石造りの建物が立ち並び、落ち着いた雰囲気をかもし出しているし、オルゴールやガラス細工を扱ったお店やギャラリーも多くあり、あっという間に時間が過ぎてゆく。

 3日目は札幌から道東への移動で、まずは特急「スーパーとかち」で帯広へ向かう。
 レンタカーを駅前で借り、旧国鉄広尾線の愛国駅と幸福駅へ。昭和50年頃「愛の国から幸福へ」というキャッチコピーで大ブームになり、今もなお訪れる観光客が多いとのことで、幸福駅の旧駅舎には幸福祈願の名刺などが所狭しと貼り付けられていた。隣の売店では、訪れた日にちが刻印された「愛国から幸福ゆき」の硬券切符がお土産として売られていたので、迷わず購入。

 帯広駅に戻り、列車の待ち時間を使って駅前にある六花亭本店などでお土産を購入。帯広からは特急「おおぞら」で釧路まで行き、本日の宿泊地である川湯温泉へはレンタカーでの移動となる。
 釧路市内を抜け国道391号線を北上するのだが、日が暮れるとあたりは闇に包まれ、光といえるのは車のヘッドライトのみ。対向車も後続車もなくなると急に不安と孤独に襲われ、宿の明かりが見えた時の安堵感といったら…。今ではカーナビや携帯電話があるため2度と味わう事のない体験だった。(←というより2度と味わいたくない)

 4日目は摩周湖、屈斜路湖とまわって網走へ。
 宿を出てしばらくは晴れていたのだが、摩周湖に近づくにつれて霧がかかってくる。第一,第三展望台とまわってみたもののあいにくの眺望のため、あきらめて屈斜路湖へ向かうことにする。
 屈斜路湖は美幌峠から眺めてみようと意気込むが、摩周湖と同様に麓の弟子屈町内は晴れているにも関わらず、近づくにつれ怪しい天気に。そして、美幌峠に着いたとたんに雨が降ってきて降り止む気配なし。しかたなく昼食を取って網走へ向かうことにする。
 ここでもまた美幌峠から離れると天気は回復し、日差しが差し込むいい天気に。どうも摩周湖と屈斜路湖からは嫌われたようである。途中、博物館網走監獄に立ち寄り、網走駅でレンタカーを返却する。駅の案内所で近くに銭湯はないかと尋ねたら、近くのホテルで入浴できるとのことで、身を清め、暖めることにした。

 5日目、特急「オホーツク」で車中泊し、札幌で特急「スーパー北斗」に乗り換えて函館へ。青函トンネルにある2つの海底駅は見学できるのだが、見学するためには快速「海峡」の見学者用指定席を確保しなければならない。一度は見学してみたいと思い出発前からチャレンジしているのだが、いつも満席。この日も最後の望み(キャンセルがでる)を抱きながらの移動となる。
 前日の運のなさを引きずっていたのか、最後の望みも絶たれ、快速「海峡」の一般客用の指定席を確保。そのまま、青森,盛岡,東京と列車を乗り継ぎ、今回の旅は終了となった。