万博会場の開場は9時。開場前に並ぶのを避けるため、9時頃にホテルを出て地下鉄9号線で入場ゲートを兼ねる馬当路駅へ。馬当路駅では地下鉄9号線から万博専用線に”乗り換える”というイメージでいたら、大きくかけ離れていました。
専用線は万博閉幕後も一般路線として運行するため、9号線と専用線の馬当路駅は同じ場所にあります。なので、乗り換え改札口を入場ゲートにしていると思っていたら乗り換え口がないじゃないですか!「万博会場」と書かれた矢印に従って歩いていくと、一旦改札を抜けて地上に出て、約10分ほど歩いてようやく入場ゲートに着きます。セキュリティチェック後、専用線の馬当路駅へ入ることになります。駅自体は壁1枚で隔てているだけなのでしょうが、大量の入場者を捌くためにこのような手段を取ったのでしょう。
盧浦大橋駅で下車すると目の前には日本産業館が見えてきます。入口に寄ってみると、そこには「3時間待ち」の表示が…。ここで3時間も費やすのはもったいないため、壁(ハシゴ?)を登るロボットだけ見て移動します。
太空家園館の階段の上がスクリーンになっていて、その絵がとても綺麗だったので入ろうと思ったのですが、ここも1時間以上の待ち時間が必要でした。
それとは対照的にコカ・コーラ館の行列は短くてすぐに入れそうだったので入ってみました。コカ・コーラの歴史などの映像があるだけで、コレっていうものはありませんでした。お土産としてミニボトルのコーラをもらえますが…。
浦西会場で唯一”行列ができていても必ず見る”と決めていた中国鉄道館へ。
380km/h運転を想定して開発された(した?)CRH380Aが出迎えてくれます。このCRH380A、見た目はE2系(CRH2)とICE3(CRH3)を8:2の割合で合体させた感じ。
ここのメインの展示は、国内各地で高速鉄道網を建設している様を3D映像による紹介です。この手法は愛知万博でJR東海がリニアを3D映像でPRしたのと似てますね。
CRH380Aでは長時間乗車することを考慮してか居住性をウリにするようで、一等個室(4人用)のモックアップが展示されていました。コンセプトは間もなく東京~新青森間で営業運転が始まるE5系のスーパーグリーン車「グランクラス」と同じなのでしょうね。すでに高速夜行列車(E2系新幹線電車を寝台化したもの)も営業運転しているし、今後も鉄道の発展・延伸が続く様子を見ていると、鉄チャンとしては鉄道への期待や夢があって羨ましくなってきます。
浦西会場の東側にはベストシティ実践区というエリアがあり、ここでは世界の代表的な都市が都市生活の質の向上のために実践してきた事例や目指す姿を紹介しています。大阪はここの一角に出展しています。
少~し仕事のことを意識して、雑誌で触れられていた省エネ技術やスマートグリッド技術などを見られたら良いなと、いくつかの都市のブースを覗いてみたけど、それらしい物は見つけられませんでした。(ホテルに戻ってからガイドブックを見ると、どうやらもっと奥の方がそれらしい展示をやっているみたいです)
午後からは浦東会場を回ります。と言っても、日本館で20時から行われるイベントをどうしても見たいので日本館の行列の状況を常に把握できるように日本館周辺をブラブラとですが。
まずはこの国の土を踏むことは絶対にないであろう北朝鮮館へ。まぁこれといって見るべき物もないのですが…。パビリオンの一角に売店があって切手などのグッズを売っています。変り種のお土産として切手シートでも買って帰ろうかと思ったけど、財布に手が届くことなく外に出ました。
ブラブラと歩いていると和太鼓の音が聞こえてきたので音のする方へ行ってみると、アジア広場で『日本和服服装秀』というイベントが行われていました。日本国内にいても和太鼓の演奏会や日舞(なのかな?)の舞台を見る機会はないので、しばらく鑑賞してました。これが例えば名古屋の街中で行われたイベントであれば「ふ~ん」で終わってしまったのだろうけど、上海という異国の地で見聞きすると感動するのと同時に無性に嬉しくなります。日本人なんだなぁ~って思いましたね。
さて、時刻は15時を少しまわったところ。日本館はというと…相変わらず長い行列ができていて3時間半待ち。館内での観覧は約1時間とのこと。20時からのイベントを見るためにはちょうど良い時間なので、意を決して行列に並びました。
中国人は商魂逞しいですね。行列に並んでいるとハンバーガーやコーラなど軽食をトレーに乗せて売りに来る売り子もいれば、行列の隣に店(ワゴン)を開く子もいます。3時間も並ぶんだからお腹は空くし喉も渇くので有難い。しかし、その後がダメですね。行列の横に大きなゴミ箱も置いてあるのだけど、ゴミが溢れているし、ゴミ箱がそんな状態だからポイ捨ても多い。国のメンツがかかっているので会場内はトイレも含めて比較的キレイなんだけど、行列ができているエリアはゴミが散乱してます。
よく「中国人は並ばない」と言うけれど、並ぶことは学んだようですね。行列を無視して横入りする人もいますが、そういう人に対して注意したり係員に通報したりする人もいます。ただ残念なことに、並ぶことは学んだけど並び方は知らないですね。少しでも隙間があると容赦なく入ってくるし、押してくる。しかも数十m先で行列が動き出しただけで「早く進め!」と言わんばかりに押してくる。目の前には詰められるスペースはまだないのに…。こんな状況なのでかなりの人口密度になります。通勤ラッシュ時の電車に3時間乗る感覚ですかね。
行列に並んでおよそ2時間と30分、ようやく日本館の入り口に到達することができました。行列最後尾での待ち時間表示は、かなりサバを読んでいるようです。
館内は3つのゾーンで構成されていて、日本の伝統や暮らし、中国とのつながりといった事が紹介されています。個人的な感想としては、パナソニックとキヤノンをメインとしたショールームという印象を受けました。この2社が日本を代表する企業であることの表れなんでしょうけれど…愛知万博の日本館で得たほどの感動は得られませんでした。
日本館には500人収容のホールがあって、ここでトキをモチーフにしたミュージカルを見るのですが、終わると同時に退館させられます。20時からのイベントもこのホールで行われると思い込んでいたのでオロオロしているうちに外に出てしまいました。
冷静に考えれば、常設展示の一部を中止してイベントを行うなんておかしいんですけどね。常設展示とは別に行われるイベントは、日本館の入口と出口の間にあるイベントステージで開催されますので長~い行列に並ぶ必要はなかったのです。イベントを見たい方はお間違えないように。
20時から行われたイベントは平原綾香さんとaminさんのジョイントコンサートで、日本と中国のつながりがテーマでした。平原綾香さんの歌をライブで聴くのは初めてだったけど、やはりライブは良いですね。「Jupiter」など数曲披露されたけど、今回の目玉はリリース直前、ライブでは初披露となった「威風堂々」。感動しました。
最後にサプライズ・ゲストが登場して終わったのですが、誰だと思います? モリゾーとキッコロだったんだけど、登場時はかなりの歓声が起こり、平原綾香さんとaminさんの2人にも負けないくらい盛り上がりました。
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