JR東海が建設し、3月にオープンしたリニア・鉄道館。同社の主力である東海道新幹線を中心に展示が構成されているということですが、JR東日本の鉄道博物館と比べてどうなのか気になるので行ってみました。
開館20分前に着いたのですが、すでに行列ができています。GWとはいえ平日で学校もあるから家族連れは少ないだろうと予測していたけど、“就学前の子供”を連れた家族が大半を占めていて、これは想定外でした。
TOICAやSuicaが使えるということで、鉄道博物館のように直接入場できるのかと思ったら、入場券の購入に使えるというだけで直接は入場できません。
入場券を購入し、入口へ向かうと漏れなくリーフレットと来場記念カード、そしてシミュレーター利用案内(応募券付)がもらえます。
リーフレットと来場記念カードは良いのですが、シミュレーター利用案内(応募券付)まで老若男女漏れなく配布するのはどうかと思いました。公平性という意味では良く判るけど、見ている限り、明確に「シミュレーターをやりたい!」という意思を持っていない人も流れ作業的に『応募券をもらう⇒切り離す⇒抽選箱へ入れる』という行動をしているので、当選確率はかなり低い。鉄道博物館のように配布場所を決めて、やりたい人がもらいに行くというスタイルの方が良いのではないかな。
中に入るとシンボル展示エリアがあり、世界最高速度記録保持車が出迎えてくれます。車両後方上部では鉄道の高速化の歴史VTRが流れています。
あえて載せますが、写真では判りにくいけどリニア車両の先端に子供が座って記念写真を撮っています。警備員が「座らないで下さい」と言っているのに座る人(大人含む)の多いこと多いこと。カメラを構える人の前を平気で横切る人も多いし…このマナーの悪さにはうんざりします。
シンボル展示エリアを抜けるとメイン展示エリアがあります。トップライトがあるおかげで、とても明るい。そして、シンプル。鉄道博物館がエンターテイメント性を持っているのに対して、こちらは質実剛健というか、あっさりしているというか…。いや、展示車両は見どころあるんですよ。
リニア・鉄道館には3種類のシミュレーターが設置されています。在来線運転シミュレーター(8台),在来線車掌シミュレーター(1台)そして新幹線N700系運転シミュレーター(1台)。
シミュレーターの利用は抽選で、各時間帯の45分前にモニターで当選者が発表されます。N700系と在来線の運転シミュレーターに応募しましたが、見事に落選。まぁ、冒頭に述べたように当選確率はかなり低いので諦めがつくのは早いです。
在来線運転シミュレーターは、鉄道博物館はちゃんと運転台があって“電車を運転する”という演出がされているのに対して、こちらは一言でいうと昔ゲームセンターにあった「電車でGO!」です。
一方のN700系運転シミュレーターはというと、業務用シミュレーターをベースにしただけあって本格的です。東京を出発して名古屋に停車するというパターンしか見てないけど、途中駅に停車しながら運行ダイヤも厳守するというモードもあるんじゃないかな。機会があればやってみたいですね。
ただ、親が小さい子供を抱いて子供に運転をさせている人が多いのが気になっていて、せっかくの本格的なシミュレーターが“おもちゃ”に成り下がっているのがとても残念です。小さい子に運転させるのであれば、鉄道博物館にある200系新幹線の運転シミュレーターと同等で十分。このN700系は鉄道博物館のD51のように年齢制限を設けても良いんじゃないかな。
鉄道博物館を知っているため、ついつい比較してしまいました。おそらく、ここで感じた違いは企業風土の違いでもあるんでしょうね。
|
|