哀願の言葉 3

 彼女はとっさに両手で胸を隠そうとするが、手枷が邪魔をして、宙をつかませる。

 行き場を失った手の平が、悔しそうに握り締められた。

 セーラー服の下からは、いかにも彼女に相応しい、白く清潔そうなブラが露わになった。

 男は、彼女の胸に人差し指を押し付けて、その胸を覆い包むブラの上側のラインを、その境目に沿って、丸くなぞっていく。

 布地に包まれたワイヤーの固い感触と、柔らかくも張りのある素肌の感触。

 指先の動きは、一度、中央の谷間まで下り、続けて、反対側の膨らみに沿って、上っていく。

 肩紐のストラップを越えると、その指を横に滑らせて、裂かれたセーラー服を、カーテンのようにして、脇に押しのけていく。
 そして、今度は、ブラのカップに沿って、下半分をゆっくりとなぞっていくと、指の背に胸の膨らみの重さが伝わってくるのが分かる。

 再び、中央の谷間に達した指先を、今度は反転させて、ブラの下側の縁をわき腹までスーッと動かしていき、ここで両手を彼女の背中に回し、ホックを指先で外した。



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