求めた妄想

 妄想が止まらない。

 自分の頭の中だけにある光景。
 口にするのも憚られるが、それを求めている自分は間違いなく存在している。
 目の前にいるのは縛られた少女。完全に自由を奪われ、無防備な姿を晒している。
 なぜ、彼女がここにいるのか、そんなことはどうでもいい。
 ただ、彼女の自由を奪いたかっただけ。ここにいることを望んだだけ。


 倒錯が止まらない。

 決して現実には起こってはならない状況。
 何の罪もない少女が、凶悪な拷問具に掛けられ、苦しげに表情を歪めている。そして、その姿を満足げに見つめる自分。
 頑丈な鎖で三角木馬の背に拘束された少女は、自分の最も敏感な部分を、自らの体重で責め続ける。全身に脂汗を浮かべ、苦痛と羞恥の限界に達しつつある彼女は、必死に許しを求めるが、それは決して与えられない。
 なぜ、彼女を酷い目に遭わせたかったのか、理由なんか分からない。
 ただ、彼女を木馬に乗せたかっただけ。許しを与えたくなかっただけ。


 劣情が止まらない。

 理性のタガが外れた剥き出しの欲望。
 少女のみずみずしい肌をむさぼりたい。無垢な存在を汚したい。スベスベとした太腿、丸みを帯びた尻、膨らみかけの小さな胸、それら全てをメチャクチャにしたい。
 柔らかく繊細な髪の毛が激しく揺れ、溢れ続ける涙が頬を伝う。
 このまま眺めて楽しむのか、それとも、さらなる苦痛を与えるのか。

 自分の頭の中にしか存在しない自由な空間。想像の行為に理由は要らない。自らが欲するままにふるまうだけ。誰にも邪魔はさせない。



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