瞳の記憶

 あの子は今頃、どうしてるのだろう。
 まだあの薄暗い地下室で、凌辱者たちを見つめ続けているのだろうか。

 あまりにも残酷な情景。
 そこには、縛られた少女が一人。体中を緊縛され、酷い辱めを受けながらも、決して臆することなく、毅然とした態度で私を見つめている。

 体中には、おびただしい数の鞭の痕。
 そして、彼女の性器には、縄で保持された淫猥な責め具。
 今更ながらその情景のおぞましさに戦慄を覚える。

 記憶の中の私は、この部屋における絶対的な支配者として、彼女に対し自分の欲望の限りをぶつけている。
 だが、彼女は決して屈服しない。どんなに酷い仕打ちを受けても、一向にくじけることなく、気丈な姿を守りつづけている。

 どれだけ肉体的な痛みを与えても、悲鳴をあげて助けを求めなかった少女。
 どれだけ淫猥な恥辱を加えても、泣き叫んで私に許しを求めなかった少女。
 はたして、あれだけ酷いことをされても、そこまで耐えられるものなのか。

 あまりにも非現実的な情景。
 本当にあんな出来事があの部屋で行われていたのか。
 本当にあんな子が存在していたのか。
 本当に私が、あの子をあんな姿にしたのか。

 今でも覚えているのは、あの強烈な瞳。見つめられた者をすくませる強い意思を込めた瞳。

 私が目的を果たし、あの部屋を去る最後の瞬間まで、少女は決してその態度を崩さなかった。その後のことは何も知らない。

 もしかしたら、この瞬間も、あの瞳で凌辱者たちを見つめ続けているのかもしれない。

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