Gallery A

ここには、比較的に最近の画像を展示しています。古いものは「Gallery B」にサムネイル画像のみ置いてあります。

title 哀願の言葉
Year/Month/Day 2007/Apr/20
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comment  彼女が「拒絶の言葉」を口にした時に、頭の中で想像してしまった内容とは、どんなものだったのか。彼女が過去に見聞きした知識と比べて、恐らく最悪のパターンが思い浮かんだのだと思う。ただ、残念なことは、これから彼女の身に起こることが、その「最悪のパターン」よりも、さらに悪いことなのだが、そのことを、彼女がまだ知らないのは、せめてもの救いである。
 今回は、スカートを脱がされてること以外は、いたって普通の絵。他の絵と比べてしまうと、かなり地味かも。それに、こういう場面って、ここだけ見たら18禁ではないかもしれないとも思う。下着姿ならば、普通のテレビでも見られるし、誘拐シーンがあるドラマならば、この程度の場面は当然あるだろうし。でも、さすがに、地下室、首輪、少女監禁、ってキーワードが並んでしまうと、ちょっと一般向けには厳しいかな。
(2007/05/05 一部修正)
title 叶わぬ願い
Year/Month/Day 2007/May/27
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comment  人には様々な願いがある。小さな願い、大きな願い。すぐに叶えられる願い、一生掛かって実現する願い。努力すれば叶う願い、努力しても叶わぬ願い。贅沢な願い、慎ましやかな願い。今の彼女にとっては、「痛い思いをしたくない」、それだけが、唯一の、そして、絶対に叶わぬ願い。
 初めは服を着た状態で描いてたんだけど、肩のラインや胸の膨らみの表現で、着衣がないほうが良い気がしたので、結局脱がせてしまった。また、この子の表情も、もっと感情剥き出しで、この髪型に似合わなかったので、途中で、おとなしめの表情に変えた。あと、画角が縦か横かで迷った。横の方が奥行感は出るんだけど、照明の配置で適切な背景が見つけられなかったので、横長サイズは断念した。だから、構図的には、かなり物足りない絵になってしまったのが残念だ。
title 次の言い訳
Year/Month/Day 2007/Sep/17
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comment  今日は何をされたのだろうか。彼女の場合、過去に拉致されて以来、解放された後も脅迫されて何度もここに来る羽目になったようだ。ずっとここに監禁されているよりはマシかもしれないが、ここでのことを隠して日常生活を送るのは大変だと思う。特に衣服で隠すことの出来ない所にある傷はキツイだろう。友達にバレたら変な噂をたてられるだろうし。それでも彼女はここに来なくてはならない。来なかったら何が起こるか知っているから。
 今回のチャレンジは汗でテカテカ光った肌。少しぬめり過ぎてしまった気がするが、微妙な加減を表現するのが難しかった。下手にリアルになりすぎると、絵柄が変わってしまうし。この絵も、描き始めはブラウスを着た姿だったのだが、途中で汗でベットリした感じを描きたくなって、こうなってしまった。
(2007/09/19 一部修正)
title 刺激と反応
Year/Month/Day 2007/Oct/8
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comment  これは実験のようなものである。その内容は、外部からの刺激に対して彼女がどんな反応を示すのか。ただそれだけのこと。但し、この実験に結論は必要ない。必要なのは実験の過程だけであり、実験者がその過程を楽しめれば良い。
 「電気責め」は今回が初めての登場である。今までは縄やレンガが持つ比較的に柔らかい雰囲気で画面内を統一していたが、今回、ハードな道具が登場したことで、背景も無機質なコンクリートに変更してみた。ケーブルやバッテリーにシャープな線を多用したこともあり、全体的に硬質な雰囲気が出せたのではないかと思う。
title 悪夢の始まり
Year/Month/Day 2007/Dec/6
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comment  今、自分が体験していることが、夢か現実かがはっきりしない時がある。また、夢を見ている最中に、今が夢なのだと気づいてしまうことがある。その一方で、現実に辛い体験をしている時に、それが夢であって欲しいと願う時もある。胡蝶の夢。但し、その蝶はクモの巣に捕らわれたまま、身動き出来ない。
 最近続いた他の絵と比べて、今回はソフト路線である。ブラこそ脱がされているが、乳首は見えてないし、ショーツもちゃんと穿いている。ただ、スカートは初めに描いた時には穿いていたのだが、なんか邪魔に見えてきたので、取ってしまった。着衣の組み合わせは、赤いリボンに白のブラウス、紺色のハイソックスなので、少しオーソドックスすぎた気もする。絵の題材に過激さが足りない分、全体の色合いでもっと冒険しても良かったかもしれない。
(2007/12/08 一部修正)
title 知っていること
Year/Month/Day 2008/Jan/5
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comment  完全に油断していた相手に、思わずドキッとすることを言われることがある。それまでは完全に優位に立っていた筈なのに、その一言で急に不安になり、今まで全く意を払っていなかった一挙手一投足すべてが気になりだす。やがて、心の中を見透かされていると思うようになり、しまいには、相手に対して恐れすら抱くようになる。ここまで来ると、ある意味、魔法に掛けられたようなものである。
 今回の絵は、露出こそ多いものの、ポーズも普通だし、縛り方も普通なので、全体的にソフトな仕上がりに落ち着いた。また、絵の中にアクセントがない分、ストーリーに合わせた素の状態を強調できていると思う。ただ、全体の雰囲気に、虚無感だけが残ってしまって、けなげさやか弱さが醸し出せなかったのが心残りだ。
title 燭光のオブジェ
Year/Month/Day 2008/Mar/14
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comment  オブジェ。物体。ただ、そこに存在しているだけの物体。あるがままの状態を、ただ受け入れて、その世界に、ひたすら存在を埋没させていく時、埋没させきれずに、最後に引っかかった部分があれば、それだけが、物体と心とを分ける何か。
 無理やりに遠近感を付けてみたが、あまり効果的ではなかった。ボカシと明るさだけでは、なかなか難しいようだ。また、ひとつひとつ言葉をクリックするにしたがって、ひとつずつ蝋燭を灯していく演出も考えたが、画面枚数が多くなり、操作も煩わしかったので、断念した。
title 求めた妄想
Year/Month/Day 2008/Mar/20
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comment  実現することを望む理想の世界と、実際に存在している現実の世界。だが、世界はそれだけではない。理性が描く理想の世界に対して、欲望が描く理想の世界もある。人間の欲望だけが作り出した世界には、理由や理屈はいらない。ただ、欲したから、望んだから、それだけが存在の全て。実現することは決して望まないが、妄想して止まない「理想の世界」。
 三角木馬の絵は、描くのが楽だ。構図さえ決まれば、後は勝手に決まっていく。ポーズ、ライティング、服装、髪型。アレンジはその時の気分次第。
title 瞳の記憶
Year/Month/Day 2008/Apl/21
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comment  現実に経験した記憶と夢の中で経験した記憶とを、人の脳が識別する方法はない。あくまでも前後の記憶の組み合わせで、辻褄の合わない記憶を夢だと相対的に判断しているに過ぎない。だから、自分にとってあまりにも都合が悪い行為の記憶や、あまりにも過酷な体験の記憶は、それが現実だったのか夢だったのかをあえて混同することで、人は幸せにも不幸にもなれる。
 今回の絵は顔の表情を重視したかったので、画面全体としては、ごくオーソドックスな構図となった。また、表情の厳しさに合わせたアレンジを画面各所に加えたつもりだったが、なかなかシャープな印象が強まらず、未だに困っている。
title 新聞記事
Year/Month/Day 2008/Jun/13
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comment  人が絶望するのはどんな時か。人間が「社会的な存在」であることから考えると、自分という存在が、誰からも省みられなくなった時、自分がここに居る理由を見出せなくなった時、絶望は突然に訪れると思う。
 今回の絵は、椅子の大きさを失敗して、大きく描きなおす羽目になったのが痛かった。市販されているパイプ椅子の座面はだいたい45cm×45cmくらいなので、身長が160cmの子が座ると、お尻が乗って、ほんの僅かしか横に隙間が出来ないはずなのに、座面が余りまくっていた。このことに気づいたのが皺やシートの破れなどを描いた後だったので、その失敗を取り戻すのにかなり手間が掛かってしまった。
title 地下室の玩具
Year/Month/Day 2008/Aug/24
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comment  通常、「玩具(おもちゃ)」とは、娯楽のための道具のことであり、子供の成長のための学習の一環として与えられるものでもある。また、暇な時間をつぶすための一時的な退屈しのぎとして使われることも多く、その場合、飽きたら捨てられるか、そのまま忘れられてしまうのが通例である。
 背景がいつもと違うこと以外は、今回の絵は何か特別に奇を衒うこともなく、正統派の構成でまとめてみた。この背景の機械室は、配管類で空間を埋めることで、今までの殺風景な部屋の雰囲気を変えようという試みだったのだが、少し鬱陶しかったかもしれない。また、一生懸命に作った玩具類が、背景をぼかしてしまうと細部がつぶれてしまったのが残念だ。
title 姉妹との約束
Year/Month/Day 2008/Sep/21
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comment  約束とは二者の間で結ばれるものだが、それぞれの立場によって、約束が守られ続けることに価値がある側と、破った方が価値がある側とに分かれる。後者にとっては、約束を破ったことに対する罰則が無ければ、そんな約束には何の価値も無い。また、約束が守られ続けていると前者に信じさせることが出来れば、全くデメリットは発生しない。つまり、対等でない者同士で結ばれた約束には、一切価値は無いのである。
 今回は二人組みの絵である。一人の場合と比べると、よりバラエティに富んだ構図やストーリーが作れるのだが、今回は「姉妹」という組み合わせで描いてみた。こうやって二人並べてみると、体型や顔立ちの違いなど、絵を描く上で色々と勉強になることが多かった。
(2008/09/22 一部修正)
title 嗜好の曲線
Year/Month/Day 2008/Oct/12
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comment  人によって性的な嗜好は様々だ。それがフェティシズムによる性的倒錯まで含めると、その嗜好の差異はより多岐にわたる。同種の嗜好を持つ者以外には理解しがたいフェティシズムには、物事の全体が持っている意味ではなく、その一部分のみに価値を見出していることが多く、それがなぜ性的な興奮をもたらすのか、他人にとってだけでなく、当人にとっても、その理由が分からないことも多い。
 脚の曲線を強調した絵を描きたいと思って、色々と試行錯誤してきたが、やはりなかなか満足いくものに仕上げられなかった。ポーズを構成するときに、限られた枠の中に収めようとすると、脚を伸ばした状態では相対的に顔が小さくなってしまい、表情が付けにくいし、逆に、膝を曲げた状態では、魅力的な曲線を作りにくい。これらを両立させるような構図を未だに模索中である。
title 赤い嘲笑
Year/Month/Day 2008/Oct/18
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comment  嘲笑、冷笑、失笑。いずれも、一生懸命に何かをやろうとしている人に対して、見せる態度ではない。真面目な相手に対して、軽薄な笑みを浮かべて対応することは、礼を失するばかりか、不誠実である。ただ、今回のケースでは加虐者が礼儀正しく誠実な態度を見せたとしても、それは相手にとって何の助けにもならない。軽薄で冷淡な姿を見せている方が、疑心暗鬼を生まない分だけ、逆に誠実であるかもしれない。
 熱蝋責めとあぐら縛りの組合せ。印象的なポーズが先にあって、そこから想像を巡らせることで、今回の構成に至ることが出来た。こういうコンセプトが明確な絵は描きやすいので、筆に勢いがある状態で最後まで仕上げられたのが心地よかった。
title 箱詰めの欲望
Year/Month/Day 2008/Nov/29
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comment  箱を開けるまでの期待感と、開けた後の満足感。そして、望んでいた物を得ることで、目標を無くすことによる喪失感。満たされぬ欲望は、物事を前に進めるための原動力になるが、満たされた欲望は、新たな満たされぬ欲望を生みだし、飽く無き欲望の連鎖は、やがて行き場を失い、立ち尽くすことになる。
 よくあるパターンの「箱入り少女」を描いてみた。構図として、頭をどちらに向けるかで悩み、結局、一番不安定な方向に決めたつもりだったが、描いてるうちに段々と落ち着いて見えるようになってしまい、効果の程が分からなくなってしまった。また、もっと箱の中に色々と詰め込んで窮屈感を出せば良かったとも思っている。
title 悲鳴の雫
Year/Month/Day 2008/Dec/23
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comment  目が覚めた時、自分が置かれた状況が一瞬わからなくなり、困惑するときがある。あれ、なんでここに、ああ、そういえば、そうだった。正しい理由を思い出せれば、それで終わりだが、その理由が分からないと、困惑は不安へと変化し、やがては恐怖へと辿り着く。しかし、正しい理由が思い出せたとしても、彼女にとって恐怖は終わらない。気を失うことで逃げた現実から、再び目覚めたことで、現実に戻ってきてしまったのだから。
 濡れた髪の毛と衣服の表現が今回の主題。ずぶ濡れの感じや、みずみずしさを出したかったのだが、ジメっとした湿り気がうまく表現できなかった。背景が明る過ぎて、清潔すぎたのだろうか。もう少し汚してカビ臭い雰囲気を出してもよかった気がする。
title 遊びの代償
Year/Month/Day 2009/Jan/24
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comment  自分だけは大丈夫。この前は上手く行ったのだから、今回も上手くいくはず。もしかしたら、そもそも危険なんて無かったのかもしれない。初めは良心の呵責に耐えながら、恐る恐る手を出していたのが、回数を重ねるにしたがって、いつしか感覚が麻痺してしまう。そして、幸運を使い果たしたことに気付かないまま、破滅の日は突然訪れる。もちろんそれは、売る側にも買う側にも。
 当初の予定では一枚絵のつもりで描き始めたのだが、ポーズ自体が面白くなかったので、色々と状況設定を膨らませた結果、枚数が増えてしまった。パッと見ではただの差分ファイルにしか見えないが、実際は光源の向きや光の強弱の違いで、描き直した部分が多く、実質3枚分くらいの時間が掛かっている。
(2009/01/26 一部修正)
title 課外活動
Year/Month/Day 2009/Feb/8
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comment  学校の先生という職業は、かつては聖職者と呼ばれていた。その職務の内容が社会から尊敬されていたからだ。しかし今は、数ある職業の中のひとつに過ぎない。その理由は、社会から尊敬される人しか先生になれなかった時代と比べて、今は資格さえ取れば誰でも先生になれるからだ。
 制服モノのワンパターンが続いたので、たまには体操着の絵も描いてみた。ブルマ姿は現実には既に絶滅した服装であり、今の世代にはハーフパンツの方が実感しやすいのだろうが、作者の中ではまだまだ現役である。絵的には、丸首や袖口をカラフルな色にしても良かったが、雰囲気に合った良い色がなかなか見つからず、結局シンプルに色無しのデザインとなった。胸の名札や上履きは描き忘れたわけではないのだが、絵の中にモノが溢れてしまい、邪魔になったので、あえて描かなかった。
title 記念写真
Year/Month/Day 2009/Feb/21
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comment  暗い表情の写真は、不幸な写真である。この写真を撮られることを望んでいない、あるいは、この場所に来ることが嫌だった。それとも、この写真の撮影者に対して少なくない反感を持っている。いずれにしても、不幸な状況が起こっていることは間違いない。
 今回は、主題である「記念写真」というキーワードを元にして作業を進めたのだが、背景の方が先に仕上がってしまい、それに合わせて、後から人物を描いていくという順番になってしまった。そのせいで、背景の精度と比べて、主体の人物が浮かないように、色々と描きこむのが結構大変だった。
(2009/02/23 一部修正)(2023/07/26 一部修正)
title 憧れの子
Year/Month/Day 2009/Mar/18
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comment  片思いと卒業式という組み合わせは、普通は綺麗な思い出となるはずだが、ここでは、どす黒い欲望が作り出した陰惨な光景となってしまった。この光景は、果たしてただの妄想の産物なのか、それとも鬱屈した欲望が実体化した最悪の姿なのか。
 絵の仕上がりとしては、いつもどおりで特にコメントする事がないのだが、せっかく「卒業式」という題材を選んだのだから、定番アイテムの卒業証書の入った筒や花束を、うまく絵や物語に絡めることが出来なかったのが残念だった。
title 錆びた非常階段
Year/Month/Day 2009/Apr/23
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comment  一般的に、女のイジメは、男の場合と比べて、陰湿だと言われている。その理由は諸説あるが、目に見える形での直接的な暴力が少ないことや、集団内での秩序を維持することが目的であることなどが、この差を生んでいるようだ。
 今回は、現代っぽさを強調するために、ハーフパンツ姿の絵を初めて描いてみたのだが、これが結構難しい。ブルマと比べて、性的な刺激を極力排除したデザインだけあって、なんとも構図を作りにくいのである。結局、下半身は脱がさずに、シャツだけ捲り上げて胸を露出させることで、それっぽいポーズを作ってみたのだが、中途半端な仕上がりとなってしまった事は否めない。
title 抵抗と屈服
Year/Month/Day 2009/May/24
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comment  「抵抗」の終わりは「解放」か「屈服」である。解放ならば、元の世界が戻ってくるが、屈服ならば別の世界が始まる。ただ、それだけ。
 絵の題材は、ストレートすぎる程の内容、セーラー服少女のM字緊縛である。今回の絵で気を付けたことは、生々しい色使いのチャレンジだったが、結果的に中途半端で終わってしまった。あまりにドギツイ色合いは自分の趣味ではないし、他の絵とのバランスを考えても、大胆な色を作ることが出来なかった。
title 観察記録
Year/Month/Day 2009/Aug/31
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comment  夏休みの宿題として、定番の観察日記。学習効果の意味の他に、学校が休みになっても、規則正しい生活が続けられるようにという配慮も含まれていると聞く。ただ、昼も夜も無いこの部屋で、彼女が規則正しい毎日を送れるかどうかは、観察者の気分次第。しかも、宿題でも何でもないこの観察日記は、夏休みが終わってもずっと続く。
 今回の絵は8枚組み。壁にピン止めされた写真の内容が、どんどん過激になっていくという展開で全体を構成してみた。ただ、題材自体がありきたりなので、いかにメリハリを付けるかで悩んだ。また、夏休み中に完成を間に合わせようとしたばかりに、細部を詰めきれなかったのが残念だ。
(2009/10/01 一部修正)
title 先生からの課題
Year/Month/Day 2009/Oct/31
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comment  久しぶりの私服の絵。全学年で統一された制服と違い、個人の性格や趣味が出るので、主人公に相応しいデザインを考えるのに時間がかかった。また、大きく口を開けている姿をあまり描かないので、顎の角度などかなり手間取ったが、それなりの見映えはするものになっていると自分では思っている。
(2009/11/01 一部修正)
title 特別な椅子
Year/Month/Day 2009/Nov/08
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comment  特別なお客様をもてなす時には、入念な準備が欠かせない。相手の性格や嗜好に関する事前の情報収集が最も大切だ。好きなことだけでなく、苦手なことも含めて、色々と知らなくてはならないことがたくさんある。
 今回は肌の色合いを今までと少し変えてみた。背景の鉄の椅子が硬さを主張しているのと比べて、少女の肌の柔らかさを一番強調できる色はどんなかを、少しずつ調整してみた結果、これが一番しっくりきた気がする。
title 至福の時間
Year/Month/Day 2010/Jan/31
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comment  楽しい時間は、早く終わってしまう。いつまでもこの時間が長く続けば良いと思ってるのに、現実はそれを許してくれない。どうせ終わりが来ることが決まっているならば、その時が来るまで、思う存分楽しもうじゃないか。
 面白みに欠ける構図だったので、背景に道具を並べたり、床や壁の色を変えたり、色々と試してみたのだが、なかなか納得のいく出来映えにならなかった。やはりシンプル版が一番良いようだったので、元に戻した。
title 最悪の一つ手前
Year/Month/Day 2010/Mar/19
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comment  今が最悪の時だ。そう思うと未来に希望が持てる。しかし、未来に何が起こるかは人知の及ぶところではない。今から1分後が最悪になる可能性は常にあるのだ。
 構図がオーソドックスなものだったので、バリエーションを次々と増やしていったら、差分画像が大量に出来てしまった。また、ベッドのサイズと人体との比率で結構悩んだが、こんなものではないだろうか?
title 他の誰か
Year/Month/Day 2010/Mar/23
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comment  今、そこに実際に存在している状況と、頭の中にしか存在しない状況。空想と現実の区別がつかなくなり、空想が現実化する恐怖に怯え、現実が空想を規制しようとする。空想が規制された時、欲望の捌け口がどこに向かうのか。その想像力の足りなさが、疎ましい状況を作り出す。
 色が足りない。色付きのブラウスは似合わないし、靴下も難しい。リボンで色味を足そうと思ったが、縄と重なってしまい、良いバランスを見つけられなかった。スピード優先で描いたとは言え、もう少し熟成させれば、より完成度を高められたのかもしれないのが、心残りだ。
(2010/03/25 一部修正)
title 専属の被写体
Year/Month/Day 2010/Jul/5
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comment  今回の絵は珍しく、先に日常シーンを描いて、その後で、非日常シーンを描くという順番で仕上がった作品。というのも、描き始めた切っ掛けが、「かわいい子が描きたい!」という思いが先にあったから。
 ただ、日常と非日常との落差を、色合いの変化で付けたかったのだが、なかなか思うようにならなかった。明るい陽光の下での情景を描き慣れてないので、こういう時に困ってしまう。「陰」だけでなく「陽」の絵も描けなくてはいけないと、あらためて思い知らされた。
title 三度目の決意
Year/Month/Day 2010/Dec/10
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comment  一度の過ちが付け入る隙を与え、さらなる不幸を呼び寄せる。このままではいけないと分かっているのに、他の方法が思い浮かばず、状況は悪化するばかり。とりあえず今を我慢すればなんとかなるかも、どうにかして今をやり過ごせばこれで済むかも。そんな弱気を見透かされると、何度でも食い物にされる。何度でも、何度でも。
 下絵の段階まではスムースに進んだのに、色塗りで無駄な時間を費やしてしまった。もっと色で冒険したかったのだが、最終的にいつもと似かよった仕上がりを後悔している。また、今回は、背景画像の差分ばかり多くて、肝心の女の子の絵の枚数が少ないという本末転倒な全体構成だが、その分、ポーズを増やしたり、色々な場面を用意したので、ボリュームは多く感じられると思う。
title 推薦したい椅子
Year/Month/Day 2011/Jan/23
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comment  椅子とは、人が座るための道具であると同時に、その椅子に座る人の待遇や地位を表すものである。椅子の座りごこちの良し悪しだけでなく、椅子に座った自分が他人からどう見えるのか。自分に相応しい椅子を見つけるのは、なかなか難しいものである。
 過去にも何度か椅子に座った姿を描いたことがあったが、今回は、椅子そのものをテーマにしてみた。話を膨らませるために、椅子の種類やポーズ違いの大量の差分画像を作ってみたのだが、結局、最終的に仕上がった話の流れで、せっかく描いた画像が、ほとんど使われることなく無駄となってしまったのがもったいなかった。
title 犠牲者の自覚
Year/Month/Day 2011/Feb/5
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comment  言葉を伝えたい相手は、目の前にいない。感情をぶつけたい相手は、目の前にいない。目の前にいるのは、被害者の自覚の無い、ただの無力な犠牲者。
 最近の作品の中では、稀に見る速度で仕上がった作品。着想から完成までの時間が短いと、描きたい題材に対する新鮮な気持ちを失わずに仕上げられるので、気持ちがストレートに絵に出ていると思う。ちなみに、描きたかった題材は、ニーソとフリル。ただ、構図の都合で、またしてもモザイクが必要な絵になってしまったのは残念。
title 眼差しの行方
Year/Month/Day 2011/Feb/19
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comment  人は、未知の状況に陥った時、過去の自分の経験に照らして、これから起こることを予測する。ただ、予測した結果が自分の意にそぐわない時は、そのことを頭の片隅に置きつつも、別の可能性を探そうとする。それが無駄だと知りつつも。
 ポーズは、膝を揃えた体育座りで、比較的にオーソドックスなパターン。そのオーソドックスさを活かす為に、なるべくシンプルに仕上げてみた。また、技術的にも特に新たなチャレンジは何もなくて、あえて言えば、靴下の白さを強調するために、他の色合いを全て靴下に合わせたくらい。あと、蓋付き開口具というものを初めて描いた気がする。
title 贈り物
Year/Month/Day 2011/May/9
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comment  贈り物は、それを渡す者と受け取る者との間で、様々な思惑が交錯する。両者の思いが重なることはめったに無く、その行き違いを埋めるためには、贈った者だけでなく、受け取った者にも、より多くの労力が必要となる。
 今回の服装は初めての胸当て付きセーラー服。緩い襟元は、この子の性格に合わなかったので、このような形になった。
title 言えない
Year/Month/Day 2011/Jun/4
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comment  聞かされること、見せられること、言わされること。聞くべきでないこと、見るべきでないこと、言うべきでないこと。聞きたくないこと、見たくないこと、言いたくないこと。
 陰影を強調した絵にしようと思い、明るい部分と暗い部分とを強調したら、暗い部分に何があるのか、ほとんど分からなくなってしまった。全体の雰囲気を明暗方向に振り過ぎているので、単調な色合いを後から少しずつ直していくかもしれない。
(2011/06/05 一部修正)
title 交渉の成果
Year/Month/Day 2011/Aug/28
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comment  制服のバリエーションを増やすために、今回は少し変わった色合いのセーラー服にしてみた。クラシカルな背景と組み合わせると、それなりの効果を出せるはずなのだが、背景が単調なコンクリートでは、あまりパッとしないのが残念だ。また、以前にも登場させたソファを、少しサイズを変更して背景に使用してみた。こういうアンティークな家具は、雰囲気作りにとても役に立つのだが、存在感が強すぎることもあるので、人物とのバランスで、扱いが非常に難しい。
title 闇の児戯
Year/Month/Day 2011/Dec/31
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comment  郊外型の大規模ショッピングセンターは、地方都市にとっては、地元の集客拠点として、今では地域商圏に大きな影響を与えるものとなっている。地域の仕組みの中で、このような施設がどのような役割を果たしているのか、経済的な面だけでなく、人の流動の面からも、従来までは想像し得なかった様々な課題が表面化しつつあるという。
 年末の更新は、場面展開が3シーン。スカートの柄や靴下の模様など、年齢にふさわしい私服のデザインに時間がかかってしまった。
title リピート再生
Year/Month/Day 2012/Jan/10
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comment  消したい記憶、消せない記録。無くしたい記憶、無くならない記録。心の奥底に小さく閉じ込めたい記憶。ネットから世界に拡散し続ける記録。いつまでも、いつまでも。どこまでも、どこまでも。
 実験的な試みとして、本編画像は全てビデオ再生の枠の中、というのをやってみた。作成にかけた時間は、圧倒的にテレビ画面の中の方が多く、背景や表情パターンも色々と作ってみたのだが、結局使ったのはこれだけ。また、スカートのチェック柄も、今回はかなり力を入れて描いてみたのだが、膝の上に手を置いたので、あまり目立たなくなってしまったのが残念だ。
(2012/01/13 一部修正)
title 矩形の虜
Year/Month/Day 2012/Feb/20
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comment  街角、撮影。電車内、撮影。駅、撮影。通学路、撮影。歩道橋、撮影。図書館、撮影。階段、撮影。撮影、撮影、撮影。
 タイトルの「矩形(「くけい」)」とは「長方形」のこと。カメラのフレームで切り取られた長方形の空間を題材にしてみた。マウスをクリックするたびに、シャッターを切ってるかのような錯覚に陥るのが、自分でも面白かった。
title 蜘蛛の巣
Year/Month/Day 2012/Apr/19
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comment  もはやプライバシーは守れない。自分は違う、自分だけは常に注意を払っている、だから大丈夫。でも、友人全員がそうだとは限らない。少しずつ、少しずつ、カケラはばらまかれていく。誰か一人の、ちょっとした油断や、軽率な行為、もしかしたら親切心が仇となるのかもしれない。そこに、悪意の有無は関係ない。ネットをさ迷う情報が、特定の意図を持った何者かの網に引っかかった時、最悪の結末が口を開ける。絡まった網からは、逃れることは出来ない。
 今回は、話の内容こそ今風の話題だが、絵自体はいつもどおりの手法、一番オーソドックスな題材で描いてみた。新しい事としては、液晶ディスプレイ風の画面効果が予想以上の効果を上げてくれたのが良かった。
title 罪の対価
Year/Month/Day 2012/May/8
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comment  その行為が罪だと感じる者は、罪だと感じない者に対して、過剰な不公平感を抱く。その罪の意識が強ければ強いほど、相手の不誠実を非難し、世の中の理不尽さを嘆く。やがて、内にこもった不平不満が限界に達した時、自分こそが公平さを取り戻す最後の存在だと思い込むようになる。まるで、それが唯一の使命であるかのように。
 場面は3つ。街中と客室と調教室。話を考えているうちに、今回も無駄に枚数が増えてしまった。技術的な新しい試みは特に無し。
title 天気予想
Year/Month/Day 2012/May/27
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comment  閉ざされた環境。限られた情報。塞がれた扉。見えない青空。
 久しぶりの一枚絵。今回は、画面全体に明暗のメリハリを付けるために、全体的にいつもよりも少し暗くして、その分、ハイライトをほんの少しだけ入れてみた。効果があったような、無かったような、中途半端な出来かもしれない。
title 放課後の陽炎
Year/Month/Day 2012/Sep/29
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comment  昼休み、5時間目、休み時間、6時間目、休み時間、7時間目、放課後。
 今までとは少し趣の異なる作品。順番をいつもと変えてみただけだが、内容の意味が全く異なった仕上がりになった気がする。
title 目映い陥穽
Year/Month/Day 2012/Oct/20
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comment  この作品は、髪型が決まったことで、一気に描き進むことが出来たケース。性格が決まって、服装が決まって、陥りやすい罠が決まって、物語の流れが決まって、結末が決まった。
title 虚飾のカケラ
Year/Month/Day 2012/Nov/8
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comment  他人と自分。他人から見えている自分。他人に見せたい自分。他人からしか見えてない自分。他人に見せてない自分。
 作成時のメモから抜粋。体は正面を向いて、顔はやや斜め、何かを訴えかけるように見上げてる構図。しゃがんで、膝は大きく開いた状態で爪先立ち。お尻は床に付けない。背景はひび割れだらけのタイル。配管も。ショートカットでヘアピン。一番強調したい内容は何か。何が起こってる状況? 第一印象のきっかけは、表情かポーズか服装か背景か?
(2012/Nov/11 一部修正)
title あの日の放課後
Year/Month/Day 2013/Apl/3
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comment  それが最後だったと気づくことは出来ない。次が無かった、その事実に気づいた時だけ、あれが最後だったのだと初めて知ることが出来る。
 描き始める前に頭の中に浮かんでいた情景と、実際に完成した情景とでは、大きな隔たりがある事が多い。この絵も、そういうケース。ただ結末は同じ。
title ズームアウト
Year/Month/Day 2013/Jul/9
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comment  この画面に映っていないところで、彼女がどんな目に合っているかを想像すると、少し怖くなる。このビデオを撮られている時も、何度もやり直しさせられたり、使われてない映像も含めて、色々と酷いことをされているのだろうか。
 描き始めてからかなり長い間未完成のままで放置していたが、別のアイデアを組み合わせることでようやく完成させた作品。
title 本当の噂
Year/Month/Day 2013/Jul/20
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comment  何が本当の話なのか分かりたくない。何が嘘の話なのか分かりたくない。興味半分で見聞きした、ただの噂話。何度、繰り返されても、本当の話には思えない。かと言って、全くの作り話にも思えない。自分が実際に体験するまで、何も信じられない。自分が実際に体験したって、絶対に信じたくない。自分が信じたくない話は、全て嘘、ただの噂話。
 今回は、ちょっと構図を工夫してみた。いわゆる三角形を画面内に意識した構図である。おかげで、遠近感や物の大小が狂いまくり、その調整でかなり苦労した。
title 絶望の時間
Year/Month/Day 2013/Sep/8
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comment  扉の向こう側で待ち受けるのは、最悪の時間。扉のこちら側でうずくまるのは、最悪から少しだけましな時間。どちらにしても、あまり差はない絶望の時間。さあ、今日も素敵な時間の始まり、始まり。
 基本に立ち返って、いつものパターンを描いてみた。ポーズはかなり前に放り出していたものの流用なので、すんなり決まったが、構図が決まらない。結局のところ、ストーリーを考えた後に、それに合わせる形で決まった不安定な構図。
title 蛇蝎への嫉妬
Year/Month/Day 2013/Sep/16
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comment  自分が抑えつけている欲望を、他人が自由に開放しているのを見ると、嫌悪とともに嫉妬を覚える。自分がこんなに我慢しているのに、なぜあいつは許されてるんだ。いや、許されているわけではない事は分かってる。ただ、気にしていないだけ、あるいは、気付かないふりをしているだけ。
 当初の予定以上にページ数が増えてしまった。舞台背景も4セット。さらに昼と夜の2種類。ストーリー構成の都合でどうしても必要だと感じたからなのだが、それでも何とかならなかったのかと少し後悔している。
(2013/Sep/22 一部修正)
title ざらつく眼差し
Year/Month/Day 2013/Nov/27
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comment  今すぐにでもここから逃げ出したい。しかし、逃げ出した先が、必ずしも今よりも良い場所とは限らない。むしろ、悪い方向に変化する可能性の方が高い。少なくとも、目の前の男は電話の相手にそう話している。今、ここにいる方が良いよ。ここから離れると悪いことが待ってるよ。そのためには、・・・分かるだろ?
 表情違いが何枚かある以外は、シンプルな一枚絵で構成。初めの構想では、ここに連れて来られる直前と今とで、時間の経過を表す複数枚での構成を考えていたが、無駄を削った結果、このポーズだけが残った。
title 最後の姿
Year/Month/Day 2013/Dec/16
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comment  明日がどうなるかは誰にも分からない。1時間後にどうなるかは誰にも分からない。1分後にどうなるかは誰にも分からない。次にどうなるかは誰にも分からない。もしかしたら、今が最後の姿なのかもしれない。
 久しぶりに色数が多い絵を描いた気がする。マフラーやスカートのチェック柄は、色の組み合わせをデザインするだけでも結構楽しかったのだが、実際に描く手間を考えて、もう少しシンプルにしても良かったかもしれない。
title 私の居場所
Year/Month/Day 2014/Jan/5
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comment  自分の居るべき場所とは、どこか。居ても良い場所。居心地の良い場所。居てはいけない場所。居たくない場所。居ざるを得ない場所。
 ストーリー先行型で、後から情景を想像してイラストを描いたケース。喫茶店の店内を作るのが意外と大変だったわりに、あまり雰囲気が出ていない。また、室内が暗くなってしまい、三つ編みがあまり目立たなくなってしまったのが残念だった。
title いちご狩り
Year/Month/Day 2014/Feb/28
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comment  「まさか、本物じゃないよな。だって、やっぱり、マズイでしょ。ほら、そういうのアレだし。いくらなんでも、ねえ。えっ、・・・、そんな、これって、・・・」
 またしても無駄に枚数が多い構成になってしまった。もう少し減らしたかったが、画面の中だけでストーリーを展開させる工夫が足りなかった。また、それらしい年齢に見える体型がなかなか描けず、次への課題が残ってしまった。
title 真っ直ぐな邪心
Year/Month/Day 2014/Mar/2
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comment  暖かい氷。雪が降る夏。真っ暗な昼間。冷静な興奮。角がある丸。無関係の友達。知らない恋人。真っ直ぐな邪心。狂気しか見えない。
 特に新しい技術に挑戦したわけではないが、なかなか思っていたイメージに仕上がらず、かなり時間がかかってしまった。かと言って、最終的なイメージに満足しているかというと、そんなこともない。
title 新着メール 1通
Year/Month/Day 2014/Mar/26
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comment  突然のメール。でも、予感はあった。やっぱり、あれで終わりじゃなかったんだ。私が忘れれば、それで全てが終わる、そんな願いにも似た思いは、ちょうど一週間後、突然届いたメールによって、脆くも打ち砕かれた。
 なかなか良い場面が作れない。それっぽいスマートフォンの形は作れても、それが使われる場面を想像して、相応しい雰囲気や小物を画面内に並べるのは、なかなか難しい。
title 次の機会
Year/Month/Day 2014/May/02
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comment  記録から抜粋。・マンションの住人が、現場を走り去る白い車を目撃。・Nシステムとの照合記録では、該当する車両は未検出。・現場で目撃された工事用車両と同色のワゴン車を所有。・現場から採取された泥と、庭土の成分が一致。・庭で発見された、引き摺られた踵の跡が、学校指定のローファーの形状およびサイズと酷似。
 かなり短時間で仕上がった作品である。まず、描きたい衣装があって、ポーズが出来て、髪形が決まって、テーマが思い浮かんで、構成が定まった。ただ、肝心の描きたかった衣装である、ボロボロのワイシャツが、なかなか上手く表現できず、課題として残ってしまった。
title 下車駅までの……
Year/Month/Day 2014/Nov/24
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comment  見てるのに、見てないふり。気づかれているのに、気づかれていないふり。睨まれてるのに、睨まれていないふり。ここにいるのに、ここにいないふり。
 実は初登場の冬服セーラー。スカートの丈もやや長め。初めは夏服で描いていたのだが、完成せぬまま季節は巡り、肌寒い空気に合わせた装いに修正した。襟の白線を赤にしようかと迷ったが、スカーフの色を白に変えねばならず、バランスに困り、結局普通の色合いに戻した。
title 進路指導室
Year/Month/Day 2014/Dec/29
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comment  自分で決めた3年後の自分、自分で決めた明日の自分。他人が決めた1年後の自分。他人が決めた1秒後の自分。
 椅子に座っているポーズは、どうしても似かよった構図になりがちなので、差を付けるポイントに悩んだ。また、床に散らばらせた本の配置が意外と難しく、人物のポーズを変えると爪先が重なったり、画面を傾けると枠線と並行になって見栄えが悪くなったり、調整に手間取った。
title 少しだけ
Year/Month/Day 2015/Mar/31
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comment  きっと、次は違うのだと思う。何かが違うのだと思う。今までと同じではない。完全に同じではない。違いはわずかか知れないけど、もしかしたら違うのだと思う。
 もともとこのイラストは完成させるつもりは無く、習作的な位置づけだった。だが、描いているうちに、このまま捨てるのはもったいなくなって、最後まで完成させてみた。
title 書庫の奥底
Year/Month/Day 2015/May/25
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comment  あれ、えーと、わたし、なにしてたんだっけ。ここって、どこだったかな。このにおいは本の匂い、だい好きな図書館の匂いだ。ああ、そう言えば先生の手伝いで、確か……。
 シンプルなポーズをよくある構図で描いてみたいと思い、軽い気持ちで着手してみたら意外と大変だった。奥行き感があり過ぎると大げさだし、無さ過ぎると逆にパースがとりにくくなった。周りに書棚を配置することで少しは違和感が和らいでいるのではないかと思う。
title 大切な友達
Year/Month/Day 2015/Jul/26
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comment  友達なんだから、全部好き。友達なんだから、全部知りたい。友達なんだから、私のことも全部好きになって。友達なんだから、私の事も全部知って。友達なんだから……。
 今回の背景は今までとは雰囲気が全く違うのでかなり苦労させられた。それっぽい小物を揃えることは出来るのだが、全体の色合いや柔らかさを上手く表現することが出来ず、次への課題となってしまっている。
title 寄り道の幻
Year/Month/Day 2015/Aug/13
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comment  気が付いたときには、見知らぬ公園のベンチに座っていた。何が起こったのかはまったく覚えてない。きっと思い出してはいけないことなのだと思う。だから全て忘れて、今までの日常に戻ろう。そうすることで誰もがこれ以上不幸にならずに済むのならば。
 またしても今までになかった種類の舞台設定。廃屋の荒れた和室といえば偉大な先人が残した作品の数々があるので、どうしてもそれらを意識したものになってしまう。自分なりの答えになっているのだろうか。
(2022/May/22 「寄り道の先」から改題)
title 荊の蔓(いばらのつる)
Year/Month/Day 2015/Sep/14
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comment  遠い存在だからこそ、憧れていられる。何も知らないからこそ、思いを募らせることが出来る。近くに引き寄せてずっと側から見てみると、今まで知らなかった事実を知るハメになる。それを裏切られたと罵るか、浅はかな自分をあざ笑うか、自分次第、気分次第。
 他のと比べて少し痛めの成分が多い作品である。本当はあまり血が出るような表現は好きではないのだが、たまには刺激が欲しくなることもある。
title 邪鬼の笑み
Year/Month/Day 2015/Oct/24
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comment  無邪気な笑顔で言い放つ、似つかわしくない言葉。愛くるしい瞳をキラキラと輝かせて、ニッコリと微笑む蠱惑的な口元。あどけなさが残る容貌で、上目遣いで見上げる仕草。見た目と中身とは一致しない。言葉と行動とは一致しない。値段と価値とは一致しない。ただ、それだけのこと。
 オーソドックスな可愛さを目指してみたが、なかなか難しいものだ。可愛さを意識すればするほど、それが逆にわざとらしく見えてきて、嫌味にすら感じてしまう。仕草ひとつとっても、その一挙手一投足が全て演技っぽい振る舞いとなり、同時に中身が空っぽに感じてしまう。この感覚はなんなのだろうか。
title まどろみ
Year/Month/Day 2016/Sep/17
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comment  夢なのか現実なのか。夢ならば早く終わって欲しい。今が現実だなんて信じたくない。目が覚めたらいつもの生活に戻っているはず、そう信じてゆっくりと瞼を開く。だがそこには、気絶する直前に見た最後の情景。地獄は終わらない。
 技術的なあらたな挑戦は特に無いが、よくある磔ポーズを床に寝かせてみた。高いところから見下ろしている雰囲気を出す為に天井からチェーンをぶら下げたりしてみたが、なかなか思ったような効果が出なかった。何が足りないのだろうか、未だに試行錯誤中だ。
title ごめんね、先輩。
Year/Month/Day 2017/Dec/17
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comment  初めはちょっとした小遣い稼ぎのつもりだった。あの先輩がこれからどうなるかなんて知ったことではない。自分はただ頼まれただけ、割りの良いアルバイト、その程度の気持ちで送ったメールだった。校舎裏の機械室で先輩の姿を見るまでは……。
 久しぶりの新作であるが、あまり新しいことは行っていないので、なんかピリッとしない作品となってしまった。
title 消費の虜
Year/Month/Day 2018/Jan/12
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comment  今ならば、キッズ割引が適用されるから、すごくお買い得ですよ。セール中だから、2着買ったら1着は無料!さらに、次回から使えるクーポン券もプレゼントしますよ。本当は会員向けのクーポンが必要なんですが、今回だけは特別にクーポン無しでも大丈夫です。今だけ、タイムセールやってるから、買うならば今しかないですよ。まとめて買うと、さらにお得。欲しかったあのアクセサリーも、一緒に買うと、驚くほどに安く買えますよ。ここだけの話し、お客様だけに、特別な粗品も用意してます。限定で在庫限り、今、並べてる商品が最後です。今買わないと、二度と手に入りませんよ。持ち帰れない場合は、送料無料で自宅まで届けますよ。
 普段、制服の絵を描くことが多いため、たまに私服を描こうとするととても難しく感じる。年齢に相応しい服、性格を表す服、その時の気持ちに左右される服。さらに、髪型も。
title 推定有罪
Year/Month/Day 2018/Feb/11
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comment  最近むしゃくしゃしてたから、ちょうど良い憂さ晴らしになったかな。本当にあいつが犯人だったかどうかなんて、この際どうでも良い。どうせああいう奴は遅かれ早かれ、いつかはヤるんだ。そうに違いない。だから、私がやっつけてあげたのは世間にとっても良いことなんだ。みんな私に感謝すべきなんだ。
 下絵は既に5年以上も前のものだが、なかなか表情が決まらず、放置していたものをようやく完成させてみた。だが、いざ色を塗り始めてみると、全裸で吊るした方か見栄えがするのではないかと思い、ストーリーを色々と試行錯誤してみたが、なかなかまとまらず、結局元の着衣に戻してしまった。
title 人形遊び
Year/Month/Day 2018/Mar/2
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comment  なぜという疑問は無意味だ。稚拙な理屈を振り回す必要はない。ただそこにいるのだから、理由なんて私には不要だ。欲望がありそこに欲求を満たす対象がいる、それだけで充分じゃないか。目的も結果もいらない、ただ過程があれば良い。その時間を心ゆくまで楽しむ、それだけが私の心のささやかな充足に繋がる。
 元々は別の目的で仕上げた絵だったが、構図が気に入ったので、また別のストーリーで話を再構築してみた。その際、下着の種類をいつもとは変えてみたり、冬服のセーラー服にしてみたりと、少しだけ変化を付けてみたが、全体で見ればいつもと路線は同じまま、何も変わらない。
title 今日の占い
Year/Month/Day 2018/Mar/21
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comment  今日の占い、見た? どうだった? そうなんだ、良いなぁ。私なんて最悪、もうこんな占い信じない。でも、明日の占いも見ちゃうんだろうな。そしてきっと、良いこと書いてあるのを期待しちゃうんだろうな。
 制服での緊縛姿と全裸での緊縛姿と2種類を描いてみたが、構図的に全裸の方がスッキリとして、主題が強調されていたので、今回は全裸姿の方を作品に取り入れてみた。だが、セーラー服での緊縛姿がこんなにつまらなく感じたのは初めてだ。なぜだろう、あまりにも見慣れてしまったからなのか、逆に陳腐に見えてしまった。なかなか奥深いものだ。
(2018/03/24 一部修正)
title 友達思い
Year/Month/Day 2018/May/12
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comment  どうして分かってくれないのかな。もうこれ以上酷い目に合わずに済むんだよ。大丈夫、心配はいらない、考える時間は充分にあるからね。
 シンプルな一枚絵の構図。ちょっと髪型で遊んでみたが、それ以外はごく一般的な絵に仕上がっていると思う。もちろん、一般的と言っても、このサイトの中だけの話だが。
title 友情の行方
Year/Month/Day 2018/Jun/24
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comment  二人の友情は永遠だよ。今の学校だけじゃなくて、卒業した後も、ずっとだからね。どんなことがあっても、絶対に、絶対に忘れないでね、約束だよ。
 前作と連続した作品としても、独立した作品としても見られるように構成してみた。今回は背景で色々と凝ってみて、室内だけでなく、屋外の風景を色々と取り混ぜてみた。だが、主題と関係ないのが残念なところだ。
title 価値あるもの
Year/Month/Day 2018/Nov/10
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comment  時代が変われば、価値を失うものがある。世の中が変われば、価値を失うものがある。だが、誰が価値を決めるのか。価値あるものを決めるのは、いつも自分。
 かなり昔に下絵を描いた構図を引っ張り出してきて、ひとつの作品に仕上げてみた。手法的には何も新しいことは無い。ただ、枚数が多いため、テンポが崩れていないか心配だ。
title 追いかけっこ
Year/Month/Day 2020/Mar/30
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comment  さあ、最後まで逃げ切れたら、自由にしてあげよう。もちろん、捕まってしまったら……、分かってるね。
 久しぶりの更新。元ネタ自体はかなり以前に構想したものだが、なんとか形にしてみた。ハードな要素を散りばめてみたが、奥行き感の出し方がこれほど難しいとは思わなかった。まだまだ勉強したい。
title 大胆な欲望
Year/Month/Day 2020/Apr/24
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comment  欲望は、求める者と与える者、奪う者と施す者、その両者のせめぎ合いで成り立つ至高の遊戯。慎重と大胆、繊細と強引。最後に微笑むのは誰だろう。
 今回の作品は、ある意味このサイトでは今までの手法を踏襲した、基本的な構図、基本的な展開の寄せ集めである。最近あまり良い刺激を受けていないので、なかなか新しい作品に着手する気が起きない。そういうときには基本に戻るというのも大切だろう。だが、挿話の方はやや趣を異なる内容にしてみた。
title 終業のチャイム
Year/Month/Day 2020/May/27
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comment  抑えきれない欲望。この世の全ては欲望で出来ている。見るもの触れるもの、全てが欲望への入り口。満たされることのない欲望、禁じられた欲望。欲望が尽きることはない、終業のチャイムが鳴るその時まで。
 構図的には昔からよくあるものの使いまわしだが、アングルや表情など、色々と工夫を凝らすことで、それなりに面白い効果を上げることができたのではないかと思っている。
title 光と闇
Year/Month/Day 2020/Jun/12
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comment  光と闇とのコントラスト。その差が大きければ大きいほど、光は強く輝き、闇は深く沈み込む。だが、決して対立した概念ではない。途中は段々とグラデーションが続いているだけで、同じ直線上に光と闇は繋がっているのだから。
 この絵も構図の元ネタは既に10年以上前に描いていたのだが、良い題材と結びつけること出来ずに、そのまま放置していたものだった。テーマを見つけて、いくつか場面を追加することで、ひとつの作品として完成させてみた。現代的な事象と古典的な展開とを組み合わせて、今っぽい怖さを想起させることが出来れば幸いである。
title 憧れの世界
Year/Month/Day 2021/Jan/15
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comment  先人に憧れて、少しでも近づきたいと念じ、学びを繰り返すことで、やがては自らの理解を見出し、そこから離れていく。いつかはそのような道を歩みたい。
 かなり以前から描いてみたかったポーズであるが、今まで自分なりの解釈ができずに、ずっと先延ばしにしていた構図である。破片に描いた数々の場面は既に何十年も前に確立した世界、ある種の様式美ですらあるが、同じような場面を繰り返し描くことで、たまには新しい発見もある。なお、今回は表情に少し凝ってみたつもりだが、あまり崩すことができず、結局自分の殻を破ることはできなかった。

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