刺激と反応

 上気していた顔が途端に青褪める。
 床に並べられた機器を見て、次に何が始まるのか理解したらしい。

 俺は右手に持ったワニ口クリップの先で、彼女の乳首を軽くつついた。まだ通電していないにもかかわらず、体がビクンと跳ね上がる。恨めしげな瞳が、前髪の隙間から俺のことを見上げる。

 嫌がって身をよじる彼女の乳房を左手で鷲掴みすると、右手でワニ口クリップを開き、乳首を奥までくわえ込ませる。そして、指先の力を徐々に抜き、金属のギザギザをゆっくりと乳首に食い込ませていく。その痛みに、たまらず悲鳴が上がるが、それを無視して、さらに、別のワニ口クリップを摘み上げ、反対側にも取り付ける。
 続いて、彼女の両足の間にしゃがみこむと、彼女の陰唇を指先で引っ張り、その左右に一つずつワニ口クリップを噛ませる。
 途端にくぐもった絶叫が篏口具から漏れる。乳首の時よりもひときわ大きな反応だ。

「さあ、準備は終わりだ。鞭でたっぷり汗をかいたところで、次は少し刺激的なことをしようか。」

 バッテリーケースにケーブルを繋ぎ、ワニ口クリップの後端を電極に差し込む。
 このバッテリーには、彼女の体に繋いだ電極とは別に通電棒が用意されている。この通電棒を体に触れさせることで回路が成立し、電気が流れる仕組みだ。
 先程までの鞭打ちで、彼女の体にはじっとりと脂汗が滲んでいる。通電性に問題は無い。

 まず、脅かしのために、高電圧の設定で電極同士を触れさせてみる。
「バチッ」
 瞬間的に空気が割れるような激しい音が室内に響き、彼女の体が恐怖で硬直する。よし、回路は正常だ。
 続いて、設定を低レベルに変更し、いよいよ彼女の体で効果を試すことにする。
 電極棒の先で彼女の乳房を円を描くように撫で回す。弱い電気が体の表面を這い回る感覚に、こわばった表情が苦悶の表情へと変わっていく。あまり強い刺激を長時間続けると感覚が麻痺してしまい、反応が楽しめなくなる。これくらいがちょうど良いはずだ。

 電気責めというのは、見た目の派手さは無いが、相手の反応をじっくりと楽しめるのが面白い。設定次第で、ピリピリとした感覚から、骨の髄に響くような重い衝撃まで、様々な刺激を与えることが出来る。

 さて、次はどんな反応を見せてもらおうか。

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