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PWKキャブ装着車に純正エアクリを取り付け


2005.12.26 新規

このページは、PWKキャブレターを装着したNSRに、純正のエアクリーナーを取り付けた事を紹介するページです。

こちらのページでも紹介している様に、雨どいホースを利用したエアクリーナーを作りました。
性能に関して全く不満はありませんでしたが、エンジンのオーバーホールを行った事を受けて、末永く乗っていくことを考えると車体になるべく負担を与えない方が良いかと思いました。
であればエアクリーナーなど、なるべく純正に近い形にする事で車体に加わる負荷を最低限にしたいと考えました。

ただPWKキャブレターを使用してのトルクフルな感じは、とても忘れる訳にはいきません(わがまま)。
なら、純正エアクリーナーをPWKキャブレターに取り付けてしまえ!と、ある意味無謀な挑戦(?)をしてみました。
NSRでこの様な事をやっている事はあまり聞きませんが、スクーターなのでは結構やっている方がいるようなので、がんばってみました(笑)

もし自分と同じような事を考えている方々へのために、製作過程を紹介します。


ボルトオンで付けるのは不可能

レースなのでNSRにPWKキャブレターを取り付けている方は多いと思います。
PWKキャブレターは汎用品である為、(NSRに)エアクリーナーを取り付けて使用する事を前提に設計などされていません。
また、キャブレター本体のサイズは純正のキャブレターと比較して、一回り以上大きくケーブルの取り回しもことなり、そのまま取り付けようとしても至る所に干渉してしまいます。

その為、キャブレターかエアクリーナどちらを加工する必要が生じます。


エアクリーナーをぶった斬る!

加工のしやすさからいくと、さすがにキャブレターを削ったり小さくする事はできません(やろうと思えばできるでしょうが)。
となると、プラスチック素材のエアクリーナーの方が加工しやすいですね。

そこで、思いっきりエアクリーナーをぶった斬ります。

エアクリーナー本体 画像をクリックすると拡大図が表示されます。

純正のエアクリーナーボックスです。
加工前の状態です。これを・・
エアクリーナー本体(加工後) 画像をクリックすると拡大図が表示されます。

こんな感じでぶった斬ります。
カットする時はなるべく直線を出すようにしましょう。そうしないと加工した穴を塞ぐ時に大変です。
また、ケーブルやハーネスなど干渉する箇所がある場合は、加工時に「逃げ」を作っておきましょう。
カットしたエアクリーナー(横面) 画像をクリックすると拡大図が表示されます。

カットしたエアクリーナーの横面です。
カットした後の高さがあまり低いと、空気が通る通路(容量)が少なくなるので注意。

実際はもう少しカットしています。
フタ! 画像をクリックすると拡大図が表示されます。

エアクリーナーをカットした箇所を塞ぐのと、キャブとエアクリーナー本体を接続するジョイント部を取り付ける穴がついたプレートです。
材質はプラスチック製の素材のもので、板厚3mm前後のものを用意しましょう。
形状はカットした面に合わせています。
プレートの貼り付け! 画像をクリックすると拡大図が表示されます。

上記でカットしたプレートを、エアクリーナーに貼り付けます。
接着剤にはセメダイン社の「スーパーX」を使用しました。
接着の際カットした部分にうまく貼りましょう。


実際の完成した状態

その後、キャブとエアクリーナーボックスを接続したり、いろいろ手探りで加工していきました。
(この時の加工写真は撮っていません。。ゴメンナサイ)
で、完成した姿はこんな感じになりました。

エアクリーナー改1 画像をクリックすると拡大図が表示されます。

これが完成したエアクリーナーです。
いやー、かなり大変でした(汗。
エアクリーナー改2 画像をクリックすると拡大図が表示されます。

エアクリーナーを下から除いた写真です。
前に紹介したプレートの形状が異なっており、キャブレターのスロットルケーブルが底面に干渉するので「逃げ」を作りました。
オリジナルジョイント 画像をクリックすると拡大図が表示されます。

今回の作業で一番金が掛かっている部分のジョイントです。
耐油性がある材質のものをジャバラ形状にした特注品です。
市販のホースだと「曲がらない」「サイズがない」などいろいろ不都合がありました。
もしご所望でしたらBBSに投稿を(汗。ただ納期と金は掛かります。。
取り付け状態 画像をクリックすると拡大図が表示されます。

車体に取り付けてみました。
違和感なく取り付けられる事ができました(嬉。
ケーブルの逃げ部 画像をクリックすると拡大図が表示されます。

キャブレター上部から出ているケーブルも、なんとか底面部の逃げに入ってくれました。
もうちょい逃げを大きくしたほうが良いかな・・。
接続状態 画像をクリックすると拡大図が表示されます。

ジョイントをキャブレターと接続してみました。
ジャバラがいい感じで曲がってくれてばっちりです。ただジャバラの内径が大きいので、板ゴムを使用して径を小さくしました。
接続状態(反対側) 画像をクリックすると拡大図が表示されます。

取り付けた後に気づきましたが(遅)、オイルポンプもうまく?(たまたま)回避してくれています。
取り付け状態(上から) 画像をクリックすると拡大図が表示されます。

車体を取り付けた状態を上から覗いた写真です。
全く純正の形状と変わりはありません。取り付け穴も加工を行っていないのでそのまま使用します。
カバーを外した状態 画像をクリックすると拡大図が表示されます。

エアクリーナーのカバーを外した状態です。
フィルターにはデイトナ社の「ターボフィルター」を使用しています。
カバー裏側 画像をクリックすると拡大図が表示されます。

カバーの裏側です。
ここには、以前のオフ会で頂いたモニター品のビッグバーン・パワーアシスタンスを取り付けました。
ビックバーン取り付け詳細 画像をクリックすると拡大図が表示されます。

ビックバーン・パワーアシスタンスの取り付け位置は、こんな感じで良かったかな??
取扱説明書には一次側に取り付けるということなので、これで良しとしましょう(汗。
エアクリーナーを外した状態 画像をクリックすると拡大図が表示されます。

エアクリーナーを外した状態です。
接着剤の痕などで見た目は汚いです(汗。まあ見えない所なので(笑。
但し加工時に発生した削りカスなどは綺麗に除去しましょう。
内側部分の詳細 画像をクリックすると拡大図が表示されます。

接合部には、先にも紹介した「スーパーX」による接着と、「逃げ」を作った部分には雨どいホースを加工し接着剤で取り付けています。
また、接着後に生まれた隙間はパテを使って塞ぎました。
ジョイント接続部 画像をクリックすると拡大図が表示されます。

ジョイントの接合部です。
ジョイントホースの材質が柔らかめである為、雨どいのジョイントを中間にかまして固定します。
雨どいの固定は接着剤を使用します。


取り付け後の感想

で、実際取り付けた後に走行してみた感想ですが。。

かなりいい!

です(笑)。

まず最初に体感できたのが、「音がとても静かになった」事です。というか吸入音は「ノーマル(純正状態)」と同じです。
解っていた事ですが如何にパワーフィルターの吸入音が大きかった事が感じ取れます。
そして、実際に取り付けているBRDステンレスチャンバーの乾いた音がとても良く聞き取れます。まあこれはこれでうるさいですが(汗。
→レースをする訳ではないので、ストリートサイレンサーに換装する事を検討中です。

次に実走行時の感想です。ちなみにこの部分に関しては、人それぞれ感じ方が違いますので、あくまで参考程度に。
さすがにパワーフィルターからの換装なので、セッティングを行わねばなりません。スロー系を中心に調整を行いました。
まず、低回転から中回転域まで、以前のPWK+パワーフィルターのトルクフル感は殆ど変わらずに、スムーズに吹き上がっていきます。これには十分満足しています。
しかしながら、高回転域においてはどうしてもエアの吸入不足が起きている様です。これに関しては仕方ないかなと思います。元々街乗り仕様なので、殆ど全開まで回さないので(笑。

今後はセッティングをより詰めていきたいと思っています。



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