Boogiepop WiseSaying
ブギーポップ名言集

熱く深いセリフが多いブギーポップの中から、心の琴線に触れるセリフを抜粋
会話形式で無いと伝わらない言葉は、会話形式にしてあります
で、ワンパターンですが解釈と感想をば付けました
一部、元のイメージを壊さない程度に編集してあったりもします、ご了承をば

このコーナーの更新は、管理人の一方的な都合により
2000年12月をもって終了しました
ご利用なさってくださった方など各々ありがとうございました

「ブギーポップは笑わない」
リターンズ「Vsイマジネーター」
イン.ザ.ミラー「パンドラ」
オーバードライブ「歪曲王」
「夜明けのブギーポップ」
ミッシング「ペパーミントの魔術師」

「ブギーポップは笑わない」

  • 「君達は泣いてる人を見てもなんとも思わないのかね!
      あきれたものだ。これが文明社会ってわけか!
      都市生活は弱者を見殺しにする事から始まるってわけか、は!」
     ーブギーポップ

    ブギーポップ初登場のシーンから。
    竹田啓司もこのセリフを聞いていて後から色々と考えたりしていた。
    こういう場合、思う思わないは別にして、行動におこす事がむずかしい....
    なんとも思わないって事はないでしょう、そりゃ気にはなりますよ、やっぱり。


  • 「夢が見られない、未来を想えない、そんあ世界はそれ自体で間違っている。
      でもそのことと戦うのは、残念ながら僕ではない。君や藤花自身なんだ」
     ーブギーポップ

    自分の彼女の顔でこんな事をいわれては、竹田啓司もさぞ困っただろう。
    後々、彼はデザイナー修行にだいぶ精を出しているようだが、これも一つのキッカケに なったのかも知れない。宮下藤花本人は、一緒にいる時間が減ってしまったのでご立腹のようだ。


  • 「この紅葉、落ちるのは綺麗だけど、落ちているのは汚いだけよね...」  ー宮下藤花

    「堕ちて行くのは綺麗だけれど、堕ちているのは汚いだけなの......」
    こっちの漢字にした方がなんとなく好きです....

    結構、当突なセリフなんですが、言葉としては綺麗ですよね、なんかドキッとしますし...
    ただ、落ちて土に却っていく葉をみて「汚い」ですましてしまうのは、ちょっと 抵抗を感じます。イマジーネションの欠如とでもいうか....まあ藤花だし(笑)
    遠まわしに「死」に価値を認めてないって感じるのは私だけしょうか、 イマジネーター様好きな私には、多少引っ掛かるセリフでもあります。


  • 「凪、普通という事をどう思う?
      普通というのは、そのまま放っておいたらずーっとそのままだという事だ。
      だからそれが嫌ならどこかで普通でなくならなければならない。
       だから俺は.......」
     ー霧間誠一

    死に際の彼が、凪に伝えた言葉、遺言ってことになりますね....
    父親として結構まともな彼が、「普通でいるな」といいたかったとは考えずらいんで、「普通じゃないもの」 について言い残したかったんでしょうか、真意は何だった判らないんですが、 幼い水乃星透子が誠一先生に言っていた「誰かが続いてくれると信じてる?」を思い出すと、 なんとなく凪は続いてくれてるのかな....とか思います。


  • 「あなたは、何かを追い求めているのですね。
      だったら泣くのはそれを見つけてからにしなさい」
     ーブギーポップ

    ブギーポップって、結構キツイ事とか平気でいうんですよね、 普通は泣いてる人間にこんな事を言たって無駄です。泣いてる時ってのは一種の錯乱状態ですからね.... 思考力ないし。

    あまり関係ないんですが以前、泣いてる奴が電話のベルに反応して普通に戻って「もしもし」とか普通 に対応してました。つまり泣きやむには電話が効果的だと(謎)


  • 「誰も誰も誰も誰も誰も誰も誰も誰も誰も誰も永遠には生きはしない」 ー早乙女正美

    早乙女正美、彼は死に憧れてたらしいんですが意識できなかっただけで ホントは凄く恐かった....意識できない位に....なんとなく、そう思うのです。


  • 「それだけじゃおかしい?優しさが全てに優先する動機だと駄目なの?」 ー紙木城直子

    かの有名な「北斗の拳」では「力なき正義は無力なり、正義なき力は暴力なり」 といってますが、価値の問題でいえば「力だけ」よりも「優しいだけ」 のがマシなもんでしょうね。
    誰かに優しくした事が、誰かに冷たくなってしまうとか、そんな事を除けば、 優しいって事は一種の才能ですから。紙木城直子がエコーズと意志疎通が出来たのは 「優しい」という才能が進化しかけていたからかな....とか思ったりします。


  • 「どうして好きになれる相手を選べないんだろ。そうできたらいいのに....」 ー紙木城直子

    出来たらいいけど、出来てはいけない。
    完全に感情をコントロールできる人間は人間ではないです、その善悪は別としても。

    管理人が愛するlainというアニメで、デウスという方が
    「感覚だって脳の刺激でどうにだって得られる。嫌な刺激なんか拒絶すればいい、
      楽しくて気持ちがいい事だけすればいいのさ」
    と言っておりましたが、それのシナリオ担当の小中さんが、
    「そう出来る様になるのも、そう先じゃない。
      でも、そうなってしまうと判らないままでいる事がとても多いと思う」
    ....と書いてました。なんだか凄く胸に染みました。

    やっぱり私は、そうできない方がいいと思います。


  • 「私とこの人はここで死ぬけれども、私と同じように、
      あんた達を許せないと考える人は必ずいる!あんた達が地に潜って隠れたとしても
      あんた達が利用しようとしている世の中の歪みを憎む人間が
      いつか必ずあんたを見つけるわ!」
     ー新刻敬

    この状況でこんな事がいえる女、新刻敬.....歪曲王にも説教かますし。
    誰かじゃないけど、やっぱり正しいものに最後は勝ってほしいものですよね。


  • リターンズ「Vs.イマジネーター」

  • 「この世の中には決まり事なんて本当は何も無いのよ。
      全ては不確定でどんな事だって不自然な事はない
      鳥が空から落ちる事だってあるし、四月に雪が降る子事だってあるのよ」
     ー水乃星透子

    死という概念ですらも、死を見る事ができる能力を持つ彼女にとっては 決まり事とはいえないのかも知れません。もしくはそれを変えをようとしている自分にたいして語ったのかも知れませんね。


  • 「悲しい話よね、自分みたいな人間を 増やしたくなくて、でもどうする事もできなくて、
      それで、すこしでも優しくしてもらった記憶のあるあなたを頼ったのよ、この娘は」

     ーイマジネーター

    これは、麻薬中毒で飛鳥井を襲った今崎静子の事です。
    普通だった生活が父親の脱税から一変してしまい、より強い麻薬を得るために 売人にまでなってしまった彼女だったが、最後の優しさだけは残していた....


  • 「知っていて、助けなかったのかー」 ー飛鳥井仁

    正確にはこれはセリフではないです。

    警察は今崎静子の状態を知っていたが、下っぱの売人ではなく上にいる奴を捕まえる為に 敢えて泳がせておいた。
    大の虫をいかすために小の虫をころした、ってことだと思うのですが、殺される虫の方は 堪ったものじゃないです。飛鳥井が憤るのも無理はないです。


  • 「誰にも嫌われないで生きていけるなんて思ってる人は、それ自体イヤミだわ。
      あなたにそんなつもりがなくても、嫌われたく無いとしか思ってない人は、
      他の人間の"嫌いになる権利"を侵害してるのよ。
      わかるかな侵害よ、シンガイ」
     ー末間和子

    初対面の人に相談を受けてこんな事いうなんて....
    別にイヤミでもないと思うのですが....嫌いになる権利を主張されても....


  • 「君が私のことを、君なりに真剣に思ってくれてることはわかっていた。
      だが同時に、私には君のことが見えていた。だから君は私を好きになっても、
      決して幸せにはなれないだろうということも、よくわかっていた。
      君の気持ちは残念ながら子供っぽい憧れなんだよ。
      君自身が、本当に心から好きになれる相手というものはこの世にいない。
      君はそういう人間なんだ。私への気持ちの半分は、哀れな私への同情にすぎない。
      それを恋愛感情だと思いこめるのはやはり君がまだ子供だからだ.....
      そして君はいつもとても寂しい。
      君は、自分にはどうして夢中になれるものがないのか不思議で仕方がない。
      それがいつでも、たいへんに悲しい。だから私に興味を持った。
      悲しそうな私なら、君と同じなんじゃないんかと思って...だがそれは錯覚っだ。
      私は悲しみなんて本当は感じられないんだ。私のはただの願望だ。
      そこには未来がないだけで、君のような想いはどこにもない。
      君が私になにを求めても、私は君に何をあたえることはできないんだ.....
      .....我々には、供にもてる世界がない。

     「本当にずっとそう思ってたんだ。君を助けられたら、とだがそれが出来ない。
      今でも、どうしていいかわからない。君は私といるべきじゃない事はわかる。
      あの夜、一人ぼっちで雪が降るのを待っていた時に声をかけてくれた君の事を、
      僕がどう想ってきたかということとは全然関係なくね....」
     ー飛鳥井仁

    なんだかこうやって書くと冷たい感じをうけてしまいますね....でも作品を読んでいれば 判るんですが暖かい文章だと思います。ここ、読んでてジーンときました。


  • 「あなた....たいしたものだわ----
      私はここまでで、その先はないけれど、あなたのように強い人を前にすると、
      いつか必ず"突破"できる人が現れると確信できるわ....」
     ーイマジネーター

    誰でも無い、人の想い自身に敗れ、世界を去っていくイマジネーター。
    だが彼女は最後に人の可能性と、次に続く誰かを信じて微笑むのだった。


  • イン・ザ・ミラー「パンドラ」

  • 「あたし、雪って嫌い、降った後って、世の中から匂いが消えるんんだもの。
      みんな同じになっちゃって、個性ってものが消えちゃうのよね」
     ー七音恭子

    私は飛鳥井先生と同じで雪肯定派なんで、"個性が消える"というよりは、 "包んでくれる"といった印象を受けますがね、雪の降った後って、 独特の香りがあっていいと思うんですが......


  • 「私を燃やしちゃったら、その毒もきえるんじゃないの。
      さっきしたみたいに、バクハツさせるとか」
     ーキト

    統和機構の人造人間には、どうも自分の命を軽視した発言が多いのですが、 これはその最たるものです。「あ、その手があったか」とか言えるわけないと思うんですがね.....


  • 「その奇蹟がくれた生き延びる道を 奇蹟を起してまで救おうとした者の意志を、
      君がその物体にしがみ続ける事で踏みにじるなら、それは君の勝手だ」
     ーブギーポップ

    自らの愛する者の遺体にしがみつき、その場から動かない辻希美に辛辣な一言。
    読んでいる時、気持ちは判るんですが(たぶん)逃げない希美に腹を立てていたので 「良くぞ言ってくれた!」と感嘆しました。


  • 「お前は泣く事が出来る。
      前に喫茶店で、おまえは俺の死んじまった友達のためにも泣いてくれたし な。
      俺自身は全然ないたりしなったてのによ。だから......」
     ー海影香純

    何故かリアルな出来事ではあまり泣かないのに、小説や漫画、アニメやゲームでは泣いてしまう私に とって、こういう言葉は痛いんです、だから尚更に心に残ります。


  • オーバードライブ「歪曲王」

  • 「しかし世界に確実に正しい事などないんだよ坊や。
      全ては歪んでいて、どこかしら捻じ曲がってるものさ.....」
     ー歪曲王

    水乃星透子と言ってることがダブルんですが........なんとなく。


  • 「その苦しみはもう消す事は出来ない。その苦しみこそがあなたの中心なのだから。
      だからあなたはその苦しみを、心の中から消しさってしまいたいと願うものを
      逆に黄金に変えるようにしなければならない」
     ー歪曲王

    歪曲王の本体が彼なんで、根は良い奴.....というよりも、この言葉をきいてると 想うんですが、これって彼自身の願いなんですよね。好きだったかどうかも 判らない人の為にそこまで悩んでしまうってのもある意味で凄いと思うのですが。
    だからブギーポップも......


  • 「知恵と勇気があれば、この世に出来ない事などないのさ。みんな忘れているがね」
       ーブギーポップ

    下手なツッコミは抜きにして、そうあって欲しいと思うのは別段おかしくもない筈です。 今に出来なくてもソレが後々に影響あって何時か....とか思ってこそ、って感じですね。


  • 「あ、あのね、あんた....あんたって、その」
     「そうだ。名前はブギーポップ。君はもうご存知のようだね」
     「.....本物なの?」
     「さあね、この世に本当の本物なんてものが存在するのかな?」
     「い、いやそういうことじゃなくて、つまりさ、あの、あんたって本当に、その....」
     「人を殺すのか、って?ああ、そうだよ」
     「そ、そんな軽く言わなくても...」
     「君は、噂などでぼくのことを何だと聞いてるんだい?」
     「えー、えーと.....死神とか」
     「だったらそれは人を殺す存在、ということじゃないのかな。軽いも重いもあるまい」

     「あんたって殺しやなの?」  「そうとも呼べるかもしれないね」
     「依頼者とかいるの?」    「会ったことも聞いたこともないね」
     「じゃあ殺すと、あんた自身何か得をするの?」   「いいや全然」
     「じゃあ無料奉仕なの?」   「報酬みたいなものを貰ったことはないね」
     「なんで殺すのよ?」
     「ひとつには、それが僕の仕事だからだ。
      そしてもう一つは、殺す相手が世界の敵だったりするからだな」
     「どうやって殺す相手を選ぶの?」
     「僕に選択肢はほとんどないね。
      自動的に殺される相手が何時の間にか僕の前にやって来る事が多いね」
     「殺してほしいって?あんたの相手になるのって順番待ちなの?」
     「殺されたいなんて本気で思ってる人間などいないよ」
     「そうかしら?」  「そうとも」
     「.....そうかしら?生きてるのが嫌になっちゃって、
      殺されたっていいと本気で考えちゃう人だっていると思うけど?」
     「いないね」  「いるわよ!」
     「それは単に、それ以上生きてると今迄生きてきた意味の方が死んでしまう、
      という選択肢があるだけだ。そこにはむしろ、逆に"存在を長引かせる"
      という生に意志があるわけで、生き続けるのが嫌になったわけじゃない」
     「.....?どういう事よ?」
     「殺されたいなんて言い出す資格を得るには、
      少なくとも本気で生きてからでなきゃ、ということさ」
     「.....な、何がいいたいのよ?」
     「君には、その資格がるのかな?」
     「だ、だって....だって、あたしはひどいヤツで。本当にとんでもないヤツで」
     「悪いと殺されてもいいのかい」   「ち、違うの?」
     「だったら世の中の殆どの人は死ななきゃならないんじゃないかな、君の理屈でいうと。
      まさか君とて、世界が善なるものだけでできている、なんてことは思ってないだろう?」
     「でも悪い奴がいなくなったら、そうしたら、世の中も少しは良くなるんじゃないの?」
     「良い者だけが生きている世界、ということかい?」
     「...そ、そうよ、あたしなんかじゃなくて日奈ちゃんとかがずっと平和に生きているような」
     「ヒナちゃん?それは誰だい」
     「あ、あたしよりもずっとずっといい娘だったのよ、
      それなのに、それなのにどうしてあたしの方が.......」
     「ヒナちゃん、という人が君の歪曲王だった、ということか」

     「.....ど、同類なの?あんたたちは?」  「..........」
     「君の歪曲王は、君に優しかったかい? それで彼女は君に何と言った?」
     「...苦しみの全てを、黄金に変えなきゃならないって...」
     「それでも優しかったかい?」
     「そうよ! よく判らなかったし、凄く難しい事のようにも思ったけど、
      でもやらなきゃならないんだな、って思ったわ!
      あそこで日奈ちゃんと暮らせるなら、どんな事でもしようって思ったわ!」
     「今でもそれができると思うかい」
     「わからないわよ! もうあたしは、あそこにはいないんだもの!」

     「君の歪曲王は、君の分身だ。
      その人が優しかったのなら、それは君の優しさなんだ。
      歪曲王には僕同様に....そう、さっき君が言ったとおりに、恐らく主体がない。
      君の中の歪みが形となって出てきただけだ。と言う事は、
      君はこれまで自分の中の優しさを歪ませつづけていたということになる。
      それは決して楽しい事ではなかった筈だ。
      歪んでいる事は君自身をいつも苦しめつづけてきたはずだ。
      だがその苦しみの数だけ、実は君は優しい人間だったという事になる。
      ヒナちゃんはそれを君に教えるために現れたのさ。君は彼女が好きかい?」

     「大好きかい?」

     「君はもう達成してるじゃないか」

     「君のその気持ちが黄金でないとするなら、
      この世の中に輝けるものなんか何もないんじゃないかな」
     ー道元咲子&ブギーポップ

    長いですね...スイマセン...ブギーポップと道元咲子のやりとりです、ここ凄ーく好きなんで、ついつい...
    どっちがどっちのセリフかって示さないでおいてあるんですが.....まーなんとなくね。
    敬や凪、志郎とかブギーに会っても驚かない人が多いなかで、これが通常の反応でしょう。
    心の中でいくら葛藤しても駄目だった思いだったが、現実でのブギーポップの言葉に救われるのだった。 「歪曲王」では、道元咲子の印象が凄く強くて、ここなんか泣きそうになりました。


  • 咲子「さっきいってたわよね、あんた、"この世界は正しい事だけじゃない"とかなんとか。
        でもあたしはやっぱり、あたし自身はろくでなしだけど、
        でも世の中の真ん中には"いい事"があって欲しいと思う。
        それはあんたの考えとは違うんでしょう?
        だったらあたしはやっぱりあんたの敵になるかも知れない」

     ブギー「死神なんて恐くない、と?」

     咲子 「そうよ!ちっとも恐くないわ!!」
     ー道元咲子

    ブギーポップは笑わない......でも、ここで笑うんですよね、微笑みですが......
    この作品の登場人物ですが、凪は凄すぎるし、正樹や羽原、新刻や末間、竹田も..... 皆、なんか浮世離れしていているって俺思うんですよね。でも未元咲子ってキャラは 等身大というか、なんというか....格闘の達人でもなければ、ハッキングも出来ない、 怪物とかに説教もしないし、博士とかいわれる知識もなく、デザイナーの卵でもないんで、凄く好きなキャアクターです。



  • 「夜明けのブギーポップ」

  • 凪 「黒田さん、オレには判らないんだ....オレが何をすればいいのか、
       オレは病気が治ったとして、どんな人間になればいい?父親みたいな作家とかか?
       素的な恋人でもつくって結婚するか?金を使って事業でも起こすか?
       ........ぴんとこないんだよ、どんなことも」
    黒田 「ぴんときて、それで生きてるヤツなんかいるかね」
    凪  「名探偵さんはどうなんだよ。自分はいい仕事してる、とか思えない?」
    黒田 「さあね、探偵ってのは、汚い仕事だぜ」 
    凪  「そーか。....もしかして、女探偵になるのみいーかな、とか思ったんだけどな−
       それもなし、か。....黒田さんは、何か探偵意外にやりたいこととかないの」
    黒田 「そうだな、正義の味方、かな」
    凪 「ぷっ、なんだよそれ?」
    黒田「なんだも何もない。そのものさ。
       探偵はつまらなことに縛られるけど、そーゆーの一切なしで事件を解決するだけの、
       ただそんだけの正義の味方、こういうのなら、なってみたいね」
     
        ー霧間凪&黒田慎平(スケアクロウ)


    霧間凪の原風景.......とまではいかなくても、今の霧間凪という人間を構成した大事な場面ですよね。
    凪が事務所でまったりしてる時や、泪を流していた時、心の中で思いうかべていた場面は たぶんここだと思うのですが.....どうでしょうか。

    余談なんですが、パンドラ迄は「一人の人間が、語りかけるように決めるセリフ」が 多かったと思うのですが、歪曲王あたりから「誰かと誰かを話させて、諭すようなセリフ」が 多くなったと思うのですが.....別に構成に会話形式が多い事のいい訳じゃないですよ、マジです。


  • 「.......死神にならいってもいいか。実はオレは、ある女の子を助けようとした。
      生命と引き換えにな。ところが、この俺はこの最後の土壇場になって、
      それを少し後悔しているのさ....バカな事をした。あんな事しなきゃよかった、ってな.....
      だったら最初からそんなことしなきゃよかったんだ。
      それを今になって、ぐちゃぐちゃと、まったく、みっともねえ....こんなんじゃ、
      こんなんじゃあいつに偉そうにいった"正義の味方"なんかほど遠くって、
      申し訳がたたねえ....あいつは"なれる"って言ってくれたのに....
      俺なんかは、なんかの罰を受けるべきなんだ。誰かに裁いてもらわなきゃ...
      だがその時間はない。俺はもう死ぬ。これでおしまいだ。こんな半端なまま、俺は.....」

     「裁いて欲しいのかい?
      それをされれば、君は綺麗な正義の味方になれるのかな?
      君の心の中にある後悔など吹っ切れて、その彼女に誇れるような精神に、
      また戻る事ができるのかな? 君が最も美しい心をもてた、その瞬間に」
     
        ースケアクロウ(黒田慎平)&ブギーポップ


    どっちの言葉も綺麗なんで、やっぱり会話形式になってしまいますね....
    名言集じゃなくて名場面集になってしまう(^^;;


  • 「努力はむなしいよな、確かにさ。なあ親父どの........」 ー霧間凪

    凪らしくないセリフだと一瞬思ったのですが、違うんですよね....たぶん。
    「虚しいとか何とかじゃなくて、やってる」って事なんですよね.....たぶん。

    霧間凪が様々な才能に恵まれた才女だってことは否定できない事実ですが、彼女が最も恵まれた 才能は「意志の強さ」...優しさや、努力する才能だったのかも知れません。クラスメイトの骨とか折っちゃいますがね(笑)


  • 「すべてのものには多面性がある。
      恐怖を無くすことにも、別の解釈があってしかるべきだ。
      たとえば...."すべてが死に絶えれば、そこにはもう恐怖はない"とかね....」
     ーブギーポップ

    ブギーポップが、来生真希子"恐怖を喰う者"に言った言葉なんですが....これって焚き付けてるんじゃないでしょうか? まあ、そもそもブギー自体が正義の味方ってわけじゃなくて死神ですからねぇ...


  • 透子「おじさん、もうすぐ死ぬわ」

    透子「.......でもおじさんは死ぬわ。結局、うまくいかないんだわ。
       どうせ途中で終わってしまうのよ」
    誠一「完全にうまく行くことなんかこの世にはないさ。みんな、多かれ少なかれ、
       どこかで取り返しのつかない失敗をしながら、それでも生きているんだ」
    透子「だって.....死んだらその後のことなんかわからないのよ」
    誠一「しかし、その意志だけは残る。たとえそれがどんなに悪いことにしか見えなくても、
       何かをしようとしたこと、それに向かおうとした真剣な気持ち、
        そういうものは必ず他の者たちの中に残る。
       その者たちだって結局は途中かもしれない。だがその時は、さらにその次に伝わる。
        ....そして......誰にわかる?
       その中の誰かは本当に世界の中心にたどりつくかも知れない....」

    誠一「誰にもそんな事はわからない。そしてそれが失敗かどうかも誰にも決められはしない。
       君がこれから何かをしたとして、それが途中で終わったとしても、
       君の次にも誰かが、それをもっとうまくやってくれるかも知れない......
        それはひょっとすると、君の敵だった者かも知れない。
       ただの通りすがりの者かも知れない。まったく関係ない人かも知れない。
        知れない、知れない....そんな事は誰にも判らないよ」

    透子「おじさんは?...おじさんの次には誰かがいるのかしら。
       誰かが続いてくれると信じている?」
     ー水乃星透子&霧間誠一

    長いって....セリフじゃねぇっすね。でもここは外せないですよ、絶対。
    イマジネーター編に関わる大事な場面で、イマジネーター様が最後に見せる 笑顔の意味は、ここを読んで始めてその本当の意味が判るんですよね....深いです。

    誠一や"スケアクロウ"黒田慎平の後には、凪が続いてくれているのかも知れないですが、 水乃星透子"イマジネーター"の後には......誰が続いているんですかね。


  • 「復讐し、殉死するというのは、とても甘くて美しいことじゃないかしら?」 ー来生真希子

    復讐や殉死って考えてみるとあまり良い事じゃないんですが、昔も今も.....特にメディアとして見ると、魅力を感じるものなんですよね、不思議と....いや不思議でもないか(謎)。
    「ベ○セ○ク」とか復讐ってことで戦ってますし、仇討ちは時代劇の基本ですし。「太○に○えろ」なんて16年間で何人が殉職したことか.....



  • ミッシング「ペパーミントの魔術師」

  • 「もう私、あんたに何もして欲しい事はないのよ。
      あんたと一緒にいて、やれる事はもう全部やっちゃったもの。
      だからあんたも私に何もする必要はない....さよなら、十助、それを言いに来たの。

    あんた、私の趣味は知ってるでしょ?死に関連するイメージが好みって奴....

     だったら、私としてはその痛みを確かなものにしなきゃならないわ。
     それも自分っで作る味でね。
      だから私はもうこれ以上あんたと一緒にはいられない....あんたの側にいると、
      私は、結局......痛みを忘れていくだけだわ。」
     ー楠木玲

    かなり中略してます、気になる方は見比べてみてください。おおよそで↑みたいな感じだと思うのですが......

    やはりここだけ読むと、玲が冷たく突き放す印象を受けるかも知れませんが、違うと思います。
    玲は十助の事が嫌いではありません、むしろ好きなんでしょう、そして十助も。
    色恋とは別に、お互いに想い合っていると想います。
    玲は十助よりも少し大人だった.....という事だと想います。 後に、自分の味を忘れてしまった玲に、アイスを渡した頃の十助ならば、その気持ちも判るのでしょう。

    「Vs.イマジネーター」の飛鳥井仁が衣川琴絵に別れを告げるシーン(↑参照) とあわせ見ると感慨深いです。


  • 「お前は出来そこないで、他の奴らもなりそこないだ。
      まったく.....どうしようもねえな。
       俺達はどうせどこにも行けねえってのに、よ.....」
     ースプーキーE

    悪行で名を売る(笑)スプーキーEですが、十助にこんな言葉を漏らしています。真意は定かでは無いですが。 表面上の行動は別にして、彼にも色々と想う事があったのでしょう。
    彼と同じ想いを一抹でも思わない存在はいないと思うのですが....
    攻撃性の強すぎる彼は、そこに嫉妬や疑念を感じすぎていた.....と思います。
    そして、実は誰よりも臆病だった彼は、統和機構に怯えていたのではないでしょうか....だから誰かを攻撃する 事で自分を確立していた。彼にとって軌川十助はどういう風に見えていたのでしょうか....


  • 「野々村さんは、何かを探してて、お化けってのはそのとっかかりみたいなものなんだね」 ーブギーポップ?

    スプーキーEの端末だった彼ですが、お化けに関しては、以前からのテーマだったようです。
    この「何かを探す」という言葉はブギー全体によく出てきます。
    何だかわからないけど、何かを.....ってのは共有するフレーズなんですが、悪い気はしないです。


  • 「お前は他人を幸せに出来ても、お前だけの幸せというものを掴めぬのではないか...
      そんな気がしてならぬ。それが世界に匹敵する才能を持ってしまった、
      お前の宿命なのではないかと...」
     ー軌川典助

    誰よりも、痛みを理解していた彼は、 誰よりも、自分の痛みを判って欲しいとも思っていた。
    誰よりも判ってしまっていただけに、結局痛みを誰にも伝えられないまま。
    それが彼「ペパーミントの魔術師」の悲しい魔法。


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