ブレーキ強化

RZVを乗る前、VF1000Rに乗っていた(その後また買い直したけど)。MAX250km/h-overという動力性能に見合わない制動性能だったため(ようは効かない)、最初RZVのブレーキに何の不満もなかった。しかしRZVに慣れ、峠にも行き始めると固いタッチの割にいまいち効きの甘いブレーキに不満が。

そんな時、雑誌クラブマンで純正流用特集が掲載され早速購入。「なになに、TZR用の異形4PODが通称おむすびキャリパーと同ピッチで使える?でもおむすびってどれだよ。RZVのもかぁ?」。

この疑問を解決してくれたのが親友だった。なんと都合良く後方排気TZR(3MA)に乗っていて(これから後継の3XVまでキャリパーの変更はなし)、キャリパー、ホースを外す機会があるというではないか!早速友人宅にお邪魔し、単体となったキャリパーをおごそかにあてがう・・・ ボルトオン



1. キャリパー購入

ものが無ければ始まらない、でも新品を買う金は無い。そうなれば行く所は一つ、解体屋。当時住んでいたアパートからもそう遠くない、パーツBGでも有名なゼロハンに。恐る恐る値段を聞く。「1万5千円。」買った!

見た目の程度は決していいといえる代物ではなかったが、使用上問題はないとのことなので丸洗い後そのまま装着することに。理想を言えばこういった中古パーツ、特にブレーキ関連はOHするのが望ましいのだけれど、金もなければ物を目の前にして指をくわえている忍耐力もなかったので清掃以外は特になにもしなかった。

2. 装 着

ブレーキフィッティング用の銅ワッシャを購入し、いざ装着。作業自体は30分程で終了。「いい、すごくいい」、おもわずウットリ。

もうウハウハ状態で試乗開始!ん?なんか変だ。とりあえず帰るか、とUターンしようとすると「げ!ブレーキ引きずってる!?」

人間何かトラブルがあると良い方に考えたくなるものです。「変にあたりがついてるんだ。ちょっと走れば大丈夫、のはず」。当然そんなんで直るわけもなく作業場に戻り確認。「あ、キャリパーがローターに干渉している・・・」。

RZVは前後にベンチレーテッドディスクを採用してディスクが厚いため、ノーマルタイプディスク用のキャリパーとの組み合わせでもキャリパーのローター用の溝とローターのクリアランスはぎりぎり。しかもそのままではキャリパーセンターが出ていない(キャリパーが約1mmローターに対して内側にくる)。何にも考えず付けたらそりゃ干渉するわな。

何かいいスペーサーは無いか、と周囲を探すとちょうどいい厚さ(約1mm)のワッシャが。それは役目を終えたかに思われたヤマハ純正のフィッティング用銅ワッシャだった(ちなみに社外品のフィッテング用ワッシャだと厚すぎて(約1.5mm)センターが出ない)。これをキャリパーとフォークの間に挟みキャリパーを外にオフセットさせる。もう我慢汁でまくり状態でセカセカと再装着。でまた試乗、問題なし!でも肝心の効きが変わらん気がするなぁ。

あ、書き忘れましたが同時にアンチノーズダイブもキャンセルしました。方法は簡単。刀用に売っているキャンセラーを付けるだけ。もちろんブレーキホースの処理はありますが。私が付けたのは神戸ユニコーンの当時6000円で売っていた物。ボルトを調整することで圧側減衰圧調整が出来る代物でもあったけれど、結局外すまで一度も調整したこと無かった(笑)。

3. 進 化

その後、ミスターバイクBG主催の絶版車ツーリングに当選。翌日にそのツーリング、というか撮影を控えた日に友人がNSR250のマスターをくれるというので、「折角の晴れの舞台だ!やっちゃる」とばかりに何も考えず装着。

作業終了、お約束の試乗。いつものようにブレーキング、「うぉー、スゲー効く!!」。

いままでのRZV純正(5/8)ではマスターとキャリパーのピストン径比率が最適でなかったようで、タッチは固く効きはイマイチだった。それがNSR用の14mmにすると、タッチも柔らかくコントローラブルなものになり効きも劇的に向上。もう元には戻れない程いい!。

ちなみにその後RZV純正キャリパー+NSRマスターというのを試したけど、タッチは良くなったものの効きそのものにはあまり変化を感じられなかった。ブレーキを強化するならセットで交換がベストな選択である、と言えそうだ。

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