業田良家師匠の 百年川柳ベスト 2004年全句集

1995-98年
1999年
2000年
2001年
2002年
2003年
2004年
2005年



いえこれは目がでかくなる眼鏡です(1号)

なにもかも思い出せない更地跡(2号)

電池切れだろうがボタン強く押す(3号)

食洗機次に欲しいは皿入れ機(4号)

見つからないペーパーナイフよりは指(5号)

貧乏のせいで裏ワザ思いつく(6号)

「いつもの」と言っていいのはいつからか(7号)

眉毛立ち年をとったと実感し(8号)

強盗をしそうな客とふたりきり(9号)

母の日に女房オレになぜねだる(10号)

練習も聞かせるピアノ発表会(11号)

下り坂帰りも下り坂になれ(12号)

ナビゲートしすぎる妻と喧嘩する(13号)

おみやげの値札をわざとはがぬ時(14号)

悪気なく蛇口をきつく締める奴(15号)

暑中見舞い虚礼にならぬ酷暑かな(16号)

プリンタの電源切るの忘れがち(17号)

急な雨用心深い人の傘(18号)

灰皿も公衆電話も消えたビル(19号)

公園でなにもするなと書いてある(20号)

どうしても話の腰が折れぬ人(21号)

台拭きと呼ばれちゃいるがぞうきんだ(22号)

クラクションうまく押せずに逆の意味(23号)

無礼講言った人にはせぬがよい(24号)