業田良家師匠の 百年川柳ベスト 2004年全句集
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いえこれは目がでかくなる眼鏡です(1号)
なにもかも思い出せない更地跡(2号)
電池切れだろうがボタン強く押す(3号)
食洗機次に欲しいは皿入れ機(4号)
見つからないペーパーナイフよりは指(5号)
貧乏のせいで裏ワザ思いつく(6号)
「いつもの」と言っていいのはいつからか(7号)
眉毛立ち年をとったと実感し(8号)
強盗をしそうな客とふたりきり(9号)
母の日に女房オレになぜねだる(10号)
練習も聞かせるピアノ発表会(11号)
下り坂帰りも下り坂になれ(12号)
ナビゲートしすぎる妻と喧嘩する(13号)
おみやげの値札をわざとはがぬ時(14号)
悪気なく蛇口をきつく締める奴(15号)
暑中見舞い虚礼にならぬ酷暑かな(16号)
プリンタの電源切るの忘れがち(17号)
急な雨用心深い人の傘(18号)
灰皿も公衆電話も消えたビル(19号)
公園でなにもするなと書いてある(20号)
どうしても話の腰が折れぬ人(21号)
台拭きと呼ばれちゃいるがぞうきんだ(22号)
クラクションうまく押せずに逆の意味(23号)
無礼講言った人にはせぬがよい(24号)