レ・ミゼラブル

8月29日(日) 帝国劇場 マチネ 2階F列18番

 

 

楽!

今回は滝田さんバルジャンの楽です。もう本当にロビーは人で溢れかえっていました。この一種独特の雰囲気がまた気持ちを高ぶらせますね。わくわくどきどきです。

 

キャスト

ジャン・バルジャン:滝田栄 ジャベール:川ア麻世 エポニーヌ:島田歌穂 ファンテーヌ:鈴木ほのか

コゼット:早見優 マリウス:石井一孝 テナルディエ:山形ユキオ テナルディエの妻:大浦みずき 

アンジョルラス:岡幸二郎 

ガブローシュ:秋山拓也 リトルコゼット:山田由梨 リトルエポニーヌ:高野朱華 

アンサンブルの人ではソワレで再び見られる人もいますが、このほとんどのキャストが今回が本当に最後になります。

 

感想

千秋楽というと私は一種お祭りみたいなもので、作品うんぬんではないという印象を持っていましたが、今回の千秋楽は本当に本当に素晴らしかったです!!!

アンジョルラスの岡さん。前回は結構声がお疲れ?という感じだったんですが、出だしの「誰が導くか〜」と言う声を聞いただけで、しびれちゃいました。絶好調という印象です。はりのある素敵な声。ちょっと「群れとなりてー」のとこで、ケロってましたが、ここは苦手なんでしょうか。毎回なっていた気もします。でもでも、なんというか今回は登場したときからすでにオーラが違いました。ピーンと張り詰めた緊張感があって、ぞくぞくしちゃいます。

今回はなかったんですが、ジャベールがバルケードに帰って来たとき、えーっと「ちびっ子仲間」? ジャベールの銃を取り上げるとこです。岡さんのアンジョルラスは足で銃を遠くへ蹴っ飛ばすんですよ。それがいつも見てて、「っぽいなー」と思っていました。とっさに足が出るあたり、闘いを分かっているって言うか。

それから結婚式! もうこんなに楽しいシーンだとは思いませんでした(^.^) 手拍子も起こったし、なんといっても岡さんの給仕さんと山形さんのテナルディエのやり取りが(笑) それから大浦さんも初め見た頃はいまいちという印象もあったんですが、なんのなんの。すっごくお茶目で楽しいマダムテナルディエでした。ケーキのクリーム舐めちゃったりね(笑)

そんなお楽しみのこともありつつ、しかしなんといっても今回の舞台が素晴らしかったのは、凄くバランスが良かったからだと思います。アンサンブルとプリンシパルと、そして千秋楽だからといった気持ちだけが先行することもなく、なんと言葉で言っていいか分からないぐらい、本当に完成された洗練された素晴らしい舞台でした。

滝田さんのバルジャンは、苦しみや痛みや葛藤や、コゼットに対する愛情、マリウスに対する愛情、内面から滲み出るその全てに心打たれました。今回はあんまりオペラグラスを使わないように見ていたのですが、最後、神に召されるシーンでは滝田さんは泣いていたのではないでしょうか。マリウスにコゼットを預けるシーンからのその心の叫びに、そして燭台を抱きしめるその姿に、今でも思い出すだけで涙が出そうになってきます。

誰がではなくて、誰もが本当に素晴らしい歌と演技と舞台を見せてくれました。

 

カーテンコール

昨日に続いて上から垂れ幕が降りてきて、紙ふぶきも舞っていました。滝田さんの挨拶があったのですが、その中で印象的だったのは「この幕を下すのは、また幕を上げるためです」と言った言葉が、すごく素敵な言葉だと思いました。そして、本当にそうなって欲しいと願っています。

さて、いつもより多いお花が投げこまれ、アンサンブルの方が1階客席に下りていき皆で「民衆の歌」の合唱。すると何故か2階席の私の回りの方たちは後ろを振り返り、誰かを待っているみたい・・・ そういえば舞台上のプリンシパルの中で1人たらない人がいる・・・

正に「バーンっ!」と言った効果音が欲しいくらい突然に岡幸二郎様登場です!! しかもすぐ近くの通路を通って2階席最前列へ。うひゃー。実物の方が何倍もかっこいい〜(^.^) 2階から舞台上に微笑みかけつつ、2階席の皆と一緒に「民衆の歌」を歌いました。そしてお花を投げて、2階席騒然の中、慌てて帰っていかれました。

舞台上ではアンサンブルの方も舞台に戻って、全員でお辞儀。そのと中に下手側からぎりぎりお辞儀に間に合う岡さんが凄くおかしかったです。

幕が降りてからはまた拍手に答えて幕前に皆さん来て下さいました。滝田さんの生声「ありがとう」を聞いて、「南太平洋」の千秋楽を思い出しました。滝田さんの人柄なんでしょうね。凄くアットホームです。と中ソワレに出演される村井さんを引っ張り出すお遊びも(笑) 川アさんがジャベールのコート(?)を羽織らせて、滝田さんと村井さんの土下座までありました(笑)

 

燃えつき

なんというかもう大変素晴らしい舞台を見て、すでに燃え尽きてました。ソワレまで持つんかいな。

 

小話

名残惜しく、客席から出ようとしたら、おばあちゃん・おかあさん・5歳くらいの男の子という家族が話をしていました。男の子の手には岡さんが投げたあの花が!! 男の子「この花、誰かにあげちゃおうか」 おばあちゃん「なに言ってんの。10年に1度あるかないかなんだから、大事にしなさい」 すっげー笑いました(笑) ぼくー、この花あげるって言ったら、凄い争奪戦になっちゃうんだよー(笑)

 

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