SUT-100は、その横断面を見ると、6本の音道(A〜F)から構成されていますが、この内、直管の音道(A〜D)を調節して、再生低域を伸ばします。
その手法は、基本的に、SUT−200場合(
最適化・超究極のページを参照)と同じです。
すなわち、ベニヤ板を音道に貼り付け、耳を頼りに、最適な厚さと長さを探すという極めて原始的な方法です。
SUT−200での経験から、低域を伸ばすには音道Dの寄与が大きいので、ここの調節から始めます。
近所のホームセンターで購入可能なベニヤ板の厚さ(mm)は次です。
5.5、 9、 12、 15、 18、 21
それぞれを
巾 : 118mm (音道の巾が120mmだから)
長さ: 180mm (SUT−200の経験から、暫定的)
に切断して、上の写真の様に、布テープで固定します。
試聴の結果、厚さは12〜18mm辺りが良さそうです。
続いて、長さです。
10mm刻みに、120〜220mmの範囲を探ると、ヤマは150〜190mmの辺りにありそうです。
暫定的に15*180mmを選択して、音道Aの調節に進みますが、その前に
鬼太鼓座”弓が浜”の <ド〜ン ドンド〜ン −−−> を聴いて、記憶しておきましょう。
次は音道Aの調節箇所です。
他の音道でも役立つように、手順を示します。
なお、白い布テープの巾は50mm、茶色のは38mm。
白く見えるのはプラスチックのヘラ。これで隅まで決めます。
音道Aでは、厚さは5.5か9mm、長さは130〜170mm辺りが良さそうですが、AとDの調節を色々組み合わせても、まだ「COWBOY
JUNKIES」の床鳴りが聞こえません。
続いて、音道B。
ここでの、厚さは5.5か9mm、長さは160〜200mm辺り。
もう一息、と、祈りを込めた音道Cの調節では、厚さは5.5か9mm、長さは120〜160mmでしょうか。
Aを固定するとDを見直す。Bを固定するとAもDも見直す。Cを固定するとAもBもDも見直す。
貼りつ剥がしつ数知れず(数百回)、ようやく辿り着いたのは次のサイズです。
これで「COWBOY JUNKIES」の床鳴りが聞こえてきます。
音道 厚さ 巾 長さ (mm)
A 5.5 77 150
B 5.5 77 180
C 5.5 118 140
D 15 118 170
これを中級での最終版としましょう。