アロースタッド

静内スタリオンステーションからほど近いところに位置するここは、約30頭の種牡馬を繋養する、広大な種馬場です。
頭数が多いこともあって、見て回るだけでももう大変で大変で。(^_^;)
アンバーシャダイ 〜息の長い後継者〜
アンバーシャダイ1977年生まれ、早来産。
父:ノーザンテースト
母:クリアアンバー
主な戦績 81年有馬記念、83年天皇賞(春)。

入口からすぐのところで出迎えてくれたアンバー、一部では「ダイゴアンバー」のモデルなどと説明する人もいますが(笑)、日本の競馬史を塗り替えた名種牡馬ノーザンテーストの初年度産駒にして最も有力な後継馬で、メジロライアンなどを輩出しています。
だいたい、ただですら7歳(当時)までという、息の長い現役生活を続けた上に、今でも種牡馬として活躍を続けているあたり、父譲りの息の長さです。

ロイヤルタッチ
 〜賢兄愚弟とは言わせない〜
ロイヤルタッチ1993年生まれ、静内産。
父:サンデーサイレンス
母:パワフルレディ
主な戦績 95年ラジオたんぱ賞3歳S(G3)、96年きさらぎ賞(G3)・皐月賞2着・菊花賞2着。

93年ダービー馬ウイニングチケット(父トニービン)の半弟として有名で、96年菊花賞ではダンスインザダークの渾身の猛追に屈するも2着を確保して実力を見せつけています。

ラムタラ
 〜がんばれ、お坊ちゃま?〜
ラムタラ1992年生まれ、アメリカ産。
父:Nijinsky(ニジンスキー)
母:Snow Bride(スノーブライド)
主な戦績 95年イギリスダービー・キングジョージVI世&クイーンエリザベスS・凱旋門賞

総額44億円という超破格のシンジケートが組まれたことで、競馬ファン以外にも名を轟かせたこの馬。
出だしこそ若干遅れているものの、これから産駒の名を聞くことが増えることでしょう。
欧州最強とまでも言われた猛者の正体は大変おっとりしていて、どこか「いいとこのお坊ちゃま」という感じもする馬でした。
何と、特別にお許しが得られたので、触らせてもらいました!(^^)

タマモクロス
 〜元祖春秋天皇賞馬〜
タマモクロス1984年生まれ、新冠産。
父:シービークロス
母:グリーンシャトー
主な戦績 88年天皇賞(春)・宝塚記念・天皇賞(秋)

彼を語る上では、古馬になってからの快進撃と、母の数奇な運命を語らないわけにはいきません。
同一年度の天皇賞春秋連覇は、一流のスタミナとスピードを兼ね備える馬でしか達成し得ない偉業であり、彼のあとには11年後にスペシャルウィークが達成するまで現れませんでした(91年のメジロマックイーンは惜しいことをしていますが・・・)。
また、その年度のG1戦績は3勝2着2回。これは皇帝シンボリルドルフをも上回り、2000年にテイエムオペラオーが5勝(つまりパーフェクト)を達成するまで、並ばれることこそあれ(といってもスペシャルウィークだけですが・・・しつこい!>私)破られることはありませんでした。

母の数奇な運命とは、じゃじゃグル23巻の折り返しでも紹介されていますが、彼タマモクロスとその妹ミヤマポピーがそれぞれ天皇賞・秋とエリザベス女王杯を制したときには生まれ故郷の牧場は既になく、母もその混乱の中死去していたというものです。

スタッドのご厚意で抜け毛ですが、たてがみをもらうことができました。
常にカメラバッグに忍ばせていますが、それが馬券のお守りに・・・全くなってません(笑)。

タイキシャトル
 〜優等生、その正体は・・・?〜
タイキシャトル1994年生まれ、アメリカ産。
父:Devil’s Bag(デヴィルズバッグ)
母:Welsh Muffine(ウェルシュマフィン)
主な戦績 97年マイルCS・スプリンターズS、98年安田記念・ジャック・ル・マロワ賞(仏G1)、マイルCS

この馬、現役時代からとてつもなく頭の良い、いや良すぎる馬で、引退レースのスプリンターズステークスではすでに種牡馬の体つきになっていたことは有名です。
しかし、この毛色は尾花栗毛といっても良さそうなくらいです。ゴールドシチーがヘヴィメタへのスカウトに「霊界からゲリロ〜ン!」したりしなかったんだろうか(爆)。
いかにも優等生といった感じなんですが・・・、下の余談をご覧ください。

デンジャーゾーン余談
このタマモクロス(左側)とタイキシャトルの間の道は、一見何の変哲もない道に見えますが、実はデンジャーゾーンなんだとか。両方噛みに来るらしいです(笑)。
とかいいつつ、帰りにわざとここを通ってきましたが、襲われずに済みました。(^_^;)

メジロライアン
 〜神様のお気に入り〜
メジロライアン1987年生まれ、伊達産。
父:アンバーシャダイ
母:メジロチェイサー
主な戦績 91年宝塚記念、90年弥生賞(G2)・京都新聞杯(G2)、92年日経賞(G2)。

現役時代は「競馬の神様」大川慶次郎氏に高く評価され、オグリキャップの勝った有馬記念で「ライアン!」と応援されていたことでも知られています(それに棺にもライアンのたてがみを入れましたし)。
勝ったG1は宝塚記念だけと「イマイチ君」との揶揄を受けつつも、初年度から5冠牝馬メジロドーベルや天皇賞馬メジロブライトをいきなり輩出して人気を回復したライアン。
その特徴といえば、何と言ってもたてがみをとことん短くした「ライアンカット」。
実際、「この髪型で判りました」と言ったら、
「ライアンカットですから」
と富菜場長に返されてしまいました(笑)。
気性がおとなしく、触っても良いとお許しが出たので、ご厚意に甘えさせてもらいました。(^^)

このころから囁かれていたのが、産駒メジロブライトが何処で繋養されるかということで、私もここで親子3代一堂に会したらと思っていたんですが、期待はあっさり裏切られずここに揃いました。これこそ競馬の醍醐味。よーし、うんうん、よーし。

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