
05:スナッフ・ムービー
キーパー:じゃビデオをもう一回見るということで。ちなみに全員? ではSANチェック……はもうしなくてもいいです。映像は1回目と変わらないんですけど……<聞き耳>を。
流石:(成功)「何だ、何か聞こえるな」
加治:成功。
キーパー:部屋の中に見えているのはナニかと女の子で、当然カメラのジーっという音も聞こえるんだけど、その部屋から発生する音ではない音が……。
和堂:お? (加治に)「ちょっと音声大きくして」
キーパー:船の汽笛の音でしょうね。
流石:船の汽笛?
和堂:この(映っている)部屋って窓とかは?
キーパー:あります、あります。ただ、カーテンが引かれています。しかもカーテン越しに光が入ってきてるから……。
一同:撮影されたのは、昼間だ。
加治:部屋の壁はコンクリなんですよね? 画面は揺れているような感じはあるんですか?
キーパー:画面はね、不自然にピンボケなんだよ。
加治:……不自然にピンボケ?
キーパー:あと、船の汽笛の他に、何か会話が聞こえます。
和堂:さらに<聞き耳>とはいかない?
キーパー:これは聞こえませんね。専門家がデジタル処理とかしないと。
流石:何か、そういう専門につながりは無いの?
英司:……う〜ん。
キーパー:じゃあ、鑑識課にも悪徳警官がいたことにしよう(笑)
和堂:出会い系サイトのつながりで(笑)
流石:(いきなり警察署に場面転換して)「ちょっと調べて欲しいことがあるんだけど……」
キーパー:じゃあ「分かった」と言って、彼はビデオを見て「をぉーーーーーーーっ!」っとなってハミング病とかに。ふふ〜ん♪(笑)
次郎:バーン! と扉を開けて入ってきて「違ーーーーーーーう!」
一同:(笑)
キーパー:(次郎と英司と)3人で面つき合わせて「「「ふふふ〜〜〜ん♪」」」
英司:しかもバラバラ(笑)
キーパー:勝手に自分の声を(ビデオの画像の)上にかぶせて録音してしまう(笑)。「おらー、食っちゃうゾ!」とかアフレコとかしちゃう(笑)
次郎:(女の子の役)「ヤメテヤメテー」
キーパー:「ゲヘヘ、ゲヘヘ」
英司:「ぼー、ぼー」(汽笛の音)
一同:(爆笑)
キーパー:とりあえず、時間がかかるそうです。「徹夜で明日までにやってみる」
次郎:最初に手ブレしてたって言っていたじゃないですか? 固定した後は?
キーパー:そうですね。手ブレは治まっています。ただピンボケはそのままです。
次郎:最初から一貫してピンボケなんですね。
流石:ピンボケってどういう風に?
キーパー:カメラの操作が悪くてピンボケになっている訳じゃなさそう。
和堂:ピンボケって何処にピンが合ってるの? 何処にも合っていないの? 例えば、ベッドに合わせるべきなのにその向こう側にピンがあっているせいでベッドがボケているんじゃなくて?
キーパー:そうじゃなくて、画面全体が何故かピンボケなんですよ。
加治:後から修正入れたっぽい?
キーパー:そんな感じかもしれない。
和堂:後からされたのだったら、その画像って、時間かかるかもしれないけど、処理できるのかな、ピンボケじゃない状態に?
キーパー:それは何とも言えない所ですね。そこは明日になれば分かります。
和堂:ピンボケにしたんだから、ピンボケじゃないと困る状況にあるわけだよね、きっと。
流石:ピンボケにする理由は?
次郎:そこで何か手掛かりがつかめれば、そこから……。
加治:汽笛が聞こえるような港って、近場にあるんですか?
キーパー:ない。白凰市にはない。
和堂:内陸部だもんねぇ。
流石:間違いなく汽笛は汽笛なんだよねぇ?
キーパー:それは間違いない。ただ、鬼別郡まで行けば海はある。
加治:コンクリの部屋の画像は、「実は船の中でした」みたいに揺れたりはしていますか?
キーパー:いや、それはないね。
流石:コンクリで船の中って言うのはおかしいしね、確かに。(部屋に)光が入ってくるって事は真昼間なのか。
加治:港の倉庫街の一角なのかもしれないですね。
次郎:倉庫とか、そういう可能性があるな。映像がハッキリすればそこら辺もハッキリしますかね。
加治:じゃあ、翌日って事にしますか。
流石:牛乳とアンパンを持って「よう、起きてるかい?」と言って鑑識のところへ行きます。
キーパー:では出来上がったビデオを持って、悪徳警官2名(流石&鑑識)が事務所に行ってあげましょう。で、鑑識の結果発表によると、ピンボケは直りません。何故かって言うと、これは何かに、要するにプロジェクターで壁に映したものを撮影した感じ。
次郎:なるほどなるほど。
英司:ああー、なるほどね。
キーパー:そういう風にしてダビングされたような感じのビデオですね。
次郎:音は?
キーパー:音は入っています。人が言い争っているような声と、バン! という発砲の音ですね。鮮明には聞き取れないんですけど、鑑識の不良警官によると、車が走ってきて止まったと。恐らくタクシーなんじゃないかな、と。金を払う云々の話になった時に運転手と客が揉める声らしい。
流石:という事は、それは外って事?
キーパー:そうそう。で、「この糞タクシーが!」……その後にバン! という銃声が。すると「分かった、分かった! 行けば良いんだろ、行けば!」という声の後タイヤを鳴らして車が去っていく音が聞こえます。
和堂:撃ったのは、運ちゃん撃ったわけじゃなくて、脅しで撃ったわけだ。
加治:凄い話ですけどね。日本の街中の話とはとても思えない。
流石:(話し声は)日本語なんだよね?
キーパー:日本語だよ。
次郎:で、汽笛の音が聞こえたって事は……海。
加治:プロジェクターで投影されている映像の音ではない感じ?
キーパー:オリジナルの映像にも入っている音だね。
加治:汽笛の音は?
キーパー:オリジナルにも入っている。
加治:オリジナルの背景でタクシーや汽笛の話があって、それをプロジェクターで映したものを、そのまんま?
キーパー:そのまんまオリジナルの音が入っている。
流石:(ビデオにする過程で)新しく音を拾っているわけじゃないんだ。
和堂:プロジェクターで映しているものを撮っているんだとしたら、撮っている時の音は一切入っていないの?
キーパー:入ってないですね。
英司:ちゃんとどこかに固定して撮ったんだ。
和堂:撮っている人の息遣いとかは?
キーパー:それもないです。
流石:まず事件の線で調べてみようか? 発砲事件の線で。それなら調べられるんじゃないかなぁ。
次郎:港……海が近いってことが分かるんだから……でも、多分管轄外(笑)
流石:県警だから県内だったら分かる。(※鬼別郡は当然県内)
和堂:港近くで、発砲事件があったかどうか。タクシー運ちゃんからそういう脅されたっていう証言があったとか。
キーパー:じゃあ県警本部に行ったことにして<説得>を振ってみよう。
流石:<信用>じゃダメ?(※流石は<信用>のほうが高いのです)<説得>かぁ……(コロコロ)
一同:おおー!(ロールは成功)
キーパー:そうすると、小笠原正徳っていう名前のタクシーの運転手さんが被害届けを出しています。一ヶ月ほど前のことなんですけど、鬼別郡に朱鉤湊町というクサカベの海上輸送基地になっている場所があって、倉庫街があります。そこでその小笠原っていうタクシー運転手が倉庫まである男を乗せていったそうです。そこで料金支払いの際にトラブルになって一発ぶっ放された、と。
流石:(運転手の)住所なんかも分かるよね?
次郎:会社も分かりますね。
和堂:モンタージュとかも作っているの?
キーパー:あー、作ってます作ってます。
流石:顔は?
和堂:束田さん!?
一同:(笑)
キーパー:顔は、あれだね。加地(※赤薔薇の店長代理のほうです。紛らわしいな)。小笠原は昔警察に嫌な思いをさせられたことがあったんで、拳銃をぶっ放されても、警察に関わりたくなくてその事件は通報しなかったらしいんだけど、今から29日前にこの倉庫街のとある倉庫で大量の血液を含んだベッドが発見されたんだって。その事件の手掛かりになるんじゃないかと思って、彼はすぐに警察に行って拳銃の男のことを証言したということのようですね。
和堂:(加地が)何処から乗ったっていうのは?
キーパー:白凰市からです。
流石:ベッドと部屋は発見されてたわけね。場所は勝手に使われていただけって訳か。
キーパー:現場は貸し倉庫だったわけですけど、たまたまその貸し倉庫会社の社員が倉庫に入って小さな部屋で血塗れのベッドを見つけたそうです。
和堂:ちなみに(加地と小笠原は)なんで揉めたの? 発砲された理由は?
キーパー:単純に支払いです。
和堂:支払いだけ。「実は百円しか持ってねぇんだよ!!」みたいな、そういう感じ?
次郎:そんなに怒ることじゃねぇ(笑)
和堂:スゲェ大人げねぇ(笑)
次郎:それで「この糞タクシーが!!」(笑)
英司:糞はお前だ(笑)
加治:ここは再び流石さんに活躍してもらうしかないかな。
和堂:普通に刑事事件としてしょっぴけるよね。
次郎:しょっぴけるけど……。
英司:しょっぴいてどうするって事だよね。
和堂:「すいません発砲しちゃいました。ゴメーン。てへっ」。てへっじゃ済まねぇけど、それだけの事件で終わってしまうと。銃刀法違反か。
加治:このビデオ自体が大量のベッドの血痕の証拠になるんじゃないですか?
和堂:そうなんだけど、まず第一に良いの? これを「事件」にしちゃって?
次郎:とりあえず加地に当たってみるのは良いんじゃないですか? あくまで我らサイドとして。
英司:でも結局ビデオの謎自体は解決したわけではないので。場所が分かったかも? くらい。
次郎:後は加地が明らかに絡んでる。
和堂:加地はこの現場の目の前で(タクシーを)降りてるんだよね?
キーパー:そうですね。あと、一緒に証拠として現場の倉庫からブックマッチが一個見つかったそうです。白凰市にある「プラスチック・ギフト」っていうアダルトショップの販促マッチだそうです。
和堂:それは警察も当たっているんだろうね。
キーパー:当たっているでしょうね。
加治:そのアダルトショップは、どういう氏素性の店か、我々には分かりますか?
キーパー:知っている。膨大な量のアダルトビデオの在庫で有名。
和堂:ああ! じゃあ、そこでダビングされた可能性があるわけだな。
英司:なるほどね。
次郎:そこが撮影に絡んでいる可能性もあるわけですな。
英司:とりあえずそこ行ってみよう。
加治:そこはどこかの組にみかじめ料払ってたりするか分かります?
キーパー:ん〜、そこは普通の店だからね。
次郎:基本的には別に違法で何かをやっているわけじゃないのね。
流石:そこ行ってみますか。「よ! 久しぶり!」
和堂:常連(笑)。会員証、会員証。
英司:しかもゴールド(笑)。
和堂:しかも、「ああ、束ちゃん、いらっしゃい」みたいな。お前も常連かよ(笑)。「この間のどうだった?」
一同:(爆笑)
和堂:すっかり話、繋がっちゃったよ(笑)
英司:「ちょっと刺激強かったなぁ」(笑)
次郎:「分かったよ、じゃあ、束ちゃんだけに特別だよ。ぼかし無しのやつ」
一同:(笑)
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