07：目無き奇形のモノ

次郎：じゃあ、行きますか。ブブーン。
キーパー：もう夜ですけど全然問題ない？　むしろ好都合？　ではブーンと来た。結構良い、高級住宅街というほどでもないですが、中産階級的な地区です。
流石：そんなに大きい家ではないんだ。
次郎：いなさそう、やっぱり？
キーパー：電気は点いていません。
加治：メーターとかは？
キーパー：動いているけど、まぁ、冷蔵庫とかはついているんじゃない？
次郎：当然鍵は掛かっていますね？　セキュリティとかなさそうなんだよね？
英司：入っちゃいますか？
キーパー：もう中沢とか行っちゃってますけど（笑）。「この扉破れるかな？」と言ってボンバーヘッド（頭突き）の素振りとかしてます（笑）。入る気マンマンです。
次郎：彼に敬意を表してこの場は譲ります（笑）
キーパー：では「ウリャーーーーーーッ！！」とか声を上げて（笑）、しかも「ダメでしたｗ」みたいな。しかも（破片で）頚動脈とか切っちゃって（笑）
一同：（笑）
次郎：<応急手当>とかしちゃったりして（笑）。……では、開けてみますかね。（<鍵開け>コロコロっ）開いた。
キーパー：カチャ。じゃあ中に入れます。
次郎：（扉から中を覗き込む仕草をして）キィ〜……入ってみましょう。

キーパー：入ると家の中は……<アイデア>ロールを。（コロコロ）成功すると気がつくんですけど、何かこう、臭い。
英司：何臭いの？
キーパー：ドブ臭い。
英司：腐臭？
キーパー：腐臭とかじゃなくって、所謂下水臭いって感じです。
英司：ヘドロじみた臭い。
流石：部屋を探しましょう。
キーパー：豪華なリビングとかを通り過ぎて……。
次郎：生活感は？
キーパー：生活感はありますけど、ここしばらく使われていないのかもしれませんね。
和堂：臭いっていうのは何処からするんですか？　もう全体？
キーパー：屋敷全体に漂っている。ただ、外にいるときには気がつきませんでした。入ったら、ドブ臭い。
和堂：何処から出ているっていうのはあるの？　風呂とか二階からとか？
キーパー：それは追々、進んでいけば分かるでしょう。では一階から。とりあえず来たのは書斎ということにしましょう。テーブルの上にカレンダーとか書類とかがドサッとあります。
和堂：カレンダーとか、予定帳とかがあるか探しましょう。
キーパー：カレンダーがあります。
次郎：何か印とかついてる？
キーパー：そうですね。印がついています。
流石：いつ？
キーパー：えーっと、二日後の日付にギュッと○が書いてあって、「オリジナル版の最終上映。旧白凰駅前の古教会にてレイヴ」
次郎：え？　え？　レイ……？
キーパー：レイヴ。
英司：レイヴ。えーっと、ライブ兼ダンスパーティみたいな感じ。
次郎：「……最近の若い人は変わったことがお好きなようで」
キーパー：急に老け込む（笑）
和堂：年寄りキャラに（笑）
次郎：しかも、よく見たら小笠原さん（タクシー運転手）だった（笑）
一同：（爆笑）
次郎：実は本物はユーコちゃんから電話がかかって来て（笑）
和堂：「この間の払いどうしたの！？」みたいな（笑）
次郎：「い、今から行く、今から行く」（笑）
英司：あとは……書斎なんだよね？　<図書館>技能で漁ります（笑）
キーパー：<図書館>するまでもなく……じゃあ、<目星>で。（全員成功）じゃあ、こういう書類が……（紙を渡す）

イゴーロナク、迷路の王、頭無き者たちの頭無き神、色欲と心無き愛の神、牢獄に座して解放を待ちわびるもの。解放の時は来た、そしてお前は解放を執り行うために選ばれた。 　秘密の場所で件のフィルムを撮影せよ。お前が首尾よく果たせば、イゴーロナクはその者に憑依し、その口からメッセージを伝えるであろう。 　デジタル的なコピーを行ってはならぬ。オリジナルのフィルムをデジタル・メディアに録画してはならぬ。直接的なアナログのコピーのみが、パワーをフィルムに残しておく唯一の方法なれば。 　鑑賞者がフィルムを見る時、イゴーロナクの種がその身体に植えつけられ、その身体を導線として使うことが出来るようになり、その導線を通して彼を我らの世界へと引き寄せることが出来るようになる。 　その身に種子を持つ者が十分な数に達したらすぐに、十分な生贄の中で、選ばれし者にオリジナルのフィルムを見せよ。我らには寛大ではあろうが、神は多くの生贄を必要としており、それ無くば怒りをお前と我らの街に下されるであろうから。

一同：はぁ〜。
流石：種、種、種、種、種……。
次郎：「うん、あのー、僕ら全員見ちゃった」
流石：「ぜ、全部は見てないですけどねッ！！」
次郎：「でも、このレイヴに行けば俺たちの中でも大いなる力が目覚めるんだッ！！」
英司：俺とか全部見ちゃってるんだろうなぁ。
次郎：……ということは、なるほど。二日後っていうことは明後日か。でもこれであれだな、間違いなく二日後、その場所には必ず奴（川口）は現れる。
流石：場所に心当たりはありますかね？
キーパー：教会っていうのは（元白凰区に行けば）多分分かる。続いて「じゃあ、他の部屋に行こうか」と言って廊下を歩いていると、廊下の真ん中で花瓶がバキッと割れて、転がっています。
英司：ん？
キーパー：今までは下水臭いこと以外は凄く平穏な様子だったんですけど。
和堂：水とかは？　滴っちゃっているのか、大分前に乾いているのか。
キーパー：乾いてますね。「あ、花瓶だ」としゃがみ込んだら、ちょうど目線くらいの高さの壁やドアに、まるで大きなウサギが歯でガリガリと噛みついたような傷が残されています。
和堂：壁に、ドアに？
流石：それは新しい？
キーパー：結構新しい。「むかし子供が……」という感じじゃない。とりあえず「何か、自分たち以外のモノがいるのかも……？」という予感がし始めます。
次郎：慎重に。
流石：慎重に、慎重に。
キーパー：キッチンに入るんですが、一層のドブ臭さが。で、尖ったテーブルの角に茶色い染みが付いていて、そこから強烈な臭いが放たれています。
次郎：……冷蔵庫の中とか見てみますか。ガチャ。
キーパー：たいした物は入っていない。缶ビールとか。
加治：さっきみたいな噛み痕は見つからないんですか？
キーパー：あるある。
英司：キッチンの流し、シンクの辺りとかは？
キーパー：使われた形跡はないです、ここ数日は。では<聞き耳>でもしてみてください。
加治：成功。
英司：お！　成功した！
キーパー：成功すると、何かワサワサッと複数の何か小さなモノが近付いてきているような音がします。
次郎：鳴き声とかは聞こえない？
キーパー：聞こえないです。
加治：腰が引けて、台所から外へ出るルートを確認します（笑）
キーパー：台所の窓から入ってくる月明かりに照らされて、立ち上がった子供の影が見えます。
流石：子供くらいの大きさ？
キーパー：うん。それが5体。
次郎：「誰だッ！？」
キーパー：重い皮膚病を患っているかのような、体中に出来物のある子供が立っていますけど……目がなかったり（笑）。それは、こう、手を前に突き出すんですけど、掌には鋭い歯の並んだ口が備わっています。稲本の所で見た奴の小さい版。だけど目はない頭がある、という感じ。そりゃ恐ろしいものですよ。ということでSANチェック。失敗したら1D4、成功したらなし（次郎が失敗して4点喪失）。じゃ、「きゃー」ということで、幸い気付いたので不意打ちは受けなかったんですけど、その奇形の子供たちは襲い掛かってきます。1人に1体ということで。中沢は既にボンバーヘッドで壁をぶち抜いて外へ出ています（笑）
次郎：しかも、外から小笠原さんが「こっちだー！　中沢君！！」（笑）
キーパー：しかもタクシーで乗りつけて（笑）。さらにユーコとかも「こっちよ！！」（笑）。なぜか勢ぞろいしてる、今まで出てきた奴らが（笑）
次郎：「中沢、俺が間違っていた」と改心した加地までが（笑）
キーパー：じゃあ、DEXが11以上の人……っていうか、あれだ、銃器を撃つ人は一番最初に全員撃って良いんだ、まず。と思ったら、抜いていなかったから、抜かなきゃだ。
次郎：じゃあ行動で抜いて……となると抜き打ちでBD（※ASURAシステム用語。Bad Dice＝ペナルティ）を喰らうんで、といっている場合でもないか？
キーパー：じゃ、11以上の人は銃を抜いたということで。
和堂：ドスも抜かなくちゃいけないのか。抜きましょう。
キーパー：じゃこちらかな？　本気でいきます。ウリャーーーーッ！！（コロコロ）加治に……外れて、次が先生（和堂）に……当たり。
和堂：じゃあ<受け>ます。受けた。
キーパー：（コロコロコロコロ……）残りは外れ。
和堂：じゃ、次。
次郎：じゃ、銃器の人間は……
英司：撃ちます。
キーパー：（ラウンドの最初の）銃器の一撃目。
英司、次郎、加治：当たり×3。（それぞれ5、6、4ダメージを与える）
流石：俺は銃器技能持ってないから。撃ったりしたら報告書書かなきゃいけないし。
キーパー：DEXの順で撃てます。
英司、次郎、加治：当たり×3。
キーパー：死んだっ！×3。
和堂：DEX13で（ドスの斬撃）。当たってます。7ダメ。
キーパー：ぐわっ！　死んでないけど。じゃこっち。（コロコロ）ダブルスカ。
次郎：んじゃ、最後（DEXの半分）の1発で……残り2体か。とりあえず1体は先生の前の奴なんで余計なことはしないでおこう。
和堂：多分次のラウンドで（倒せる）。
次郎：大丈夫って感じで。んじゃ、まぁ、流石の前の奴に。彼が<組み付き>しあぐねてる風なので。
流石：「ん〜、どこ触ろっかなぁ」（笑）
次郎：手四つとかしようとして、ちょっと躊躇した様子が窺えるんで（笑）
加治：手四つすると「手がー！　手がー！」ということに（笑）
次郎：じゃ、撃ちます。96！　危うく故障するところだった（笑）。ゼロ距離で倍になっているなら、ファンブらなきゃ当たる。ってことで8ダメ。
キーパー：死んだー。次のラウンド。
和堂：じゃ、俺かな？　（コロコロ）貫通しました。
キーパー：じゃ、死にました。（※射撃のルール等、かなり適当に運用しています）。じゃ、それを見届けて、壁の穴からまた中沢君が入ってきました。「なんだこれは！？」
次郎：「だから、あれだよ。ビデオに映ってたやつ。なりかけっていうのか、なり損ねっていうのか」
キーパー：「……ああ、なるほど」
和堂：ちなみに、この汚い奴らは臭うの？
キーパー：臭います。こいつらの臭いでしょう。ところで、そろそろ逃げないと。銃声が（近所の人に聞かれているはず）。
加治：警察来そうなんで逃げます。

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